表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
73/76

# 第四十四話 # 「修、風邪をひく」

# 第四十四話


# 「修、風邪をひく」


「……寒い」


翌朝。


修は布団の中で目を覚ました。


頭が重い。


身体がだるい。


喉も痛い。


嫌な予感がする。


熱を測る。


---


38.4℃


---


修。


静かに天井を見る。


---


「終わった……」


---


完全に風邪だった。


---


原因は明白。


昨日の雨。


フィアナを傘に入れ続けた結果。


自分の肩がびしょ濡れだった。


---


その時。


フィアナが部屋へ入ってくる。


---


「おはようございます!」


---


元気。


めちゃくちゃ元気。


---


修が答える。


---


「おはよう……」


---


声が変だった。


---


フィアナが固まる。


---


「修さん?」


---


額に触れる。


---


熱い。


---


三秒後。


---


「姉様ぁぁぁぁ!!」


---


六畳一間に緊急警報が鳴り響いた。


---


十分後。


---


修。


布団。


---


フィアナ。


氷枕準備。


---


ルミネリア。


おかゆ作成。


---


なぜか本格的。


---


フィアナが真剣な顔で言う。


---


「看病します」


---


ルミネリアも頷く。


---


「看病します」


---


修。


嫌な予感。


---


そして。


---


「どちらが一番上手に看病できるか勝負です」


---


始まった。


---


「勝負しなくていいから!」


---


誰も聞いていない。


---


フィアナ第一ラウンド。


---


冷えたタオル。


---


「どうですか!」


---


「気持ちいい」


---


フィアナ。


ガッツポーズ。


---


ルミネリア第二ラウンド。


---


おかゆ。


---


修が一口食べる。


---


「うまい」


---


ルミネリア。


少し得意顔。


---


フィアナ。


悔しい。


---


第三ラウンド。


---


「りんご剥きます!」


---


結果。


---


謎の生き物完成。


---


修。


爆笑。


---


フィアナ。


しょんぼり。


---


ルミネリア。


---


「芸術ですね」


---


「慰めになってません!」


---


夕方。


熱は少し下がった。


---


修は目を開ける。


---


隣には。


フィアナ。


---


椅子に座ったまま。


眠っていた。


---


ずっと看病していたらしい。


---


その向こう。


---


ルミネリアも。


本を持ったまま寝ていた。


---


静かな部屋。


---


修は少し笑う。


---


「心配しすぎだろ」


---


その声で。


フィアナが目を覚ます。


---


「修さん!?」


---


勢いで立ち上がる。


---


「熱は!?」


---


「下がった」


---


フィアナの目に涙が浮かぶ。


---


「よかった……」


---


本当に安心した顔だった。


---


修は少し照れながら言う。


---


「ありがとう」


---


フィアナが笑う。


---


「当然です」


---


「恋人ですから」


---


その一言で。


修の熱が少し上がった気がした。


---


それを見ていたルミネリア。


---


一言。


---


「まだ38度ありますね」


---


「台無しだよ!」


---


六畳一間に笑い声が響く。


---


風邪は大変だった。


でも。


少しだけ幸せな一日だった。




---


### 次回


# 第四十五話


## 「フィアナ、初めて嫉妬する」


会社の女性社員と話す修。


それを偶然見てしまったフィアナ。


胸の中に初めて生まれたモヤモヤの正体とは――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ