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69 彼らのこと、悪く言うのはやめて

「常時監視することはできない。仕事をさぼるわけにはいかないし、第一、レイチェルの許可を得ているわけでもない。そもそも、耳に入れてもいないんだ。監視しきれるわけでもない」


「私のお店をそこに移転するってのはどう?」

 案を出したのはスゥ。


「なるほど、それはいいかも」

「サキュバスの庭は立ち入り禁止だから、その手前の通路に」

「うん。市民局には隊員がいる。そいつらに便宜を図ってもらおう」



「ところで、その件、警察は?」

「それとなく聞いてみた」

 チョットマが言うには、なんら手を打ってはいないらしい。


 ボニボニはパリサイド。

 もともとイッジ警察庁長官の部下だった男。

 イッジから受けた恩は忘れないと、周囲にも語っている男だ。

 そのイッジの婚約者であるトゥルワドゥルーを、根も葉もない噂を根拠に監視できるだろうか。


 しかも今、ユーペリオン始まって以来の大事件、殺人事件が起きている。

 パリサイドが出没しているという噂まである。とてもそれどころではないだろう。



「あの人たちは、レイチェルのこと、そんなに尊敬してないし、シェルタの立ち入り禁止だって、どれだけ重要なことなのか、知ったことじゃない、ということなのね、きっと」


 スゥの言葉に皆が頷いたが、チョットマだけが違った。

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