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47 迷ったのはその瞬間だけ その手を取った
「へへへ」
「何、その笑い?」
「内緒」
「はあ? あっ、さては!」
チョットマはなんだかよく分らなかった。
シルバックとジルは同じ職場。だからこそ分かり合える、共通の事柄もあるのだろう。
「彼氏?」
「ご想像にお任せします」などと言っている。
ボニボニは二人の会話をただ聞いている。
目が合った。
と、突然、立ち上がった。
前に立つと、芝居がかったお辞儀をする。
シルバックとジルが顔を見合わせた。
警察署長の意図はすぐ分かった。
「いかがかな」
ダンス。
「私と?」
「お願いできますれば」
と、手を差し出してきた。
チョットマは迷った。
この老け蛙と?
手は濡れてやいないかしら。
シルバックとジルに悪いし……。
しかし、迷ったのはその瞬間だけ。その手を取った。
「じゃ、お願いします」
変な言い方。
「喜んで!」
と、付け加えた。




