表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
33/564

33 ドトー! 何をしている!

「俺は何度も反芻したんだ。覚えてるぞ。こうだ!」


 ドトー!

 何をしている!

 私はニューキーツ東部方面攻撃隊、ンドペキの配下!

 ならびに、ニューキーツ長官、レイチェルのクローン、チョットマである!

 レイチェルの命を、騎士団に伝える!



 イエロータドが、暗記していたチョットマの演説を、声高らかに話し出した。

 あの時のことが胸に蘇ってくる。


「だから、もういいって!」

「最後の締めはこうだ。よいか! これが貴様にとって、最後のチャンス! そう心得よ!」

「やめてよ! もう! それにしても、なんで急に私が!」

「急だからいいんだよ! 頭の中でこねくり回した挨拶より、思うことをスパッと言う、それでいいじゃないか!」

「ハア!」



 イペと目が合った。

 チョットマ、頑張って、と唇が動いた。

 それを見たイエロータドが息巻く。


「イペ! それは失礼だぞ! チョットマは東部方面攻撃隊の一員。数多の修羅場を潜ってきたんだ! こんなちっぽけなボロボロバーの挨拶で、頑張って、はないぞ! それにこの姫君、かの有名なニューキーツの大賢人、イコマの娘なんだぞ!」



 チョットマはポンと立ち上がった。

「そうか! じゃ、ここは一発」と、元気よく。

 やるしかない。


 飛び降りたはずみで、長い若草色の髪が、ゴーダの顔を撫でた。

「ごめんなさい」

「いや」

 うっとりした顔を見せたゴーダにウインクして、チョットマはホール中央に進み出た。


「パパが大賢人? 初めて聞いたけど、面と向かって言わないでね。きっと、嫌がると思うから」と、言いながら。



「挨拶は短いのがいいっていうけど、私のはそうはいかないわ」


 そんな言葉で、ヘルシード一周年の挨拶として、イエロータドとの出会いのシーンを語り始めたのだった。


 あの日、バーであった出来事を。

 そして、その後の物語を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ