34 娯楽の殿堂
「挨拶、良かった。感動したわ!」
イペは頬をかすかに染めている。
チョットマは、初めてカウンター席を離れ、ボックス席に腰を落ち着けている。
見上げる格好のカウンター席はなんと眩しく、別世界、いや特別な席のように感じた。
サリもキャンティも、一つ目のお姉さんミフューも、そしてレイミもヘルシードのホステスとして本来の役割を演じている。
ここで愛想を振り撒いたかと思えば、あっちの席で男共に挟まれている。
「ねえイペ、イエロータドの夢、きっと上手くいくと思う」
「私もそう思う」
チョットマの挨拶の後、イエロータドがひとつの夢を語ったのだった。
この界隈を、娯楽の殿堂にするという思いを。
「俺はバーのマスターでは終わらない。このエリアをユーペリオン市民が楽しむ、ひとつのリフレッシュエリアにするつもりだ」
と、切り出したのだった。
プールバー、ボーリング、麻雀、碁会所、卓球場、カラオケ、なんでもやる。カジノは外せないな。
そうさな、音楽ホールだって作るし、ショー劇場もいい。カルチャーセンターでもいいぞ。
日焼けサロンも。ここじゃ必要だろ。
それに幸いに水は豊富にある。プールやスパも作るぞ!
などと宣言したのだ。
「とっておきのアトラクションも考えてある。誰もが感動するやつだ。内容はまだ内緒だがな。手筈は整っている」
とも言った。




