1945年8月5日 樺太防衛戦 その3 樺太西海岸の空
この作品はフィクションです、実在の人物や団体などとは関係ありません
◇◇◇
ソ連第9空軍基地の恐慌と迂回侵攻令
◇◇◇
1945年8月5日、午後2時10分。沿海州・ソ連第9空軍作戦司令部。
大陸の飛行場に設置された大型無線室は、耳を劈くような警報音と通信士たちの悲鳴に近い怒号で埋め尽くされていた。
「Tu-2爆撃機編隊、応答せよ! 第1シュトゥルモヴィク(Il-2)隊、応答せよッ!」
「ダメです! 十二機全機、北緯五十度線を越えた直後にテレメトリおよび無線交信が完全に途絶! 救難信号の発信すらありません!」
作戦地図の前に陣取っていた空軍中将は、額に青筋を浮かべて通信記録用紙をひったくった。
「バカな……! わずか一分足らずの間に、我が精鋭十二機が一機残らず全滅しただと!? 敵の迎撃戦闘機隊はどうした!?」
「交戦の形跡はありません! レーダーおよび沿岸監視所からの目視報告によれば、国境上空で突如として連続した白光が発生し……全機、空中で破砕・飛散したとのことです!」
「破砕・飛散……!?」
作戦室にいた幕僚たちの顔から血の気が引いた。
Il-2は「空飛ぶ戦車」と渾名される重装甲攻撃機である。地上からの機銃掃射はおろか、多少の高射砲弾を浴びても平然と飛び続ける鋼鉄の巨鳥が、火を吹く暇すらなく空中で消滅したというのだ。
「中将同志……! 現場のハンダサ要塞からの報告と一致します!」
作戦参謀が震える声で進み出た。
「地上には高さ三十メートルの氷山が連なり、空には見えない粉砕兵器……。日本軍は、北緯五十度の古屯前線に、我が国の知らぬ『恐るべき超強力な秘密対空兵器』を集中配備している可能性が極めて高いと考えられます!」
「秘密兵器だと……!?」
空軍中将は唾を飛ばし、長大なサハリン(樺太)の地図を拳で激しく叩いた。
「馬鹿を言うな! 敗戦寸前のジャップに、そのような新兵器を南樺太全土へ満遍なく配備できる国力などあるはずがない! 古屯の一点に虎の子の試作兵器を集中配備し、我らの進撃をブラフで止めようとしているに決まっている!」
中将は目を血走らせ、定規を地図の沿岸部へ叩きつけた。
「前線の氷壁など相手にするな! 全機、進路を変更せよ!
爆撃機・攻撃機隊は直ちに日本海および間宮海峡の洋上へ大きく迂回しろ!
迎撃網の空白地帯である西海岸の恵須取、そして重要港湾の真岡へ海岸線から低空で突入し、街を徹底的に制圧しろ!
さらに敷香に対しては、内陸の防空網を避けて幌内川の峡谷沿いに超低空で輸送機を進入させ、精鋭空挺部隊を市街地後方へ直接叩き落とせ!!」
地上を塞がれ、国境の空を叩き落とされた赤軍は、巨大な氷壁を避けて、無防備な東西の海岸線と後方都市へ向け、狂気の迂回奇襲を仕掛けようとしていた。
◇◇◇
同時刻、午後2時15分。現代/浩平の自室。
モニターの前で、浩平は激しいマルチタスクに追われていた。
「ソ連の爆撃機隊は撃墜した。国境の氷壁も持ちこたえている。……だが、前線の戦報が電信で豊原に届いたところで、現地の守備隊だけじゃ誠一郎のプランまで対処しきれない」
相模造兵廠から回収した大量の三式中戦車や重砲、そして十条の小銃弾薬。
誠一郎の機転で古屯には三分の一が配備されたが、残る火器を恵須取や真岡へ迅速に配備し、実戦部隊として受入態勢を整えさせるには、南樺太の最高軍事責任者である陸軍第88師団長・峯木十一郎中将の直接の指揮と承認が絶対に不可欠であった。
しかし、現在豊原にいる峯木中将の手元には、浩平と直接繋がる連絡用のタブレット端末がない。
「誠一郎は古屯にいる。ちひろは恵須取への山越えの真っ最中……。俺のアバターがいきなり豊原の師団長執務室にポップアップしたら、確実に不審者かスパイと間違えられて憲兵に蜂の巣にされるぞ」
かといって、単に手紙やメモだけを執務室の机へ空間転送しても、峯木中将がそれを本物と信じて直ちに行動してくれる保証はない。峯木中将は誠一郎を深く信頼して全権委任状を出してくれたが、「監視者・浩平」と直接言葉を交わした経験はないのだ。
「……ここは、阿南陸相の顔を立てて直電を打ってもらうしかないな」
浩平はキーボードを叩き、阿南陸相の手持ちタブレットへメッセージを送信した。
『阿南陸相へ
古屯の国境線にて、ソ連軍の地上戦車部隊の阻止および爆撃機12機の撃破に成功しました。
現在、地上・上空ともに敵の前進は完全に停止しています。
しかし、残る兵器(戦車・重砲・弾薬)を真岡や恵須取へ迅速に配備するためには、
豊原の第88師団長・峯木十一郎中将の公式な命令と承認が必要です。
これから私は、豊原の師団司令部にアバターとして直接出現し、
峯木中将へ専用の通信端末を手渡し、防衛配置を直談判します。
つきましては、中将が混乱して発砲などしないよう、陸相閣下の名義義で
大至急「監視者が虚空から出現するが驚くことなかれ」との緊急電報を
豊原へ打電していただけないでしょうか。
――監視者 浩平』
同時刻。東京・三宅坂 陸軍省・陸相執務室。
阿南惟幾陸相は、手元のタブレット端末の画面を食い入るように見つめていた。
画面に映し出されていたのは、樺太・敷香郡古屯の主陣地望楼に浩平が設置した高解像度ネットワークカメラのライブ映像であった。
真夏の太陽の下、地平線の彼方まで白銀と青に輝く雄大な「氷の長城」。その手前に転送され、泥の中で威風堂々と砲身を空へ向ける三式中戦車や九七式中戦車たちの勇姿が、遅延なく東京の陸相のもとへ届いていたのだ。
阿南は時折、軍刀の柄を撫でながら、タブレット越しに樺太の空気を肌で感じるように前線の様子を確認していた。
そこへ届いた、浩平からの電撃的なメッセージ。
「……何ッ!? 空からの敵機十二機までも、すでに完膚なきまでに撃墜したと……!?」
阿南は武者震いに全身を震わせ、直ちに机の呼び鈴を激しく連打した。
「電報室ッ! 直ちに陸相暗号電を起案せよ!
宛先、樺太・豊原、第88師団長・峯木中将!
文面は極めて簡潔に!
『本日、貴官の執務室に天の監視者・浩平殿が虚空より直接出現される。決して取り乱して無礼を働くな。全て彼の指示に従い、南樺太防衛の万全を期せ。陸相・阿南惟幾』!
至急だ! 最優先回線で今すぐ打てッ!!」
「は、ははぁっ!!」
陸軍中枢からの異例中の異例電が、無線通信網を駆け抜け、北の果て・豊原へと飛んでいった。
◇◇◇
樺太庁博物館の怪異
◇◇◇
午後2時25分。樺太・豊原市。
豊原の街の中心、鬱蒼とした針葉樹の森を背にして建つのは、重厚な瓦屋根と近代的な洋風スクラッチタイルが融合した帝冠様式の威容を誇る建物――樺太庁博物館であった。
戦時下において、この荘厳な博物館の内部には、南樺太全土の守備を一手に担う陸軍第88師団司令部が置かれていた。
司令部二階の師団長執務室。
重厚なマホガニーの机を前に、第88師団長・峯木十一郎陸軍中将は、手にした電報用紙を何度も見つめ、眉間に深い皺を刻んでいた。
傍らには、敷香での兵站調整を終えて豊原へ戻ったばかりの副官・工藤剛大尉が、固い表情で直立している。
「工藤大尉……。阿南陸相閣下からのこの電文、貴官はどう見る」
「は……正直に申し上げまして、我が目を疑うばかりであります。『虚空より人が現れるゆえ騒ぐな』などと……電報室の暗号解読ミスか、はたまた何者かの謀略電ではないかと疑いたくなります」
「うむ。だが、発信元の暗号は間違いなく陸相個人の極秘符牒だ。それに……橘少佐が持ってきた全権委任状と、樺太全土に出現した大量の米や油の奇跡を思えば……」
峯木中将が呟いた、その瞬間であった。
フッ……!
執務室の中央、重厚な絨毯の真上の空間が、陽炎のように激しく歪んだ。
微かな電子音とともに、青白い光の粒子が収束し――次の刹那、音もなく『深緑の将官服を着て黒縁眼鏡をかけた青年』が、床の上に実体化した。
「な……ッ!?」
「だ、誰だッ!!」
工藤大尉が反射的に腰の南部十四年式拳銃へ手を伸ばし、峯木中将も腰を浮かせた。
だが、青年の胸元と佇まいを見た瞬間、二人は息を呑んだ。
現れたのは刺客でも怪異でもなく、無造作な髪に猫背、そしてどこか親しみやすい苦笑いを浮かべた、現代の青年――浩平であった。
「峯木中将、工藤大尉、驚かせてすみません。阿南陸相からの電報は届いておりますでしょうか。……私が『監視者』の浩平です」
浩平は現実の部屋でVR HMDのトラッカーを意識しながら、丁寧に一礼した。
峯木中将は拳銃を制止するように手を挙げ、軍帽を脱いで目を丸くした。
「ま……誠に、何もない虚空から現れた……。貴殿が、橘少佐の申していた天の監視者殿、その人であるか……!」
「はい。時間も惜しいので、まずはこれをお渡しします」
浩平はインベントリから取り出した、漆黒の薄型板状の機械――新型タブレット端末を、峯木中将へと静かに手渡した。
「峯木中将、これは私と繋がる関係各所と瞬時に連絡を取り合える専用の通信端末です。手紙のように、この黒い板の画面に文字や地図が表示されます。私からの緊急連絡はもちろん、閣下から私や、東京の阿南陸相、そして前線の橘誠一郎へも直接通信が可能です。どうぞご活用ください」
同時に、浩平は自室のPCコンソール上で、新端末のアクティベーションを実行した。
【ローカル通信ネットワーク・新規ノード登録】
USER 11: 峯木十一郎 中将(樺太・豊原/第88師団長)
浩平はHMDをシースルーモードに切り替え、自室のキーボードからテスト通信を打ち込んだ。
ピロリン……♪
峯木中将の目の前で、タブレットの画面が鮮やかに点灯し、日本語のテキストが浮かび上がった。
『テストメッセージです by 監視者』
「おお……! 板が光り、文字が……!」
工藤大尉が思わず感嘆の声を漏らした。
浩平は指差しジェスチャーで、画面のタップとスクロールの基本操作を教えた。
峯木中将はおそるおそる指先で画面を触れ、連絡先リストを開いた。
そして――中将の指が、ある一行でピタリと止まり、その顔が激しい畏怖に染まった。
「こ……これは……ッ!?」
リストの最上段に刻まれていた名前。
USER 01: 大元帥陛下(東京・皇居御文庫)
「へ……陛下……!? 恐れ多くも、今上陛下の御名が直通の連絡先として入っておられるのか……!?」
峯木中将は椅子から転げ落ちるように立ち上がり、タブレットを持ったまま直立不動で最敬礼を捧げた。
阿南陸相の電報、虚空からの出現、そして皇室直結の通信機。
もはや疑う余地など欠片もなかった。目の前の青年は、国家の命運を天上から司る本物の「天の使い」であった。
◇◇◇
絶対防空圏と西海岸への密命
◇◇◇
「峯木閣下、お気持ちは分かりますが、どうぞお座りください。本題に入ります」
浩平は真剣な眼差しで、本日の戦況と兵器の配備計画を切り出した。
「十条および相模の造兵廠から回収した大量の小銃、弾薬、迫撃砲、そして三十両以上の戦車と重砲についてですが……古屯にいる橘誠一郎の判断により、全体の三分の一を古屯主陣地や敷香へ配備し、残る三分の二を西海岸の『恵須取』と『真岡』へ分配することが決定されました。現在、誠一郎の妻――ちひろさんが、手形を携えて恵須取へ向けて山越えの移動中です」
その説明を聞いた峯木中将は、軍事指導者としての鋭敏な疑問を露わにし、身を乗り出した。
「……古屯の危機を救い、恵須取へ物資を回す橘少佐の采配は見事です。しかし監視者殿……我が司令部のある、この『豊原』の守りはどうなるのですか? ここには南樺太の行政・軍事の中枢と、何万もの市民が集中しております。ここへ重火器を残さずともよいのですか?」
中将の当然の懸念に対し、浩平は首を横に振り、力強く微笑んだ。
「峯木中将、ご安心ください。この豊原上空には、すでに私の組んだ『絶対防空迎撃圏』が隙間なく展開されています。ソ連の爆撃機であれ戦闘機であれ、この街へ指一本触れさせることは絶対にありません。先ほど午後一時五十五分、北緯五十度線を越境しようとしたソ連のTu-2爆撃機およびIl-2攻撃機計十二機は、我が防空システムによって一瞬で空中爆散・全滅いたしました」
「じ……十二機が、一瞬で全滅……!?」
工藤大尉が唾を呑み込んだ。
「そうです。そして地上においても、国境線三十キロにわたって展開した高さ三十メートルの氷の長城により、ソ連軍第214戦車旅団の南下は完全に阻止されました。敵の戦車部隊は一歩も前進できません」
浩平は壁の地図の西海岸――恵須取と真岡を指差した。
「地上を塞がれ、上空を叩き落とされたソ連軍が次に狙うのは明白です。彼らは必ず、海から迂回して沿岸の町を艦砲射撃し、海上陸戦隊を上陸させてきます。だからこそ、今最も手厚い重火器と弾薬を必要としているのは、内陸の豊原ではなく、水際で敵を迎え撃たねばならない恵須取と、そして真岡なのです」
「なるほど……!」
峯木中将は唸り、深く顎を引いた。
空からの脅威を完全に遮断し、陸の進撃を氷で封じたからこそ、防衛の焦点は「海岸線」へと移る。浩平と誠一郎の描く戦局の構図は、極めて理に適った、完璧な戦略眼に基づいていた。
「了解いたしました、監視者殿! 豊原の防空を貴殿に委ね、我が師団の総力を挙げて西海岸の防備を固めましょう!」
峯木中将は即座に振り返り、工藤副官へ鋭い眼光を向けた。
「工藤大尉! 貴官はこれより直ちに軍用車を駆り、豊原西山脈を越えて真岡へ急行せよ! 真岡警備隊および警察組織と合流し、監視者殿が送り届けてくださる兵器・弾薬の受け入れ態勢を直ちに整えるのだ!」
「はっ! 直ちに出動いたします!」
「工藤大尉、貴方にもこれを持っていってください」
浩平はインベントリから、もう一台のタブレットを取り出した。
かつて黒田少将たちから回収し、最新の通信環境と暗号化設定を再構築しておいた予備の端末であった。
浩平は端末を工藤大尉の手元へ手渡すと同時に、コンソールで登録を完了させた。
【ローカル通信ネットワーク・新規ノード登録】
USER 12: 工藤剛 大尉(樺太・真岡/第88師団副官)
「これで、真岡へ着いた後も峯木中将や私とリアルタイムで連絡が取れます。兵器の転送座標の指示もこれで行いますので、肌身離さず持っていてください」
「か、かたじけありません……! 命に代えても真岡を守り抜いてみせます!」
工藤大尉は胸を張り、タブレットを固く抱きしめた。
浩平は二人の頼もしい軍人に向け、小さく会釈した。
「では、私からの用件は以上です。北緯五十度の前線も未だ緊迫が続いておりますので、私はこれにて一旦失礼いたします。……樺太の民を、よろしくお願いいたします」
浩平が右手のVRコントローラーのシステムボタンを長押しした。
シュン……。
青白い光の粒を残し、浩平のアバターは執務室の絨毯の上から陽炎のように掻き消えた。
残された執務室には、マホガニーの机の上で静かに明滅する二台の未来の通信端末と、オホーツクの冷たい風だけが漂っていた。
峯木中将と工藤大尉は顔を見合わせ、そして互いに力強く頷き合った。
「工藤大尉、行くぞ。……神風ならぬ、天の監視者殿の御加護が我らと共にある。ソ連の火事場泥棒どもに、帝国の意地を見せてやれ!」
「ハッ!!」
午後2時40分。
豊原の司令部から、西海岸の要衝・真岡へと向けて、一台の軍用車が砂煙を巻き上げて猛スピードで発進していった。
◇◇◇
内恵道路の避難民
◇◇◇
1945年8月5日、午後2時00分。樺太庁名好郡西柵丹村・郊外。
オホーツク海側の敷香を出発してから、すでに五時間が経過していた。
小林与喜三連隊長が手配した幌付きの軍用車(くろがね四起)のハンドルを握るのは、第125連隊補給中隊所属の古参兵、佐久間鉄男軍曹であった。泥炭地と悪路の運転で右に出る者はいないと言われる、四十がらみの無骨で実直な男である。
車は内路村から幌内山地を横断する険しい「内恵道路」の峠を越え、西海岸側――間宮海峡を臨む名好郡西柵丹村の集落を抜け、さらに南へと続く山裾の砂利道を進んでいた。
当初、恵須取までの所要時間は約六時間と見積もられていた。
しかし、道半ばを過ぎたあたりから、軍用車の行く手には異様な光景が広がっていた。
「……何という人の数だ」
佐久間軍曹が唸り、ブレーキを踏み込んでクラクションを鳴らした。
道路を埋め尽くしていたのは、着の身着のままで荷車を引き、あるいは幼子の手を引いて歩く膨大な数の民間人避難民の群れであった。
午前中にモスクワが発表した対日宣戦布告のニュースは、西海岸の炭鉱町や港町にも瞬く間に伝播していた。赤軍の暴虐を恐れた住民たちは、家財道具を捨て、内恵道路を逆走して山を越えようとしていたのだ。東海岸の内路村まで辿り着けば、鉄道(樺太東線)がある。そこから南端の大泊港へ向かい、連絡船に乗って北海道や本州の青森へ逃げる――それが、名好や恵須取の人々がすがりついた唯一の活路であった。
後部座席のちひろは、窓の外を流れる避難民の姿に胸を締め付けられていた。
ぬかるんだ山道を何十キロも歩き続け、泥まみれになり、唇を紫色に乾かして足を引きずる母親たち。空腹でぐずる赤子をあやす老人。
「佐久間軍曹さん、車を……車を一度止めてください!」
「し、しかし奥様! 我らの任務は一刻も早く恵須取の富澤連隊長のもとへ到着することです! ここで長居をしては……」
「数分だけでいいんです! お願い、見過ごせません!」
ちひろは車が止まるや否や、泥道へと飛び出した。
懐から取り出したのは、浩平から渡されていた『新型物資引換手形』の束であった。
以前の単機能な手形から一新され、十行ほどの記入枠に希望の品名と数量を書き込めるマルチオーダー形式へと進化した特殊アイテム。
ちひろは鉛筆を走らせ、迷うことなく記入した。
から揚げ弁当(特盛り)600ゼニ: 500個
スポーツドリンク(2Lペットボトル)200ゼニ: 500本
【総支出:800ゼニ x 500人前=400,000ゼニ】
裏面の認証暗号コードを書き写した瞬間――。
ドサササササッッ!!
道路脇の草むらに、湯気を立てる真新しい段ボール箱五十箱と、冷気を含んだドリンクの段ボール箱五十箱が、地響きを立てて出現した。
「な……な、何だこれはッ!?」
避難民の先頭を歩いていた人々が足を止め、目を剥いた。
ちひろは段ボールの蓋を力任せに引き裂いた。
中から現れたのは、香ばしいニンニク醤油の匂いを漂わせる大盛りの鶏の唐揚げと、炊きたての純白の米がぎっしり詰まった弁当の山。
「皆さん! 食べてください! 冷たいお水もあります! お腹を満たして、体力をつけてから歩いてください!」
ちひろは熱い弁当の折と、冷え切った二リットルのペットボトルを、通りかかる親子連れの手へ次々と押し込んでいった。
「あ、温かいご飯だ……! 白米だ、本物の白米とお肉だッ!」
「お母ちゃん、冷たいお水だよ! 甘くて美味しい水だよ!」
飢えと渇きに喘いでいた避難民たちから、堰を切ったように涙と歓声が溢れ出した。母親たちが地面に手をついてちひろを拝み、子供たちがむしゃぶりつくように唐揚げを頬張る。
「奥様! 時間がありません、もう出発せねば!」
佐久間軍曹が焦れたように叫んだ。
ちひろは頷き、避難民の列の中で、腕章を巻き必死に人々を誘導していた役所職員風の初老の男性へ駆け寄った。
「そこの役場の方! 私は軍の急務で恵須取へ行かねばなりません! この段ボールに残っているお弁当と飲み物、どうか皆さんに公平に配っていただけませんか!?」
職員の男性は、山積みの物資とちひろの気迫に圧倒されながら、深く頭を下げた。
「わ、分かりました! 名好町役場の戸籍係、柴田と申します! この命に代えても、一粒残らず皆へ配り届けます! ありがたや、ありがたや……!」
「お願いします!」
ちひろは泥を跳ね上げて車へと戻り、軍用車は再び南へ向けて走り出した。
◇◇◇
機銃掃射とアルミの絶対防壁
◇◇◇
午後2時30分。西柵丹村より南へ十五キロ地点。
車が名好町の町境へと差し掛かった頃、道路は再び、名好の中心部から北上してくる避難民の大群と正面衝突した。
道幅の狭い未舗装路。逆流する人の波に阻まれ、軍用車は人の歩く速度にまで減速を余儀なくされていた。ちひろは開けた窓から、すれ違う人々の手へ、手形で呼び出した弁当とペットボトルを次々と手渡し続けた。
【総支出:800ゼニ x 200人前=160,000ゼニ】
やがて避難民の群れが途切れ、周囲がエゾマツの静寂を取り戻した、その時であった。
バババババババババッ……!!
北西――間宮海峡の洋上の空から、低く濁った無数の金属質のプロペラ音が響いてきた。
佐久間軍曹の顔色が、一瞬で土気色に変わった。
軍曹は電光石火の判断でハンドルを右に切り、軍用車を道路から外して平坦な針葉樹林の奥深くへと突っ込ませた。茂みの中に車体を滑り込ませ、即座にエンジンを切る。
「……奥様、絶対に車から出てはなりません!」
佐久間軍曹は声を殺し、腰の拳銃を抜いた。
「樺太の我が航空隊には、もはや無駄に飛行機を飛ばすガソリンなど一滴も残されておりません。あの音は……間違いなく海を迂回してきたソ連赤軍の攻撃機です! 奴らが飛び去るまで、ここで息を殺してやり過ごしましょう!」
「で、でも……!」
ちひろは森の隙間から見える道路を見つめ、青ざめた。
「道にはまだ、歩いている人たちがたくさんいます! あの人たちは……どうなるの!?」
「どうにもならんのです! 我らの任務は奥様を恵須取へ送り届けること! 他人のことまで構っていられません!」
無情な現実を突きつけられ、ちひろの心臓が激しく早鐘を打った。
(お兄ちゃん……! )
ちひろは震える手で、首から提げたポシェットから新型タブレットを取り出した。
画面をタップし、古屯にいる兄・誠一郎へビデオ通話を繋ぐ。
ツツツ……ピピッ!
画面が明るくなり、泥炭地の掩体壕の中で軍帽を被った誠一郎の厳しい顔が映し出された。
『ちひろッ!? 無事か! 今どこにいる!?』
「お兄ちゃん! 私、西柵丹村を過ぎて南へ十五キロの山道にいるの! 空から……海の方から、ソ連の飛行機が近づいてきてるの! 佐久間軍曹さんと森の中に隠れてるけれど、道には避難民の人たちが……!」
誠一郎の眉間に激しい緊張が走った。傍らの佐久間軍曹も画面に向かって叫ぶ。
「橘少佐! 敵機は洋上から低空で侵入してまいりました! 道路上の民間人を狙う公算大であります!」
画面の向こうで、誠一郎は歯を食いしばりながら、妹へ向けて厳しく、しかし必死の思いを込めて言い聞かせた。
『ちひろ、よく聞け! まずは軍曹の指示に従い、絶対に森から出るな! 身の安全を確保するんだ!
いいか、我々の身には、浩平殿が施してくださった「不可視の盾※」が張り巡らされている! そして万が一の時は、浩平殿から教わったあの「自衛手段(指先レールガン)※」があることを決して忘れるな!
……浩平殿には、今すぐ俺から緊急連絡を入れる! ちひろ、絶対に無茶だけはするなよッ!!』
「う、うん……! 分かった、お兄ちゃん!」
通話が切れた瞬間、誠一郎は古屯の指揮所でタブレットのマイクを口元へ引き寄せ、浩平への緊急音声メッセージを吹き込んだ。
『浩平殿! ちひろは現在、西柵丹村を通過し十五キロ南下した山道にてソ連軍機と遭遇! 至急、対策を願うッ!!』
補足1:
不可視の盾 = 銃弾やその他の高速飛翔体が要保護人物に向けて飛んでくると、スクリプトで衝突コース上にポリカーボネート防護用シールドを転送し、銃弾を防げた後にシールドと銃弾ごとインベントリ空間に回収させる
最初に畑元帥に使った頃はポリカーボネート防護用シールドを用いて「人間の打撃」「投石」「ナイフ」を想定、浩平が採用した防弾仕様であって、「拳銃弾(9mmパラベラム弾やマグナム弾など)や一部の小銃弾(ライフル弾)」まで防げる
しかし、これでは対軍事兵器への防御力が足りないと危惧した浩平は、誠一郎とちひろが樺太入りの後、シールド材を1000mmx1000mmx100mmの5000系アルミニウム合金板材(インベントリ空間在庫1000枚)に置き換えた
(コスト=1枚100万ゼニ、1000枚=1億ゼニ)
補足2:
浩平が誠一郎とちひろの安全を確保するために組んだ「自衛用緊急攻撃スクリプト」
浩平がゲーム内ショップで大量購入したパチンコ玉を、二人の指先直前に転送・出現させ、指定方向へ超高初速を付与して射出するシステムである
さらに親指と小指を素早くダブルタップすることで、弾丸の種類を「パチンコ玉」「1キロの鉄球」「1リットルの氷塊」「500リットルの巨大氷塊」へと瞬時に切り替えることすら可能である
◇◇◇
だが、現実は誠一郎の祈りよりも残酷に加速した。
頭上を圧する爆音に恐怖した道路上の避難民たちが、「飛行機だッ! 隠れろ!」と叫びながら、ちひろたちのいる森の茂みへ雪崩を打って逃げ込んできたのだ。
その人の動きを、空の猛獣は見逃さなかった。
ギョオオオオオオオオッッ!!
雲間から黒煙を引いて急降下してきたのは、重装甲を誇るソ連軍のシュトゥルモヴィク(Il-2対地攻撃機)であった。
ズドドドドドドドドッッ!!!!
主翼に搭載された二門の23ミリVYa-23機関砲が、猛烈な火を噴いた。
対戦車の装甲をも撃ち抜く凶悪な徹甲榴弾が、時速数百キロの落差をもって内恵道路の砂利道に着弾する。
轟音とともに土煙と肉片が舞い散った。
「ぎゃあああああっ!!」
「痛えッ! 助けてくれええッ!」
阿鼻叫喚の地獄。
道路を走っていた民間人のうち二名が、吹き飛ばされて泥の中に倒れ伏した。
一人は右の下腿部をえぐり取られて血だまりを作り、もう一人は左の手のひらを半分吹き飛ばされて激痛にのたうち回っていた。致命傷こそ免れたものの、手当てをしなければ失血死は免れない。
そして――。
砂煙が晴れかけた道路のど真ん中に、三歳ほどの幼い女の子が、手にした小さな布の鞄を抱きしめたまま、腰を抜かしてポツンと一人、泣き叫んでいた。
「う……うわあああん! お母ちゃん! お母ちゃーんっ!」
上空で、Il-2が主翼を大きくバンクさせ、二度目の機銃掃射を行うべく機首をぐっと下げて旋回してきた。
逃げ遅れた幼子を、照準器のど真ん中に捉えながら。
「危ないッ!!」
ちひろの叫びは、佐久間軍曹が制止の手を伸ばすよりも速かった。
理性をかなぐり捨て、ちひろの細い身体は、弾かれたように森の茂みを飛び出していた。
「奥様ッ! 戻られよッ!!」
佐久間軍曹の悲痛な叫びを背に受けながら、ちひろは泥道を全力疾走した。
空から、悪魔のような急降下音が迫る。
ちひろは泣き叫ぶ女の子の元へ滑り込むように飛びつき、その小さな身体を自らの胸の中にしっかりと抱きしめ、背中を丸めて覆いかぶさった。
(お兄ちゃん……監視者様……!)
ちひろが目を固く閉じた瞬間――。
ドバババババババッッ!!!!
Il-2の23ミリ機関砲が、毎秒十発の狂気的な発射レートで火を噴いた。
音速を超える大口径の弾丸の連なりが、無防備な少女の背中へ向けて、一直線に空を切り裂いて迫る。
ちひろの背後、わずか三メートル手前の空間であった。
キィィィィィィンッッ!!
空間が青白く発光した。
何もない空中に、突如として『縦一メートル、横一メートル、厚さ十センチの極厚アルミニウム合金板(5000系高強度材)』が、空中に固定された巨大な壁のように実体化した。
ガガガガガガッッ!! ドゴォォォンッ!
凄まじい衝撃波がちひろの髪を激しく揺らした。
着弾した五発の23ミリ徹甲弾が、極厚のアルミ板に巨大なクレーターを穿ち、板全体がくの字に大きく歪んだ。
そして、その強度が限界を迎えたコンマ数秒後――。
シュンッ! カチィィィンッ!!
歪んだ一枚目のアルミ板がインベントリへ瞬時に回収され、ミリ秒の狂いもなく『二枚目の新品のアルミ板』が同じ座標へテレポートして入れ替わった。
ババババッ!!
残る数発の弾丸が二枚目のアルミ板に弾き返され、火花を散らして虚空へと跳ね飛んだ。
ちひろと幼子の頭上には、破片の粉塵一つすら落ちてこなかった。
「……え……?」
ちひろが恐る恐る目を開けた。
頭上をかすめて上昇していくIl-2の風圧の中、ちひろを守るように浮かんでいた銀色の分厚い金属板が、フッと光の粒子となって虚空へ消え去った。
「奥様ッ!! 早くッ!!」
度肝を抜かれながらも我に返った佐久間軍曹が、泥を蹴って駆け込んできた。
軍曹は呆然とするちひろと、泣き叫ぶ幼子を両腕で力任せに抱え上げ、脱兎のごとく森の茂みの中へと滑り込ませた。
◇◇◇
断罪の鉄槌
◇◇◇
午後2時32分。現代/浩平の自室。
誠一郎からの緊急ボイスメッセージがスピーカーから鳴り響いた瞬間、浩平の椅子がガタッと跳ね上がった。
『浩平殿! ちひろは現在、西柵丹村を通過し十五キロ南下した山道にてソ連軍機と遭遇! 至急、対策を願うッ!!』
「ちひろが……ッ!?」
浩平は即座にキーボードへ飛びつき、樺太のリアルタイムマップを展開した。
(クソッ、なんで絶対防空迎撃スクリプトが動いてないんだ!?)
画面を一目見た瞬間、浩平は己の致命的な見落としに血の気が引いた。
ゲームシステムの厳格なルールに起因する空白であった。
ちひろが午後2時前に北部の西柵丹村へ入ったことで、西柵丹村のエリアマップは解放され、防空網が展開されていた。
しかし、そこからさらに南へ十五キロ進んだ地点は――未だちひろが足を踏み入れていない「名好町」の未解放エリアに属していたのだ。
名好町のエリアに入ったが、町の中心部まで到達しないとエリア解放にならないというシステムの制約があった
ゲームシステムは、未踏のエリアに広域動作型のスクリプトを敷くことは出来ない。
ちひろたちがいた場所は、まさに二つのエリアの境界に生じた『防空の空白地帯』であったのだ。
「俺のミスだ……! マップ解放の判定時間差を計算に入れてなかった!」
だが、絶望している暇はなかった。
広域防空スクリプトは動かせなくとも、今まで通過した道なりの道路沿い含め、ちひろの手元のタブレットから送られてくる座標と、ちひろの視界を中心とする半径数百メートルの「パーソナル目視範囲」であれば、浩平の手動による直接介入が可能なのだ。
モニターの局所カメラが捉えたのは、二度の掃射を弾かれ、不審に思ったのか、三度目の急降下に入ろうと執拗に機首を反転させてくるIl-2の姿であった。
あの狂暴な鋼鉄の獣は、なおも森の茂みと避難民を機銃で薙ぎ払うつもりなのだ。
「……民間人を……女子供を面白半分に狙撃しやがって……」
浩平の瞳に、絶対零度の怒りが宿った。
「調子に乗るなよ、人殺しがッ!!」
浩平はマウスカーソルを急降下してくるIl-2へ合わせ、エンターキーを叩き込んだ。
樺太・内恵道路上空。
Il-2のパイロットは、照準器の十字線に森の茂みを捉え、機銃の発射レバーに指をかけた。
先ほど、謎の金属板のようなものが光った気がしたが、ソ連空軍の誇る重装甲攻撃機の敵ではない。全て挽き肉にしてやる――。
そう確信した、直後。
機の真下わずか十メートルの虚空に、五百リットルの巨大な氷塊が出現した。
そして、第一宇宙速度をも凌駕する秒速八千五百メートルの運動エネルギーをもって、垂直に突き上がった。
カァッッッ!!!!
爆発音すら起きなかった。
Il-2の全幅十四メートルの重装甲の機体は、まるで目に見えない巨人の鉄槌で叩き潰されたように、主翼も胴体もエンジンも、一瞬にして四方八方に爆散した。
空に残されたのは、白銀の粉末のようにキラキラと輝きながら舞い散る、ジュラルミンの残骸と氷の粉だけであった。
地上で見上げていた避難民たちも、森の奥の佐久間軍曹も、あまりにも理不尽な「神の鉄槌」に言葉を失い、口をあんぐりと開けて静まり返った。
◇◇◇
同時刻。森の茂みの中。
幼子を抱きしめたまま、泥の上に座り込んでいたちひろの横で、突如として空間が陽炎のように揺らいだ。
フッ……!
青白い光の粒子が収束し、深緑の将官服に黒縁眼鏡をかけた青年――浩平のアバターが実体化した。
現実世界の部屋でHMDを被った浩平は、コントローラーを握る手を震わせながら、泥だらけのちひろの前へ駆け寄り、膝をついた。
「ちひろ、大丈夫か……!?」
「……えっ……? あ、あなたは……?」
突然目の前に現れた見知らぬ青年。だが、その声の響きと、胸元のタブレットからいつも届いていた温かい言葉遣いに、ちひろはハッと息を呑んだ。
「驚かせてすまない。私は――『監視者』の浩平だ。今まで文字越しにしか話せなかったが……誠一郎からの緊急連絡を聞いて、直接飛んできた」
「……あ……か、監視者……様……!?」
ちひろが涙で濡れた瞳を見開いた。
これまでタブレットの文字の向こうにいた雲の上の存在が、いま目の前に、生身の人間のような息遣いと体温を伴って膝をついている。
浩平は、守るべき少女が泥にまみれ、恐怖に震えている姿を見て、胸を締め付けられるような激しい痛みに顔を歪めた。
「怪我はないか!? どこも撃たれてないか!?」
「は、はい……私、大丈夫です。この子も……無事です……」
ちひろは胸の中の幼子を抱きしめ、しゃくり上げた。
浩平は深く息を吐き、自責の念に声を詰まらせながら、泥の上に額を擦り付けんばかりに深々と頭を下げた。
「……すまない。本当に、すまない……! 私の配慮不足だった。システムの……エリアの解放判定の隙間を読み切れず、君と、この道の人たちをこんな危険な目に遭わせてしまった……。本当に、申し訳ない……!」
神仏のように恐れ敬われるはずの「天の監視者」が、泥の上に膝をつき、自分のような一介の小娘に対して本気で頭を下げて謝罪している。
そのあまりにも人間らしく誠実な温もりに触れた瞬間、張り詰めていたちひろの心の糸がふっと解けた。
「監視者様……頭を上げてください。謝らないでください……」
ちひろは泥だらけの手で、浩平のアバターの袖口にそっと触れた。
アバターの触覚フィードバックを通じて、少女の小さく温かい手の温もりが、現代の浩平の指先へと確かに伝わってきた。
「私を守ってくれたのは……あの銀色の壁を出してくださったのは、監視者様でしょう? ……ありがとうございます。私、監視者様が守ってくださったから、この子を助けられました」
ちひろの涙混じりの純真な笑顔に、浩平は拳を握りしめ、胸の奥で誓った。
もう二度と、この理不尽な暴力に彼女たちを晒させはしない、と。
「……もう大丈夫だ。名好も、恵須取も、私が必ず守り抜く」
北の山道に、静かな決意の風が吹き抜けていた。
【現在のクレジット残額:4,037,088,080ゼニ】
【ゲーム内で関わった人数:約671,000人 [new]沿線避難民の潜在的救助+1000人】
またも14000文字になってしまった…しかもちひろは恵須取町すら到着してない(苦笑)
今回は浩平の落ち度になるかというと、半分はそうですが、そもそもソ連の侵攻vsマップ解放のスピードになると思います
しかし今回の件で、浩平自身もマップ開拓をちひろに任せるのは良くないと思うでしょう…
ちょっと力尽きたので次の更新は早くても水曜日になると思います
補足:内恵道路でちひろの経路
敷香町→(北上)→敷香郡内路村から→(西へ山越え)→樺太庁名好郡西柵丹村→(南下)→樺太庁名好郡名好町→(南下)→恵須取町




