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円形の金属

「ヤバいって……」


「なぁ、もう限界なんだろう?」


「遠慮するんじゃない」


「それはいやだ……!」


「固いな……」


「うっ……!」


「だってお前、手持ちの金底をついて来たんだろう?」


「ああ、そうだよ……連日スライム狩りばかりしてたからもう宿代もきつい……!」


「お前が習得を急いでるようだったからそこを優先したんだが……まあ、問題ないだろう。ここに泊まっていい」


「あんなこと言われて泊まれるか!!」


「なあに、私の方から手を出したりはしない。それは普通に犯罪だ」


「しかし……あれで少なからず意識するようになったみたいだな」


「うるせぇ!!」


悔しいけど、エラって可愛いからな……


「まあ、とにかく……そろそろ金になる依頼受けないとヤバいって……」


「金になる依頼か……まあ、宿代が省けても食事代やら何やらで金はかかるな」


「体内燃焼を習得しているんだ、そろそろ討伐依頼も受けていいだろう」


「討伐依頼か……」


討伐依頼は、危険性が高いだけでなく、失敗したら報酬が受け取れない。負傷すれば治療代もかかるから下手したらマイナスになる……なんてこともあるらしい。


だから慎重にならないといけない。


討伐依頼は……国営である冒険者ギルドが出すこともあるし、個人の依頼人が出すこともある。


報酬は普通、個人の依頼の方が高い。


国が出す依頼は危険度によって報酬が上がっていくが、個人の依頼人は優先的に討伐して貰うために報酬を上げるからだ。


例えば、自分の家の近くや畑に魔物が現れたら不安でならないだろうからな……


もちろん、危険を覚悟するにしても、どんな依頼でも好きに受けられる訳じゃない。


依頼主が指定した要件を満足する必要があるし、その要件もギルドが低く設定されていると判断したらハードルが上げられる。


一定以上の経歴だとか、何人以上のパーティーだとか、そういうのが要件になる。


「……そういえば、お前も冒険者っていってたな……普段どんな依頼受けてるんだ?」


「魔物討伐だな」


「討伐?」


「体外排出と遠隔操作がある」


あ、そういうことか……確かにある程度の魔物は狩れそうだ。


「って、どうやって経歴積んだんだ?パーティーも組んだって話聞かないし……」


「連携とかは苦手だし、あまり純黒魔術を見せたくもないからな……」


「経歴か……積む方法がある」


「何だ、それ?」


「依頼を受けずに討伐して魔石を回収、報告する」


「えっ」


「報酬は出ないが、討伐したという記録だけは残る」


「……それって、その依頼を受けてる人がいたら大迷惑なんじゃないのか……?」


「確かにそうだが、依頼を受けずに討伐することを禁ずる規則はない。だから規制はできないし、ギルドは他の冒険者のことを勝手に漏らさないから討伐したのが私だとバレることもない」


「マジか……」


「例えば、予期せずに魔物と遭遇し、襲われ反撃して討伐した場合、それは不法か?」


「う~ん……理屈は何となくわかるけど良心が痛んであんまりやりたくはないな……そもそもそれじゃすぐには金稼げないし」


そういえばガルドさんに一緒に依頼受けないかって言われたけど……人数が多いから俺の経歴は少ししか認められないんじゃないか……?


「あっ、それじゃお前と同行すれば依頼受けられるんじゃ……!」


「そうだな」


「……申し訳ないけどついてきて貰えないか……?戦闘は全部俺がやるから……」


「わかった」


「いいのか?!」


「ああ、純黒魔術を使った戦闘も観察したいしな」


「ありがとう……!」


よし……これを機に自分の力を試せる。


さて、仕事するか……!

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