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第五部「交易都市編」第四幕「四人の距離とそれぞれの選択」 189 四人の確認

既に存在した同行の意思を、改めて各自の言葉で確かめました。

ジュリアは、四人が以前にした約束を思い出していた。


一緒に旅を続けようと話したこと。

水路を第一候補にしようと決めたこと。


それは彼女の中で、確かに自分で選んだことだった。

けれど候補船へ照会を預けたあと、同じ約束が急に重みを増した。


言葉だけだった選択が、他人の仕事を動かし始めたからだ。


午後、旅舎の卓を借りると、彼女は三人を呼んだ。


「船の返事が来る前に、もう一度確認したいんです」


ハインツが身を乗り出した。

「予約の話か?」

「まだ予約ではありません。私たちの話です」


ジュリアは書いた紙を伏せた。

紙があると、誰かが最初にそこへ目を向ける。

今日は、四人の顔を見て話したかった。


「以前、一緒に行くと決めました」と彼女は言った。

「でも今も、同じ気持ちかどうかは、別に答えてよいと思うんです」


ヘルマンが頷いた。

「一度決めたら、変えてはいけない約束ではないね」


「変えたい人がいるの?」とエリゼーが尋ねる。

その声に小さな緊張があった。


ジュリアは、すぐに『いません』と答えたくなった。

安心させるために、他人の返事まで引き受けそうになる。


「私は、まだ皆の答えを聞いていません」

そう言うと、エリゼーは視線を下げた。


最初に話したのはヘルマンだった。


「私は行きたい。行った先に何があるか分からないから、今ある道だけを正しいと思い込まないために」

「案内人でいたいから?」とハインツ。


「それもある。でも、今度は案内人を辞めても一緒にいられるか、確かめてみたい」

答えを聞いたハインツは口を結んだ。


彼に道を教わった時間が、役割だけだったとは思いたくない。

しかし、役割を外したヘルマンを知りたいと思うのも本当だった。


「俺も行きたい」とハインツが言った。

「何か役に立てるからじゃない。そういう理由だけなら、右腕が言うことを聞かなくなった時点で降りなきゃならない」


「降りる?」とジュリア。

「旅を、だよ。船じゃない」

彼は少し笑った。


「もう一度知らない場所へ行って、何ができるか、できないか、自分で確かめたい」

エリゼーは頷いたが、言葉は返さなかった。


彼の決意を、彼女のためのものにしたくなかったからだ。


エリゼーはしばらく黙っていた。

「私は、皆と旅を続けたい」

エリゼーがそれだけ言うと、ジュリアは続きを待った。


エリゼーは、年長者らしい整った言葉を用意していた。


都市で学んだことを、次へ持っていくため。

人々の証言を忘れないため。

けれど今その言葉を言えば、ほかの三人を自分の目的に招いているように聞こえる。


「皆が同じように考えてくれなくても、一緒に歩きたい」

そう言うと、声が少し震えた。


「違う考えがあると分かったとき、私はまだ寂しくなる。でも、寂しいから隠してほしいとは言いたくない」


ジュリアは目を伏せた。

自分が最後になった。

話し合いを提案した人は、最後に皆の意見をまとめるものだろうか。

それではまた、記録係に戻ってしまう。

「私も行きます」と彼女は言った。


「人の話を聞くために旅をしてきたつもりでした。でも、話さない人がいても、その人と同じ場所にいることはできると思えるようになった」

彼女は息を継いだ。


「これから先も、それができるかどうかを知りたい。記録を書くことだけが、私の仕事ではないから」


四人は黙った。

皆の声が揃ったという感じはなかった。


それぞれが違う方角から卓の真ん中へ歩いてきたようだった。


ハインツは「じゃあ決まりだ」と言いかけ、やめた。

何が決まったかを、まだ言葉にしていなかった。


ジュリアは紙を表に返した。

「四人とも、同行を望んでいる。まず、そこまでです」


「船の返事はまだね」とエリゼー。

「はい。乗れるかどうかも、いつ出るかも」

「行き先も、紙に書けるほどには決まっていない」とヘルマン。

ハインツが頷く。

「それでも、俺たちの返事は俺たちが持ってる」


その言葉は、勝利を宣言するには静かすぎた。

しかしジュリアには、今の四人にふさわしいと思えた。


食堂に夕食が運ばれてくると、四人は席を移した。


それぞれの皿が届く順番は違い、食べ始める時刻も少しずれた。

ハインツはジュリアが紙を畳むのを手伝おうとして、伸ばした手を引いた。


彼女が自分でできると思ったからではない。

必要なら頼む人だと、ようやく信じ始めたからだった。


「私、今の話を記録に残していいでしょうか」とジュリアが尋ねた。


エリゼーはすぐに返事をしなかった。

「何を書くつもり?」

「皆が、自分の言葉で行くと言ったことです。理由は書かない」


ヘルマンは頷いた。

「私はそれでいい」

ハインツも頷く。

エリゼーは少し考え、「私も」と答えた。


ジュリアは四つの同意を確かめてから、短い一行だけを記した。


夜、彼女はその紙をしまった。

四人が一緒に行きたいと願うことは、船へ乗れる証明にはならない。


だが、誰かの返事を代筆しないまま残せたという事実は、彼女自身の仕事だった。


紙の向こうで、まだ知らない海が動いている。


海は返事をしない。

それでも今夜、四人はそれぞれの声で、同じ問いへ答えたのだった。

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