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転生したら最初は杭でした。何度も生まれ変わって、最後は人間になります?  作者:


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村の発展

斜めになってしまった俺だが――

数日後、村人らしき人がやってきてくれた。


「よいしょ……」


「もう少し右だ!」


「そこそこ!」


そんな声が聞こえてきて――


グッ。


俺の身体が押される。


そして、


「よし!」


「真っ直ぐになったな!」


どうやら、元の状態に戻してくれたらしい。

助かった!

これで薪にならなくて済んだぜ~!

……まあ、俺が薪にされる予定だったのかは分からないけど。


そんなことを考えていると、道を挟んだ向かい側で何かが始まった。


建物を建てている。


最初は小さな基礎だけだった。

それが日を追うごとに大きくなっていく。


柱が立ち。壁ができ。屋根が乗る。

毎日それを眺めていた。


ぱっと見た感じ、一階はお店。

二階、三階は普通の部屋みたいだ。


面白いのは、一階だけレンガ造りで、二階と三階は木造なこと。


この世界では、これが普通なのかな?

まあ、かなり大きな建物だ。

何のお店ができるのか楽しみだなぁ。

俺には時間だけはたっぷりあるからな。



そして――ついに建物が完成した。


どうやら一階は食事処。

二階と三階は宿泊場らしい。


建物を建てている人たちが、よく俺の側で話をしていたから分かった。


「一階は食事処でいいな」


「二階と三階は宿にする」


「旅人も多いから、これなら客も来るだろう」


そんな会話を盗み聞きしていた。


少し離れたところでは、建物の図面らしきものを広げて、指を指しながら話し合っていた。


なるほど。


食事処と宿か。

ということは――やっぱりここは街道なんだな。


村へ向かう人。村から出ていく人。旅をする人。商売をする人。


そういう人たちが、この道を通っている。

そして、その人たちを相手にする店までできた。

俺が転生した時には、ただの未舗装の道だったのに。

少しずつ、人が集まってきている。


もしかして――この場所、これからもっと発展していくんじゃないか?


そう考えると、なんだか楽しみになってきた。

俺は何もできない。ただ、ここに立っているだけ。


それでも――この場所がどう変わっていくのか。ずっと見ていたいと思った。


そして俺は、今日も街道の脇に立ち続ける。

……まあ、動けないから立ち続けるしかないんだけどな。

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