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転生したら最初は杭でした。何度も生まれ変わって、最後は人間になります?  作者:


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ホフヌング城

数日経つと、やはり石垣だった。

俺の周りに、どんどん石が並べられていく。

積み上げられた石が増えるたびに、少しずつ見える範囲も広がっていく。


「おー……」


中々、立派そうだぞ。

それにしても、この大きさと長さ。


かなり広い。


どうやら、少し斜めになっている土地に沿って石が並べられているようだ。


「…………」


これって――土砂崩れ防止かな?

山の時も土砂崩れがあったからな。

あれは大変だった。

だったら石垣なら安心だぜー。

これだけしっかり作ってあるんだ。

多少の雨くらいなら、土砂を止めてくれそうだ。

そんなことを考えながら、完成していく石垣を眺めていた。



さらに日にちが経ったようだ。

作業員たちの話を聞いていると、どうやらここに――城が建つらしい!


おお!城!カッコ良くね?


石垣の上に建物が増えていく。

門ができ。建物が建ち。

塔のようなものまで作られていく。


ただ、俺が知っている日本の城とは、ちょっと形が違う。


俺も日本の城に詳しいわけじゃないけど……。


なんというか、山城と普通の城を混ぜたような作りなのかな?

これはこれで、かなりカッコいい。


でも――何で城を作ってるんだろ?


この辺りで戦でも始まるのかな?

そう考えると、ちょっとワクワクする。

まあ、俺自身は石垣の一部だから、戦が起きても動けないんだけどな。



そんなことを考えている間にも、さらに日にちが過ぎた。


そして――


「…………」


どうやら、全て完成したようだ。

今日は人がたくさん集まっている。


式典か?


何やら、偉そうな人が前に立って話をしている。

俺には詳しい内容までは分からないが、この世界にもこういう式典があるんだな。


事故もなく、無事に完成したようだ。


そして――


「この度、ホフヌング城の完成を祝って――」


「…………」


……はい?


ホフヌング城?


ホフヌング?


「…………」


いやいや。ちょっと待て。またホフヌングかよ!


俺が標識だった時に見た――ホフヌング村。

橋だった時の――ホフヌング橋。

山だった時の――ホフヌング山。


そして今度は――ホフヌング城。


俺、ホフヌングを知りまくってるじゃないか!


……まあ、知りまくっていると言っても、名前を知っているだけなんだけど。

でも、これだけ同じ名前が出てくるなら――


もしかして、あの山……元俺か?


俺が山だった時。

近くに石切場ができていた。

そこで石が採られていた。

そして今、その石が俺になっている。


その石が――石垣になった。


ということは。

俺が山だった時に採掘されていた石が、今の俺なのか?


「…………」


なんだ、この転生。ホフヌング縛りなのか?


しかも――杭。標識。橋。山。石。石垣。


全部、動けない。


……。


動けない物縛りまであるのかよ!


まあ、いい。

少なくとも、俺はまた人の役に立つ場所にいる。


今度は城を守る石垣だ。

だったら――この人生も、しっかり頑張るとするか。

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