↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒髪のグロンダイル  〜わたしたちは、ふたつでひとつのツバサなのだから〜  作者: 玉緒息吹
第二部 時間遡行編 第二十章 雪路をゆく、ふたりの銀翼
565/574

孤立するモンヴェール男爵家――その先にある光

 モンヴェール男爵家の廊下には、冬の冷気とは別の刺すような緊張が張りつめていた。石床は朝の冷えを返し、壁に沿うタペストリーは薄い埃の匂いを吸って重たく沈む。


 昼間であるのに空は灰の雲に塞がれ、窓越しの外景は雪の気配だけを曖昧に滲ませる。か細い光は奥まった回廊まで届かない。屋敷を占拠する私兵たちが、燭台と弱い魔道ランプの落とす影を横切るたび、その輪郭がゆらぎ、どの顔も見慣れぬ異物のように映った。革の擦れる音や鉄具の触れ合う音が、乾いて耳に刺さる。


 朝から屋敷の人々は落ち着かず、召使は私兵の荒い足取りに合わせて、掃除の手順さえ変えなければならない。角を曲がるたび、衣擦れに罵声が重なり、衝突寸前の小競り合いがあちこちで火花のように散る。けれど私兵は頓着しない。まるで自分たちこそ「主」だと言わんばかりの、無造作な肩の張り方だった。


 ロゼリーヌは寝室で、寝台に伏す母の額へ冷えた布をあて直しながら、扉の向こうの音に耳を澄ます。夜通しの看病で目の下に薄い影が落ち、頬も疲れでわずかにこけていた。休みたいという欲求は遠のき、替わりに胸の底だけが冷えて固まっていく。外を取り巻く私兵と、そこかしこに漂う噂が、呼吸の静けさを奪っていた。


 枕元の水桶に映る灯が揺れ、桶の金具の冷たさと硬さが指に伝わった。


「お嬢様、少し横になられてはいかがですか……?」


 侍女の声は控えめで、袖から茶の匂いがふわりと立った。ロゼリーヌは礼を言い、首を横に振る。


「ありがとう。でも、大丈夫。母上の容態が心配ですし、父上が伯爵家に行ったまま戻らない今、私がしっかりしなくては……。当家がこのような目に遭っているのは、きっと……私のせいでもあるのだから」


 母は熱に息を荒らし、頬が赤く、苦しげな寝言が零れる。夜を重ねても快復の兆しはまだ見えない。


 扉越しに聞こえる足音が増え、遠くで擦れた笑いが混じった。


「……それにしても、今日はずいぶん騒がしいわね。使用人と私兵たちが、何か揉めているのかしら……母上のご休息を乱すような真似は、やめてもらいたいのだけど」


「はい。私兵どもの横暴な要求に、使用人たちも耐えかねている状況で。食糧や暖炉用の薪まで取り上げられて、十分に行き渡らないとのことです。……お嬢様やリュシアン坊ちゃまに差し上げるお食事でさえ、満足なものを用意できません。心苦しい限りで……」


 ロゼリーヌは短く息を吐き、冷えた指先をこすり合わせた。乾いた皮膚が擦れて小さな音を立てる。


「そんなこと、気にしないで。飢えなければそれでいい。皆だって、同じ状況なのだから……自分たちだけ贅沢するなんて、できないわ」


 微笑の端に、強がりと諦めが薄く滲む。外との連絡は断たれ、領内は包囲されている――薄氷の上に、日々の生活だけがかろうじて立っている。


 廊下の向こうで、わざと床を響かせる重い足音。その騒がしさは寝室の静けさを荒く撫でた。ロゼリーヌが身を起こした瞬間、頬を青ざめさせた別の侍女が駆け込んでくる。その顔には、動揺の色が生々しく残っている。


「ロゼリーヌ様……たいへんです。私兵たちが広間に集まって、頭目が話しているのですが、その……なんともおぞましい噂を……」


「どのような話なのです?」


「……女王陛下が、伯爵様を謀殺なさったと」


 喉の奥で息が跳ねた。否定の言葉より先に、寒気が背筋を冷やす。


「女王陛下が? そんな馬鹿な……」


 侍女は小刻みに頷き、頬には灯の影が濃く落ちた。


「ええ……しかも、『宰相閣下は最初から、そうなることを読んでいた』とまで……。伯爵様は謁見という名目で誘い出されて罠に嵌められ、女王陛下の手の者に――と。そんな、とても信じられない話を……頭目が、広間で大声で吹聴しているのです……」


「宰相がですって?」


「ええ……女王陛下は、御身を守るために宰相の前に屈したのだと……そう噂されているのです。それだけでなく、リュシアン坊ちゃまを次期王太子として承認なさったとも……。どこまでが本当なのか、にわかには……とても、信じがたいのですけれど……」


 空気が一段重く沈む。ロゼリーヌは言葉を探し、指先でシーツの皺を撫でた。布は冷え、指腹にざらりとした感触を返す。


 黒髪の巫女の宿命を背負い、不条理に抗ってきた女王メービスが、レズンブール伯爵を殺し、宰相に屈した。その像は、記憶にある彼女の眼差しからあまりに遠い。


 扉の向こうで、低い怒号と嘲笑が、事実を押しつけるように耳を刺す。


「なあ、隊長。もし本当に伯爵がくたばっちまったってんなら、俺たちの報酬はどうなるんだ? こんな辺境くんだりまで来て、手ぶらじゃ割に合わねぇよ」


「心配いらねぇよ。宰相閣下の使いが、うまい話を持ってきたぜ。リュシアン坊ちゃまをちゃんとお守りして、閣下が来るまで屋敷を守り抜きゃ、たんまり礼金が出るってよ」


「へへっ、そりゃ結構なこった」


「なんでも、六頭立てなんていう、とんでもなく豪華な馬車で、正規軍まで引き連れてお出ましらしいぞ。いやはや、さすがは王国の実質的支配者。やることが派手だな」


 そこへ、別の男たちの声が加わった。


「そいつはすげぇや。新たな王太子のお披露目には、もってこいだな」

「女王のほうが、白旗上げたって話だろ? 宰相閣下には、もう逆らえねえってこった」


 隊長と呼ばれる男が答えた。


「けっ。あんな小娘、もともと王の器じゃなかったんだよ。正体は、厄災を呼ぶという『黒髪の巫女』だったなんて、不吉な噂まで流れてるらしいしな。宰相閣下が坊ちゃまを『新しい王様』にするほうが、よっぽどまっとうってもんさ」


 寒い廊下に、言葉の棘がカラカラと転がる。聞きたくない音ほど、壁を薄く透って届く。


 ロゼリーヌは唇の内側を噛んだ。


「……メービスが、そんな簡単に伯爵を殺すはずないわ。宰相の言いなりになるとも、思えない……」


 確証はない。だが、あの薄緑の瞳の奥に見た意志は、そんな陰惨な企てとは結びつかなかった。


 侍女が袖を握りしめる。


「ロゼリーヌ様、もし本当に伯爵様がお亡くなりになったなら……彼の私兵たちは、去るものと思っていましたが、宰相の後ろ盾があるとなれば……」


「ええ、そうね……普通なら、少しくらいは動揺して脱落する者が出るはずなのに。これも最初から立てられていた計画通りだったのかもしれないわ。それにしても……宰相は大義名分を盾にして、私の息子をまるで、人質か操り人形みたいに……」


 唇を固く結ぶと、頬の筋が細く疼いた。


 小さな靴音が近づき、部屋の空気が柔らいだ。リュシアンが顔を覗かせ、はにかむようにロゼリーヌの手を握る。小さな掌は少し冷たかった。ロゼリーヌは、その手をしっかりと握り返した。


「母上……。廊下が騒がしいみたいだね。大丈夫? 僕……何かできることある?」


 幼い声に胸がきゅっと締まる。この子を巻き込みたくない。彼の前では強くあろうと、胸の痛みをそっと押し隠した。


「いいえ、リュシアン……ありがとう。あなたがいてくれるだけで、私、元気が出るのよ。……でも、今はあまり動かないで。ここで、おとなしくしていてくれる?」


 少年の眉がわずかに寄る。


「母上、さっきから聞こえるけど、あの人たち、伯爵様がどうとか、女王様がどうとか言ってるね……。よくわからないけど、あんなに怒鳴る必要ないんじゃないかな?」


「そうね。わたしは伯爵が本当に死んだなんて信じていないわ。きっと何か裏があるの。それにメービスさん……いえ、女王陛下だって、そんな冷酷な手段に走るはずがない」


 笑みを作って少年の視線を受け止める。けれど心の底では不安が渦を巻く。もし女王が宰相に屈したのだとしたら。伯爵の死の真偽もわからず、宰相が正規軍を連れて来るなら、自分たちは。


 侍女の声が恐る恐る重なる。


「……正規軍を引き連れているとなれば、止める術は当男爵家にはないかと……」


 ロゼリーヌはまぶたを伏せ、冷えた指で寝台の柱を一度だけ撫でた。屋敷は私兵に占拠され、抵抗の意志も手段も乏しい。木肌は冷たく、指に乾いた感触だけが残る。


「女王陛下が本当に伯爵を亡き者にしたのでしたら、もう……」


 侍女の言葉が途切れ、空気に重さだけが残る。ロゼリーヌは暗い面持ちで視線を上げた。


 レズンブール伯爵家の使者を名乗る者は、王都にある貴族子弟のための寄宿制の名門校へリュシアンを入学させ、学費を含むあらゆる面倒を伯爵家がみると申し出ていた。亡きギルクとは古くから親交があり、その遺児を生涯にわたって支えるのは当然だという。


 だが、ギルク本人から伯爵との親交を聞かされたことはなかった。男爵家とも、それまで付き合いはない。支援を口実に、息子を王都の有力者の手元へ置こうとしているのではないか。ロゼリーヌは疑い、繰り返される申し出を断ってきた。


 それでも、亡き友の遺児を支えるという説明には、表向きの筋は通っていた。メービスが伯爵を問答無用に殺すとは思えない。むしろ宰相が策を巡らせ、罪を女王に着せている可能性のほうが強く見えた。


 沈みがちな空気を、もう一人の侍女がそっと持ち上げる。


「ロゼリーヌ様……外は一段と冷え込んでまいりましたし、こうしてお屋敷に閉じ込められているご状況も、おつらいことと存じます。せめて、温かいスープをお持ちいたしましょう。何も召し上がらぬままでは、お身体がもちません……」


 温かいスープの匂いを想像するだけで、胃の奥が少し緩む。


「ええ……そうね。ありがとう。私よりも母上とリュシアンにこそ必要だわ」


 微笑んだ途端、また廊下の重い足音が近づいた。わざと床を踏み鳴らすような足取りだった。扉の向こうへ耳を澄ませると、頭目の低い声がはっきり聞こえてくる。


 扉の金具がきい、と短く鳴った。


「いいか、バカども。ロゼリーヌ殿とリュシアン坊ちゃまを決して外へ出すんじゃねえ。それと宰相閣下が到着するまで、無駄なことは一切するな。俺たちが王太子候補を傷つけたり逃がしたりしたら、儲けが吹き飛んじまう。とにかく大人しくしてもらうんだ」


「へいへい。けどよ、屋敷の侍女にちょっかい出すくらいはいいだろ? こちとら、しばらく女旱おんなひでりでよ。退屈でしょうがねぇ」


「……馬鹿野郎。そんなことしたら、大事なリュシアン坊ちゃまの機嫌を損ねるだろうが。そういうことはだな、王都に無事辿り着いて金を頂いてからにしろ。わかったな」


「ちっ……わかりましたよ、隊長」


 言葉の汚れが肌に触れるようで、ロゼリーヌは肩先をすくめた。尊厳が物品のように扱われ、血の気が引き、指先が冷たくなる。それでもリュシアンに危害を及ばせないために、今は耐えるしかない。だが、このままでは状況が悪くなるばかりだという予感が、胸の奥で鈍く鳴った。


「……リュシアン。あなたは、私のそばを離れないでね。お祖母様が眠っている間も、何かあったときにどうすればいいか、皆でちゃんと考えましょう」


「……うん」


 小さな頭を撫でると、少年は泣くのをこらえ、拳を握って頷いた。その健気な姿に、ロゼリーヌはこの子を守らなければと改めて思った。


 侍女が思い切ったように声を落とす。


「ロゼリーヌ様……このご状況を、もしステファン卿にお伝えできれば……何か、打開の糸口が見つかるかもしれません。あの方なら、銀翼騎士団の皆さまと力を合わせて、きっと助けに来てくださるのではないかと……」


「ええ。できることなら、そうしたいわ。だけど、今のところは監視が厳しくて、屋敷から出ることもままならないでしょう……」


「ですが、このところ雪が続いておりますせいか、私兵たちも、あまり屋敷の外までは見回りに出ていないようでして……もし、早朝のまだ人の動きがない時刻であれば……あるいは――」


「……分かったわ。どうか無理をしない範囲で、あなたの判断で連絡を取ってみてちょうだい。それと、ステファン卿に一言だけでいい、伝えてほしいの。『わたくしたちは、女王陛下を信じて待っています』と」


 不安と決意が、瞳の奥で細く並ぶ。侍女は深く頭を下げ、「かしこまりました……」と静かに退いた。


 遠ざかる気配を感じながら、ロゼリーヌは息を長く吐く。わずかな働きかけでも露見すれば制裁は免れない。何もしなければ、状況は凍ったまま。


 廊下では相変わらず、下卑た笑いと軽口が混じり合い、壁越しに鈍く響いてくる。女王は無能だ、王都に戻れば酒と女――そんな言葉を聞くたび、喉が乾いた。


「……メービス、いまあなたは何を考えているの?」


 ロゼリーヌは目を伏せた。女王が伯爵を謀殺したという悪名が広がる今、彼女がどの面を表にし、どの面を隠しているのか。宰相の陰謀が事実なら、女王は屈服したふりをしているのかもしれない。もし伯爵が本当に殺されているなら、誰が手を下したのか――。


 リュシアンが潤んだ瞳で言葉を継いだ。


「母上……ぼく、メービスさんが僕たちを見捨てたりする人じゃないって……信じてる。だって、また来るって……ちゃんと言ってくれたんだもん」


 ロゼリーヌは彼の瞳を見つめ、その手をしっかりと握り返す。


「……ええ、私もあの方を信じているわ。だから怖がることはないわ、リュシアン。

もう少しだけ待ってみましょう。……必ず、何とかなるから」


 自分にも言い聞かせるような言葉だった。


 少年は小さく頷いた。その眼差しに、少しだけ光が戻った。


 外は陽が隠れたまま、灰色の雲が濃さを増していた。どれほど時が過ぎたのか、わからない。石壁越しに伝わる冷えが、肌を刺した。


 頭目の笑い声が耳障りに響く。ロゼリーヌの胸には、不吉な予感がまとわりついていた。白い吐息を確かめながら、音を立てぬよう寝台へ歩み寄った。


 侍女が小声で囁く。


「……お嬢様、どうか……くれぐれもお身体をお大事になさってくださいませ。

母上様のこともございますし、お嬢様まで倒れられたら、リュシアン坊ちゃまが……」


「わかっているわ。……大丈夫よ。あなたたちも、あまり気を張りすぎないで。

こういうときこそ、落ち着いて慌てずに動くことが、何より大切だから」


 声の端にやさしさを乗せる。けれど笑みの奥で苦渋の色は消えない。リュシアンを守らなければならない。その思いと、最後の拠り所であるメービスへの信頼が、ロゼリーヌを支えていた。


 母の額にそっと触れる。浅い寝息がかすかに聞こえた。回復には、まだ時間が要る。騒擾がいつ収束するか、それまで母の体が耐えてくれるか――どれも手探りだ。


 ――……メービス。どうかわたしたちを助けて。わたしはあなたの言葉を信じて待つわ……。


 心の奥で呼びかけ、額を撫でる。張り詰めた空気、廊下のざわめき、頭目のあざけり笑い――どれもが、嵐の前の静けさをさらに重たくした。


 メービスが計算ずくで伯爵を殺した、などという話は信じない。だが、悪意ある噂が事実として受け入れられる前に、一刻も早く真実を示してほしい。


 息の詰まる沈黙の中、ロゼリーヌはリュシアンを抱き寄せた。少年は祖母の寝顔を気遣わしげに見つめ、それからロゼリーヌを見上げた。髪を撫でると、彼の呼吸が少しだけ深くなる。


「リュシアン……大丈夫よ。メービスさんは、きっと来てくれるわ。あなたが強くあろうとする気持ちはとても立派だけれど……無理はしないで。つらいときは、泣いてもいいのよ」


 少年は唇を結び、一度、瞬きをした。涙が光り、彼は小さく首を振って天井を見る。幼さと決意が同じ顔に同居した。


「……うん。でも、僕泣かないよ。戦えるわけじゃないけど……メービスさんにまた会えるまで、絶対に諦めない。だって、教えてもらいたいことがたくさんあるんだ。正義の騎士団のこととか、剣の構えとか……。だから、僕は負けない」


 諦めまいとする息子の言葉に、胸の奥が温かくなる。「そう、偉いわね」と返す声が、部屋の隅でやわらかく反響した。母子の手は固く結ばれている。指先の熱が掌に移り、冷えた空気が少しだけ丸くなった。


 廊下ではなお、隊長格の私兵が高く笑っている。


「俺たちは宰相閣下に従っていれば間違いねえ。これで一生いい思いをして過ごせるぜ!」


 罵声と下卑た笑いが、扉越しに響いてくる。その荒々しい声は、窓外の静かな雪景色とあまりに不釣り合いだった。


「……メービス。あなたの言葉も、その意思も、そしてあのときの覚悟も……私は、ちゃんと覚えているわ。だから……どうか真実を示しに来て。私はここで待っているから」


 心の底で、決意が静かに固まっていく。宰相は軍勢を連れて間もなく到着するだろう。その時、屋敷はどうなるのか。争いか、強制連行か――不安は膨らむが、逃げ道はない。


「……リュシアン。どんなときでも、希望だけは手放さないでいましょう。必ず、道はあると信じて。あなたの未来を……こんな理不尽なことで、終わらせるわけにはいかないの」


 指を強く絡めると、少年の瞳に決意の光が宿る。


「……うん、母上。僕、強くなるよ。こわいけど……でも、メービスさんを信じてる。だから……だいじょうぶ。きっと、だいじょうぶだよ」


 雪混じりの風が窓を叩き、窓枠が小さく軋んだ。


 いまは、託した言葉が届くと信じて待つしかなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。