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僕の世界  作者: 0u0
第二章
62/62

幕間 担げます

担げます。

……ええ、閉じとります。見てください、ここ。もう、どこも。

治っとるんです。治っとると、言われました。


一袋でええんです。半分でも。

いや、担げます。担げますんで。


……はい。

はい。


前の日のことは、覚えとるんです。次の日も。

そのあいだだけが、無いんです。知らん家で目が覚めて、傷が閉じとって。

見て、閉じとるな、と言うて、それで終いでした。

誰に、とか、何で、とかは、聞いとりません。訊いたら、済んだことや、と。

済んだことや、と言われましてね。


わしの体です。

わしの体やのに。


女房は、街へ行きました。はじめは半月で帰ってきました。次は、ひと月。

白粉(おしろい)の匂《にお》いが。銅貨も、はじめは置いてありました。

三度目は……まあ。

いや、あれは、ようやってくれました。ようやってくれたんです。


子がおるんです。

袖《そで》が、前はここで止まっとったんです。ここです。

よう寝ます。……いや、前はよう動く子でしたが。湯だけ、先に飲ませて。

腕が治ったら、また担げるんやろ、と言うんです。


治っとるんです。


……半分でええです。

半分で。お願いします。


――もう荷の持てない、ある男

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