第96話 第19章 未来の財産 4 泣き虫ヒーロー
事務所でテレビを囲む一同。
画面には、信じられない光景が映し出されていた。
がり勉猫:「あれ? 一匹だけ……ネコ?」
ネコロボ:「モチオさんです」
コツ勉猫:「ええええ! 政治家に立候補してるーー!!」
司会:「はい、始まりました『昼から生TV』。
各党首さんにお集まりいただいています。
まず、今回の選挙の争点である消費税について、各党の見解を。
「……おや、モチオ党だけが大賛成?」
他の党首が「増税反対」を掲げる中、モチオ党党首・モチオが吠える。
モチオ:「消費増税、大賛成! 毎年増税せよ!!」
観客のブーイングが響く。
司会:「理由を教えてください」
モチオ:「ふん! 何がプライマリーバランスだ! あほらし。 俺は『マイナス消費税』を導入するニャ! まずはマイナス10%。それから毎年『マイナス12%』『マイナス15%』と増税だ! 買うたびにお釣りが増える! 消費も喚起するし、お釣りが多いと嬉しいだろうが! 財源? カタログギフトから選んで配ればいいだろうがーーーよー!!」
司会:「……次に、核問題です。各党首さん、お願いします」
慎重論が続く中、モチオはフリップを叩きつける。
モチオ:「核、大大反対!!」
司会:「理由は?」
モチオ:「まったく素人じゃ話にならねーニャ。何が慎重だ? ど素人が扱えるシロモノじゃねーんだよ! 持ったとして、いつ使う? どこで使う? 何にもわかっちゃいねー。なめんなよ、カクを! ……本当に使いたかったら…」
司会:「本当に使いたかったら?」
モチオ:「ひふみん先生かソータ先生に聞け!!!」
司会:「……は?」
ネコロボ:「モチオさん、将棋の『角』だと思ってます」
コツ勉猫:「角をどこに置くか。。。?」
司会:「……最後に、基地の是非を問いたいと思います」
誰もが基地縮小・反対を上げる中、モチオは身を乗り出す。
モチオ:「拡充大賛成! 大拡充を! 導入ニャ!」
司会:「基地拡充、戦機拡充 大賛成ですか?」
モチオ:「逆に縮小? それでどうやって子供たちの笑顔を、明日を守るんだ! きれいごとはうんざりだ。毎日が戦争なんだよ! むしろ拡大だ! 一」
司会:「……ええっ?」
モチオ:「狭いキッチンでどうやって料理する! あと食洗器がなきゃ、夕食が遅れるだろうが! 皿洗いの負担なめんなよ! ママも忙しいんだニャ!!」
ネコロボ:「『基地』じゃなく『キッチン』だと思ってます」
がり勉猫:「多分、食洗器を『食戦機』だと思ってますね……」
司会:「?? では、モチオ党のマニフェストは?」
モチオ:「おう、ユキコが大学に行けない。 親が生活保護を受けているから 奨学金もらってもバイトしてもダメ 生活保護を打ち切るらしい。 でもおかしい そんな事 子供は子供だ 大学は贅沢保養所じゃない、文部科学省は大学は贅沢だと思って 贅沢保養所に補助金だしてるのか! 大学は温泉宿じゃねー 勉強するところ、だったら勉強したいやつを行かせるのは当然 だから ユキコを助ける 何とかする」
失笑が渦巻く。
「その程度のことで?」
「そんなことで政治家を?」
「志はないの?」
「個人的な話?それで政治家?」
小声が響く。
モチオはキレた。
モチオ:
おい、、お前ら、、、、
おい、、お前ら、、、、
「目の前で泣いてる女の子一人救えねえで、日本人全員を救える政治家になんかなれるかニャーー!!!」
感動で
場は一気に静まり返る。
他の立候補者も何も答えられず下を向いている。
モチオはそして席を立ち、、、
その後カメラに向かい、、、、カメラにドアップ。
何が始まるんだろうか。。
何を叫ぶんだろうか。。。
カメラ目線で
モチオ「デ―――ト―――」
がり勉猫:「ダメ!!何とかのアカデミアのスイッチ入りました!!完全に!」
コツ勉猫:「あ!!ネコロボ! TVの電波を遮断して!危険!早く!!!!」
ネコロボ:「はい! 危険! 危険!! 著作権!!」
モチオ:「ローーーーーイーーーートーーーー」
ブチッ
がり勉猫:「ふう、モチオさんは気持ちが昂れば、やらかしますからねー」
ネコロボ:「某アカデミアへのリスペクトが過ぎるのも困りものです。」
コツ勉猫:「名言パクリじゃん! 言いたいだけじゃん! あれ! ちょっとでも感動した 私 返せ!!」
しかし、モチオ党は主婦層、将棋愛好家、そしてアカデミア的なファンからの支持率を獲得した。




