第86話 第17章 命の炎 4 おにぎりどうですか?
がり勉猫:「あなた無責任です!!」
がり勉猫は怒っている。コツ勉猫も怒っている。
がり勉猫:「あなたいったい何がしたいんですか!」
コツ勉猫:「まったく意味不明!」
ネコロボ:「今回は予想もつきません……」
モチオはただ、ただ、雑誌を見ながら次の策を考えている。
がり勉猫:「あなたがただヒロシさんを振り回してるだけです!」
コツ勉猫:「そうよ、単なる迷惑だわ!!」
モチオ:「ええええっと……これいいな……エキストラ募集……やってみっか……主役を食っちゃうような名エキストラだ!!」
がり勉猫:「聞いてます!!!? モチオさん」
コツ勉猫:「そうよ!!!!」
(沈黙)
え、聞いてない。
えええええええええ!!!!
モチオ:「聞こえてるが、聴いてない」
がり勉猫:「またわけのわからんことを!!」
コツ勉猫:「またまたまたまた 屁理屈ですわ!!」
モチオ:「かもな……しかし、だ。お前らは何をしてる?」
え?
モチオ:「俺はヒロシのために動いている。それがヒロシにとっていいか悪いか、わからん」
がり勉猫:「私たちだってヒロシさんを思って!!」
モチオ:「思って??? 何をした?」
え?
モチオ:「思ってるだけで伝わるなら、世の中片思いソングなんて存在しない……。お前たちは『思ってる』という言葉を盾に、何にもしてない。俺はヒロシの事は深く考えない。しかし、ヒロシのために動いている」
モチオ:「お腹が空いた人間に、『お腹が空いたね』という同情で腹いっぱいにさせてると勘違いしている馬鹿が、お前達。あいつが不味いと思っても、おにぎりを渡す。それが俺。ヒロシは何味のおにぎりが好きか、自分でもわかってねー。だから、俺はいろいろおにぎりを出す。次の具材選びの邪魔だ……あっち行ってろ……」
がり勉猫:「・・・・・・・・・・・・」
コツ勉猫:「・・・・・・・・・・・・・」
ネコロボ:「行動の前では正論なんて、無力……」
モチオは雑誌を見ながら、ネコロボに「それだ!」という合図を指で送る。
そこへ、ヒロシが次の打ち合わせにやってくるが、玄関で苦しそうに胸を押さえている。
ヒロシ:「すみません……救急車、救急車……」
ネコロボ:「ヒロシさんの容体が悪化してます! 心拍数低下、危険です!!!」
救急車に運ばれるヒロシ。付き添うモチオたち。
隊員:「ヒロシさん! しっかり!!! あ、まだ意識はある!! ヒロシさんの病院は……十字病院ですね!! 十字病院に向かって!」
ヒロシ:「いえ、こちらの病院に……予約してます……」
ヒロシが地図を差し出した。




