第54話 第11章 日曜日の午後 3 オーラ診断と物理法則
……では初参加の皆さん、オーラ診断を。
ハッピー教の神:「がり勉猫さん、あなたのオーラは『白』です。研究熱心ですね、悩める研究も私のセミナーで成果が出るでしょう」
モチオ:「見たまんまニャ……」
コツ勉猫:「お兄様、白衣に眼鏡ですからね……」
ネコロボ:「あまりにも暇だからって、論文の添削資料まで持ってきてましたし」
ハッピー教の神:「コツ勉猫さん、あなたは『白とピンク』。勉強熱心ですが乙女な一面も。あなたの恋愛、このセミナーで成就するでしょう!」
モチオ:「……あれも見たまんまニャ」
ネコロボ:「衣装はがり勉猫さんと同じ白衣、筆記用具は全部パステルですからね……。」
ハッピー教の神:「ネコロボさん……あなたは……オーラが見えません。すみません」
モチオ:「ロボだから逃げたな、あいつ」
がり勉猫:「むしろロボなら電磁波が出ているので、生身の人間より見えるはずですがね……」
ハッピー教の神(モチオを指差し):「そしてあなた!あなたのオーラは濁っています!とても醜い『灰色』です!!」
モチオ:「嘘ニャ!おれのオーラは高知の仁淀川より透き通ってるニャ!!仁淀ブルーニャ!な、みんな!?」
がり勉猫:「いえ、当たってると思います」
コツ勉猫:「はい、大正解です」
ネコロボ:「否定はできません」
ハッピー教の神:「ほら!私はオーラが見えるのです!!!」
モチオ「じゃー俺のオーラは黄金ニャ 24金ニャ! 1g 25000円ニャ!!」
がり勉猫:「でも……濁っているのは……」
コツ勉猫:「オーラじゃなく……」
ネコロボ:「『心』だと……」
モチオ:「うるせー!!灰色もな!! 200色ぐらいあんねんで! ほな いこか~♪ 」
一同「「「 アンミ〇!! しかも 白!! 」」」
モチオ「絶え間なく注ぐ愛の名を 永遠と呼びことができる♪ それが灰色ニャ!!」
がり勉猫「スペルが違います。」
コツ勉猫「???????」
ネコロボ「伝えることがどうしてもできなかった ようです。」
続いて、セミナーの長々とした説明が続く。
ネコロボ:「すみません、言ってることが全く分かりません」
がり勉猫:「でしょうね。大丈夫、私もまったくわかりませんからw」
最後に質問に入る……この時を待っていた。
がり勉猫:「先生!宇宙エネルギーを取り込むとありますが、どこにでしょうか?地球上のどこにも取り込むのは不可能です!ぜひご教授を!!」
ハッピー教の神:「え?それは……ええっと……私たちの……精神にです」
がり勉猫:「では……宇宙エネルギーの何を取り込むのでしょうか」
ハッピー教の神:「え?それは……宇宙の壮大なる……」
がり勉猫:「いえ、種類を聞いてます。宇宙エネルギーの何を?」
ハッピー教の神:「え?それは……いろいろです……全部です」
がり勉猫:「宇宙エネルギーには人間に有害なものもありますが、それもですか?」
ハッピー教の神:「え?それは……除きます」
がり勉猫:「何を除くんでしょうか?種類です」
ハッピー教の神はうろたえた……。
ハッピー教の神:「そんな事!今関係ありません!!!」
モチオ:「(笑いながら)まるで子供から……質問攻めにされて逆切れしてるお母さんニャ……」
コツ勉猫がさらに追い込む。
コツ勉猫:「神!オーラには色があり、波動があるんですよね!」
ハッピー教の神:「ええもちろん!」
コツ勉猫:「波動が存在し、色が存在するなら物質が存在している証拠です。ではその物質は何で、その波動を作る運動、またその因果関係を教えてください」
ハッピー教の神:「え??オーラは物質ではなく、精神からくるエネルギーを……」
コツ勉猫:「いえ、色が存在するなら物質がある、波動があるなら物質の運動があるはずで、是非教えてください」
ハッピー教の神:「え??あなた達のような勉強ばっかりしているネコがいるから信じられないのです!そんなものは物理やなんかで説明できるものじゃないのです!!」
コツ勉猫:「でも先生……チラシには……『宇宙物理学を基礎とした』とあります!!エネルギーも波動も、そもそも物理用語です!」
ハッピー教の神:「あなた達!!何!!私は忙しいのです!そんなのにかまってられません!!」
モチオはみんなに聞こえる声で独り言を言った。
モチオ:「まるで夕食の支度があるから構ってられないの!逃げるお母さんだな……。オーラの起源は逆切れオカンだったかw!」
セミナーいつになく重たい雰囲気だった。
ネコロボ:「オーラで言うところの……真っ黒です……」
モチオ達はネコロボの皮肉に大爆笑している。
セミナー参加者は誰も笑っていなかった。




