表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
52/97

第52話 第11章 日曜日の午後 1 祈り

モチオは梯子に上って、不器用そうに電球を替えていた。


コツ勉猫:「はい、モチオさん! キビキビ動く! 汚れが残っていますわよ!」


 コツ勉猫は本格的な修道女シスターの格好をして、一心不乱に床を磨いている。


モチオ:「コツ勉猫……。掃除だけなんだから、格好まで本気にならんでもいいニャ……」


 事務所と研究所の隣には小さな教会があり、こうして時々お手伝いをするのが彼らの日課だった。


牧師:「いやあ、助かります。このパイプオルガンも古くて、修理できる業者がいなくてね……」


 がり勉猫とネコロボは、オルガンの内部を覗き込んでいた。


がり勉猫:「大丈夫ですよ、牧師。定期的にメンテナンスしているので、設計図はほら……」


 ネコロボが胸のディスプレイから、緻密な設計図を空間に投影する。


がり勉猫:「ここと、ここの部品交換ですね。少し時間はかかるかもしれませんが、完璧に直してみせます」


 作業が終わると、お祈りに来たメンバーと一緒に昼食を囲むのが恒例だった。


牧師:「いや、申し訳ないね。手伝ってもらって」


がり勉猫:「いえ。私たちも研究で大きな音を立てることがありますから。これくらいはお安い御用です」


 シスターは穏やかに笑いながら言った。


シスター:「私たちはもう年だから、耳が遠くて聞こえないから大丈夫よ……」


モチオ:「(ボソッと)相変わらず、ババアのスープはうめえな……」


シスター:「誰がババアですか!」


モチオ:「おい! 聞こえてるじゃねーかニャ!!」


 いつものやり取りに、教会に温かな笑いが広がる。


モチオ:「……あいつら、ずっとあそこにいるが。飯は食わんのかニャ?」


 モチオが、祭壇の前で身じろぎもせず祈り続ける夫婦に目を向けた。


牧師:「……そっとしておいてあげましょう」


モチオ:「じゃ、食わないなら俺が……」


 バシッ! シスターがモチオの手を容赦なく叩く。


シスター:「持って帰ってもらうの!」


 春を待つ微かな日差しが、ステンドグラスを通じて祭壇を色彩豊かに照らしていた。


 昼食後、事務所へ帰る


満腹になったモチオは事務所でうたた寝を始める。


 新たな依頼者が現れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ