第31話 第6章 打ち上げ花火 1 流行遅れ
最初に**
がり勉猫
「今回は極めてセンシティブな問題に取り組んでいます。未成年者の自己認容や美容整形という、価値観が激しく衝突するテーマです。閲覧される方は、個人の判断で慎重に読み進めていただくよう注意願います。」
ネコロボ
「これは一つの正解を提示するものではなく、『みんなで考えませんか?』という問いかけの物語になっています。モチオさんの不適切発言が多すぎて、コンプライアンス対応が全く追いついておりませんが……どうかその奥にある本質を見つめていただければ幸いです。」
作者
「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・法律等とは一切関係ありません。容姿に悩む若者の葛藤と、それを見守る周囲の戸惑いを描こうとしています。」
では、スタート!!
「私、整形してアイドルになりたい!」
その宣言に、がり勉猫、コツ勉猫、ネコロボの三体は一斉に固まった。
がり勉猫:「しかしですね、ミズキさん。まだ17歳でしょう? 未成年ですから、ご両親の承諾がなければ……」
ミズキ:「私、諦めない! パパやママは『大人になるまで待て』って言うけど、待てないの!」
ミズキは隣に座る両親を鋭く睨みつけた。両親は対照的に、疲れ果てた様子で「娘を説得してほしい」という悲痛な視線をがり勉猫たちに送っている。
ネコロボ:「確かに、昨今はアイドルの低年齢化が進んでいます。しかし……」
話は平行線のまま、時折重苦しい沈黙が室内を支配した。
……はずだった。
一方、背後ではモチオが背中を小刻みに震わせ、袖を噛みながらモチタの腕をツンツンと突いていた。
モチオ(コソコソ話):「……これ、見てみニャ。ママ……U子さん……。そっくりだニャ……」
モチオは相談中にモチタにコソコソ話をする。
モチタ(コソコソ話):「裕子さん? ……ユウコさん? ……あ、U子さん!? グフッ……!」
モチタはモチオの意図を理解した瞬間、噴き出した。慌ててモチオと同じように袖を噛んで必死に笑いを堪える。
モチタ:「……オバQの? www」
モチオは涙を浮かべながら激しく頷いた。
ミズキ:「私、絶対に諦めない!! パパもママも、私の気持ちなんてこれっぽっちも分かってないんだから!」
ママ:「ミズキちゃんの気持ちも分かるわ。でもね……」
ミズキ:「ママ!! 分かるなら、今すぐここで説明してよ!!!」
ミズキ:「パパも!! 分かるなら、今すぐここで説明してよ!!!」
黙り込む一同…
ミズキ:「何か言ったらどうなの!!!!」
ミズキ:「何か言ったらどうなのよ!!!!」
沈黙の中
モチオ:「……ばけらった……」
モチオがモチタに耳元でつぶやいた、、、
モチタ:「ブフッ!! モチオ……それは……U子さんじゃない、O次郎だよ……wwww」
モチタは机に突っ伏し、肩を震わせて声を殺した。二匹は袖を噛み、涙をこらえながら物理的に振動している。
がり勉猫:「ゴホン!!」
がり勉猫の鋭い咳払いが、相談所の空気を一瞬だけ正気に戻した。
モチオとモチタはシュンと肩を落とし、袖を噛んだまま固まる。しかし、背中の震えだけは止まらない。
がり勉猫:「……ミズキさん。あなたの気持ちが強いのは分かります。ですが、やはりここはご両親とのお話し合いを……」
ミズキ:「パパとママに何度話しても許してくれないから、ここに来てるんじゃん! パパとママに同意書にサインさせて! そのためにここに来たの!!」
ネコロボ:「困りましたね……。これは……」
コツ勉猫:「確かに……。女の子だもん、可愛くなりたい気持ちは分かります。でも……」
再び訪れる沈黙。そこへ、再び二匹のコソコソ話が漏れ聞こえてくる。
モチオ:「違うニャ! U子さんは空手だニャ……」
モチタ:「違うよ。U子さんは柔道だよ……」
モチオ:「空手ニャ。空手着を着てたニャ……」
モチタ:「違うって。あれは柔道着だってば……」
二匹の議論は徐々に熱を帯び、ついに音量が決壊した。
モチオ:「空手!!」
モチタ:「柔道!!」
モチオ:「空手!!!」
モチタ:「柔道!!!!」
がり勉猫:「はい、そこ二匹!!! 今は相談中ですよ!!!」
がり勉猫がついにキレた。そして、反射的に叫んだ。
がり勉猫:「あと、柔道!!!!!」
……。
ミズキ(……柔道? 整形せずに柔道しろってこと……?)




