第112話 第23章 善意と善意 3 巻き込まれ
モチタ「途中で切れてしまったので、前回のお話を、僕たち小学生で解説します」
モチクロ「まず、ミユキお姉さんが大学の歓迎コンパで、その場のノリで言ってはいけないことを連呼したんだよ」
モチタ「それをおもしろおかしく他の人が動画に上げたけど、映ってるミユキさんだけがSNSで叩かれちゃってるんだ」
モチクロ「ミユキさんが削除要請をがり勉猫に頼んだわけだね?」
モチタ「そうそう。でさ、言ってはいけない事って何だろうね」
モチクロ「そうだな……『お前の母ちゃんデベソ』かな……」
モチタ「それはひどい言葉だね……許せないね!!! じゃあ、続きを見てみましょう」
モチクロ「どうぞ……」
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がり勉猫「削除要請は知り合いの管理者に出しました。でも……」
モチオは携帯を見つめながら、かつてないほど真剣な眼差しで言った。
モチオ「おい、今後……この話……その言葉は『デベソ』でいいか?」
(沈黙)
――場面は変わり、夕暮れの街。
高い塀(※システムの壁)から「出所」してくるモチオ。
そこには待っている二匹の姿があった。
モチタ「お帰り、モチオ」
モチクロ「やっとだね、モチオ。待ってたよ」
モチオ「ああ……」
夏の網走(を彷彿とさせる光景)には、カモメが飛んでいる。
モチオ「さあ、俺も飛ぼうか……」
カモメを眺め、黄昏れるモチオ。
ネコロボ「しょうもないコントはいいです! 本題は違います! 早く戻って!」
そんな風に悩んでいると、相談者が次々と押し寄せてきた。
「ゴミ出しおばさんが毎回ゴミをひっくり返してチェックして困っています!」
「ヤフコメで意見しただけなのに、"氷山の一角勢"に叩かれます!」
「信号無視したら動画に上げられて叩かれています!」
「18歳で車を買ったら、生意気だって叩かれます!」
モチオ「……どうなってるんだ、これ?」
がり勉猫「知らないですよ!」
さらに、鳴り止まない電話。
「おい! お前、デベソ女の肩を持つのかよ!」
「野良猫に餌をあげてるのは、お前のところのガキか!」
「人間様に有機物ってなんだ! この汚れ猫!」
モチオ「なんだなんだ、何が起きてるんだ!?」
ネコロボ「ミユキさんを助けたことで、SNS被害者からの相談と、アンチからの攻撃、その両方を受けています」
コツ勉猫「私たちの相談風景がSNSに晒されています! 他にモチオさんが戦った近所のトラブルの内容まで!」
がり勉猫「……電源を切って、相談所のシャッターを落としなさい!」
ガチャン!!
その夜、夕食中。
ドンドンドン!!!!(ドアを叩く音)
がり勉猫「放っておきましょう。アンチか相談か知りませんが、どっちにしろいいことはありません」
モチオ「ま、そうだな。コツ勉猫、夕食は?」
コツ勉猫「買い出しに行けなかったから……ごめんね、肉じゃがで」
モチクロ「大丈夫、問題ないよ。肉じゃが美味しいしね」
モチタ「ネコは玉ねぎ無理だから、ちゃんと抜いてくれてるしね、コツ勉猫」
ネコロボ「本来、この相談所はスマホの電源を切るように言っています。万が一の電磁波で私が故障するからです。……しかし、隠し撮りですか」
モチオ「あのデベソ女、全く反省してないな。結局、自分が逃れるために、他に視線を向かせるために俺たちは利用されたってわけだニャ」
がり勉猫「そのようです。これを機にHPを作って、ルールを掲載しましょう。ネコロボ」
ネコロボ「了解です。……HP作成、完了しました」
モチオ相談所は公式HPにより、SNSにおける相談、および相談時の内容についての録音・録画禁止の厳守を強く呼びかけることとなった。
モチオ「こっちは、目には目薬を! 歯には歯磨き粉を! ニャ!!」
がり勉猫「……ただのセルフケアですが」
ネコロボ「意味不明ですが、モチオさんのやる気だけは感じます」
コツ勉猫は思った。
お買い物頼んだだけなのに、なんでモチオさん こんなにやる気なんだろう、、




