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第6話 給料で殴るな

第6話


「給料で殴るな」


それは、最初は一通のメールだった。


ヤタガラス本社。


午後三時。


現場から戻った隊員が、自分のデスクで妙な顔をしていた。


「……何だこれ」


隣の隊員が覗き込む。


「どうした?」


「採用案内」


「転職サイト?」


「いや」


画面の上部には、見覚えのあるロゴがあった。


黒と銀。


北欧神話を思わせる意匠。


《GRIMNIR SECURITY INTERNATIONAL》


二人とも黙った。


その十分後。


別の社員にも来た。


さらに一人。


さらに一人。


その日の夕方。


会議室。


久世がホワイトボードに数字を書く。


《採用オファー確認人数 11名》


ホオズキが机を叩いた。


「戦争じゃん!」


黒崎が言った。


「採用活動だ」


「敵襲だろ!」


「採用活動だ」


「うちの社員に直接メール送ってんだぞ!」


「転職市場ってそういうもんだろ」


「許可取れよ!」


「誰にだ」


「私に!」


「何でだよ」


ホオズキは腕を組んだ。


完全に不機嫌だった。


「社員は会社の財産だぞ」


久世が無表情で訂正した。


「違います」


「違わない」


「違います」


「じゃあ何なんだよ」


「人間です」


「知ってるよ!」


そこへ経理担当が資料を持って入ってくる。


「もっと嫌な情報があります」


ホオズキが嫌そうな顔をした。


「もうあるの?」


「グリムニルの提示条件が判明しました」


スクリーンに数字が映る。


基本給与。


ヤタガラス平均比。


一・四倍。


会議室が静まり返った。


ホオズキ。


「……四?」


経理。


「四割増しです」


「見間違いじゃなく?」


「ありません」


「税引き前?」


「当然です」


「何か罠ある?」


「ありません」


さらに項目が並ぶ。


住宅補助。


家族向け医療保険。


海外研修。


語学研修。


資格取得支援。


退職金制度。


企業年金。


傷害保険。


長期所得補償。


メンタルケア。


海外赴任手当。


勤務地選択制度。


ホオズキの顔が徐々に険しくなる。


「…………」


黒崎が言った。


「普通にいい会社だな」


「褒めるな!」


「事実だろ」


「敵だぞ!」


「敵でも福利厚生は福利厚生だ」


経理担当がさらにページを送る。


「あと」


「まだあるの?」


「年間研修時間、平均百二十時間」


「多いな」


「訓練担当はアレクサンドル・ヴォルコフ」


スクリーンに、坊主頭の厳つい男の写真が映った。


グリムニル訓練・査察部長。


元軍人。


特殊作戦、施設警備、危機対応、救難、護衛。


複数分野の訓練体系を構築してきた男だった。


ホオズキは写真を睨んだ。


「顔が怖い」


久世。


「関係ありません」


「絶対訓練で鉄パイプとか使う顔だろ」


「使いません」


「腕立て失敗したら雪山に埋めそう」


「それは労基署案件です」


実際。


ヴォルコフの訓練は厳しかった。


だが合理的だった。


根性論ではない。


新人。


中堅。


指揮官。


救急担当。


通信担当。


それぞれ明確な技能基準が設定されている。


訓練記録はすべて保存。


定期評価。


再訓練。


資格更新。


本人の能力に応じてキャリアコースが提示される。


「頑張れ」


ではない。


《この資格を取れば、この職務に就ける》


《この職務に就けば、この給与になる》


そういう仕組みだった。


当然。


社員は揺れた。


ヤタガラス休憩室。


若手隊員二人がコーヒーを飲みながら話している。


「四割増しだぞ」


「でかいよな」


「住宅補助もある」


「俺、家賃九万」


「俺十一万」


「東京やめたい」


「話が変わってる」


そこへホオズキが通りかかる。


二人が止まる。


ホオズキも止まる。


沈黙。


「……行かないよね?」


ものすごく直接的だった。


若手が困る。


「いや、その」


「行かないよね?」


「社長、それ圧ですよ」


「私は社長じゃ――」


久世が遠くから叫ぶ。


「代表です!」


「似たようなもんだろ!」


若手隊員が苦笑する。


「まだ決めてませんよ」


ホオズキ。


「四割くらいで揺れるなよ」


「四割は揺れますよ」


「愛社精神は?」


「家賃払ってくれません」


「ぐっ」


正論だった。


そこから数日。


グリムニルの採用攻勢は続いた。


狙われたのは、特に資格保有者だった。


警備関連資格。


救急救命。


危機管理。


語学。


航空運用。


情報通信。


海外案件経験者。


ヤタガラスが時間と金をかけて育ててきた人材ほど、高い評価を受ける。


人事担当が頭を抱える。


「一人抜けるだけなら、一人分の損失じゃないんですよ」


ホオズキ。


「どういうこと?」


「穴埋め要員を採用します」


「うん」


「教育します」


「うん」


「資格を取らせます」


「うん」


「現場経験を積ませます」


「……うん」


「その間、既存社員の負担が増えます」


「嫌な予感する」


「負担が増えた社員が辞めます」


「やめろ」


「さらに採用します」


「やめて!」


これが離職コストだった。


人間一人の退職は、その人の給与一人分だけの問題ではない。


採用費。


教育費。


資格取得費。


訓練時間。


現場の生産性低下。


引き継ぎ。


残された社員への負担。


組織に蓄積された経験。


数字にしづらいものまで含めれば、損失は大きい。


ホオズキは言った。


「だったら、うちも給料四割上げればいい」


経理担当が即答した。


「無理です」


「三割」


「無理です」


「二割」


「無理です」


「一割」


経理担当が計算機を見る。


「……全社員一律なら、かなり厳しいです」


「五パー」


「社長」


「代表!」


「刻んでも駄目です」


会議室に沈黙が落ちた。


グリムニルと同じ土俵では勝てない。


相手は世界的大手。


売上規模。


資産。


契約数。


資金調達能力。


全部違う。


同じ給与。


同じ退職金。


同じ保険。


同じ福利厚生。


すべて真似したら、先にヤタガラスが潰れる。


ホオズキは椅子にもたれた。


「金持ちが給料で殴ってくる……」


黒崎。


「経済社会では普通だ」


「卑怯だ」


「だから普通だ」


「銃なら避けられるのに」


「給料明細は避けるな」


そこで久世が言った。


「聞いてみたら?」


「誰に?」


「社員に」


「何を?」


「何が欲しいか」


ホオズキが眉を上げた。


「金だろ?」


「本当に?」


アンケートが実施された。


完全匿名。


現在の待遇で不満な点。


欲しい制度。


辞めたくなる理由。


続けたいと思う理由。


今後やりたい仕事。


避けたい働き方。


数日後。


結果が出る。


一位。


《勤務日の予測可能性》


二位。


《長期休暇》


三位。


《資格取得支援》


四位。


《危険勤務への追加手当》


五位。


《勤務地・業務内容の希望制度》


給与引き上げ。


六位。


ホオズキが二度見した。


「六位?」


久世。


「六位」


「金、一位じゃないの?」


「もちろん重要。でも、それだけじゃないみたい」


自由記述欄には、もっと具体的な声が並んでいた。


《半年先の休みが分からない》


《子供の学校行事に行きたい》


《海外案件は好きだが、毎回強制されるのは困る》


《逆に海外勤務を増やしたい》


《資格を取りたいが費用が高い》


《危険な案件と通常警備の給与差が少ない》


《三週間働いたあと、ちゃんと休みたい》


《副業で語学講師をやりたい》


《介護があるので長期海外赴任は難しい》


《現場だけでなく将来的には教育担当になりたい》


《給料も欲しいです》


最後だけ妙に切実だった。


ホオズキは黙って一覧を見る。


社員は全員。


同じ人生を送っているわけではない。


稼ぎたい人間。


休みたい人間。


海外へ行きたい人間。


行きたくない人間。


現場に出たい人間。


教育側へ回りたい人間。


家族との時間が必要な人間。


独身で世界中を飛び回りたい人間。


事情は全部違う。


黒崎が資料を見ながら言った。


「結局、自由が欲しいんじゃねえの」


「自由?」


「自分で決めたいんだろ」


久世が頷く。


「会社が人生を決めるんじゃなくて」


「自分で決めたい、と」


ホオズキは腕を組んだ。


しばらく考えた。


「……じゃあ、そこ勝負する?」


人事制度の全面改定が始まった。


まず。


危険勤務手当。


海外危険地域。


高リスク護衛。


災害現場。


特殊案件。


案件の危険度に応じて追加報酬を設定。


経理担当。


「基本給を全部上げるより、財務負担を制御できます」


ホオズキ。


「危ない仕事した奴が多くもらう」


「そうです」


「分かりやすい」


次。


資格手当。


救急。


語学。


特殊車両。


情報通信。


危機管理。


資格取得者には毎月手当。


さらに資格取得費用そのものも会社負担。


若手社員。


「マジですか」


人事。


「試験落ちても二回までは会社負担」


「三回目は?」


「勉強してください」


「はい」


利益連動賞与。


会社が儲かった年は、社員にも還元。


ホオズキ。


「これ良くない?」


経理。


「会社が赤字の時は出ません」


「そこ強調する?」


「重要です」


長期休暇制度。


一定期間の海外勤務や連続出動後は、まとまった休暇を取る。


ホオズキ。


「一か月休むとか?」


人事。


「条件によっては」


「いいな」


黒崎。


「お前が一番取りそうだな」


「私だって休みたいよ!」


勤務地選択制度。


本人希望による海外勤務選択制。


海外へ行きたい人間には機会を増やす。


国内中心を希望する人間には、可能な限り配慮する。


副業許可。


情報漏洩や競業など一定条件を除き、原則可能。


ホオズキ。


「副業って何するんだろ」


久世。


「警備講師とか、トレーナーとか、語学とか」


黒崎。


「お前は?」


ホオズキ。


「居酒屋」


「なぜだ」


「向いてそうじゃない?」


「客と喧嘩するだろ」


「しないよ!」


家族支援制度。


海外赴任中の家族への連絡・帰国支援。


育児。


介護。


家族の急病。


事情に応じた勤務調整。


そして一番大きかったのが。


《キャリア自己申告制度》


年一回。


社員自身が書く。


来年やりたい仕事。


取りたい資格。


希望勤務地。


海外勤務の可否。


現場勤務を続けたいか。


管理職を目指すか。


教育担当を希望するか。


ホオズキはその用紙を見ながら言った。


「会社に命令されるんじゃなくて、自分で希望を書く?」


久世。


「最終決定は会社だけどね」


「全部は叶えられない」


「もちろん」


「でも聞く」


「そういうこと」


制度説明会。


社員が集まる。


人事担当が新制度を説明していく。


質問が飛ぶ。


「海外勤務、希望しないって書いて査定下がりません?」


「下げません」


「副業、本当にいいんですか?」


「事前申請制です」


「資格試験落ちたら?」


「二回までは会社負担です」


「三回目は?」


会場全体。


「勉強しろ」


笑いが起きた。


ある社員が手を上げた。


「半年くらい海外案件やって、帰国後に三週間休むとかできます?」


人事担当。


「案件次第ですが、制度上可能です」


「じゃあ俺、海外増やしたいです」


別の社員。


「逆に俺は減らしたい」


人事。


「それも申告してください」


さらに別の社員。


「子供が来年受験なんで、一年間国内中心ってできます?」


人事。


「配置調整します」


会場がざわつく。


それは高級ホテルでもなかった。


豪華な社員食堂でもない。


給与四割増しでもない。


ただ。


《自分の人生について会社と相談できる》


それだけだった。


だが意外なほど反応は良かった。


数週間後。


グリムニルからオファーを受けていた社員の多くが残留を選んだ。


ホオズキは上機嫌だった。


「勝った!」


黒崎。


「勝ってない」


「勝っただろ」


「残っただけだ」


「人材防衛戦勝利!」


久世。


「本人たちが自分で選んだだけ」


「細かいなあ」


ただし。


一人だけ。


転職届を出した。


中堅社員。


現場経験七年。


資格多数。


真面目。


優秀。


ホオズキは書類を見た。


完全に落ち込んだ。


「……行くの?」


「はい」


「制度変えたよ?」


「見ました」


「資格手当もある」


「ありがたいです」


「長期休暇も」


「いい制度だと思います」


「副業も」


「特にやってません」


「じゃあ何が不満なの?」


社員は少し考えた。


「不満はないです」


「じゃあ残ろうよ!」


「でもグリムニル行きます」


「何で!」


そして送別会。


居酒屋。


社員たちが集まった。


本人の前には花束。


ホオズキはまだ納得していなかった。


「本当に行くの?」


「行きます」


「ヴォルコフ怖そうだよ」


「会いましたけど、普通にいい人でした」


「嘘だ」


「すごく論理的でした」


「絶対冬山に埋める」


「埋めませんよ」


黒崎がビールを飲む。


「もう諦めろ」


ホオズキは最後に聞いた。


「なあ」


「はい」


「結局、何でグリムニル行くの?」


社員は即答した。


「給料が高いからです」


沈黙。


「…………」


「…………」


ホオズキ。


「それだけ?」


「はい」


「四割?」


「四割です」


「住宅補助?」


「あります」


「退職金?」


「あります」


「保険?」


「充実してます」


「…………」


社員は笑った。


「家、買いたいんですよ」


ホオズキが止まった。


「子供も二人いるんで」


さらに止まった。


「今後のこと考えたら、条件がいい方に行こうかなって」


ホオズキはしばらく黙った。


そしてビールを飲む。


「そこまで正直だと止められないな」


全員が笑った。


黒崎が言う。


「いいじゃねえか」


「何が」


「本人が決めたんだから」


ホオズキは転職する社員を見る。


一緒に危険な現場へ行った。


飯も食った。


馬鹿話もした。


助けてもらったこともある。


会社にとっては戦力だった。


だけど。


会社のために生まれた人間ではない。


会社の都合だけで人生を決める義務もない。


「……向こう行っても元気でな」


「はい」


「嫌になったら戻ってきてもいいぞ」


人事担当が横から言った。


「採用選考は受けてもらいます」


「そこは特別扱いしろよ!」


「制度ですので」


「冷たい!」


転職する社員が笑った。


「その時は履歴書送ります」


ホオズキは笑いながらグラスを上げた。


「じゃあ給料上げて帰ってこい」


「意味分からないですよ」


翌週。


グリムニル日本法人。


訓練施設。


ヴォルコフが新規採用者の名簿を確認していた。


横にいた担当者が言う。


「ヤタガラスからは一名です」


「そうか」


「予想より少なかったですね」


ヴォルコフは資料から目を上げない。


「待遇を改善したらしい」


「対抗策でしょうか」


「当然だ」


ヴォルコフは淡々と言う。


「優秀な人材を欲しがるのは、彼らも我々も同じだ」


それ以上でも。


それ以下でもない。


引き抜き。


転職。


採用競争。


企業にとって人材は重要な資本だ。


だが人材は設備とは違う。


買ったら所有できるものではない。


自分で考える。


比較する。


選ぶ。


辞める。


会社側もまた選ばれる立場にある。


その日の夕方。


ヤタガラス。


ホオズキが新しい求人票を見ていた。


基本給。


手当。


資格支援。


勤務制度。


福利厚生。


以前よりずっと項目が増えている。


ホオズキが言った。


「これならグリムニルと戦えるかな」


経理担当。


「給与では負けています」


「言うな」


「退職金でも負けています」


「言うな!」


「保険でも」


「もういい!」


久世が求人票を見る。


「でも」


ホオズキ。


「何」


「前よりヤタガラスらしいんじゃない?」


危険な仕事をしたら、その分払う。


勉強するなら支援する。


稼いだら分ける。


休む時は休む。


海外へ行きたい人間は行く。


行きたくない人間には強制しない。


家庭があるなら考慮する。


会社の外でやりたいことがあるなら、それも認める。


会社が人生を全部囲い込まない。


ホオズキは少し考えた。


「……まあね」


そこへ若手社員が顔を出した。


「代表」


「何?」


「資格試験の申請なんですけど」


「うん」


「受験料、会社負担ですよね?」


「そうだよ」


「参考書も?」


「対象」


「オンライン講座も?」


「内容による」


「試験会場までの交通費」


「出る」


「昼飯」


「自腹」


「ケチ」


「何でだよ!」


別の社員が顔を出す。


「副業申請です」


「何やるの?」


「動画編集」


「いいね」


さらに一人。


「海外勤務希望出しました」


「どこ?」


「ヨーロッパ」


「いいね」


さらに一人。


「国内勤務希望です」


「了解」


さらに一人。


「三週間休みたいです」


「長くない?」


「制度ですよね?」


「……制度です」


ホオズキは机に突っ伏した。


「人事制度作るんじゃなかった」


久世。


「作ってよかったでしょ」


「金かかる」


経理担当。


「当然です」


「会社って何やっても金かかるな!」


黒崎が通りすがりに言った。


「人雇ってるんだから当たり前だろ」


ホオズキは顔を上げる。


「でもグリムニルみたいに給料四割は無理だからな!」


社員たち。


「分かってまーす」


「いつか上げてくださーい」


「利益出たらお願いしまーす」


ホオズキ。


「お前ら急に強くなったな!」


久世が笑う。


「選べるって分かったからじゃない?」


ホオズキは一瞬黙った。


そして。


「……それは悪くないか」


社員を会社に縛りつけることはできない。


高い給料で引き留められる会社もある。


充実した福利厚生で選ばれる会社もある。


巨大企業にしかできないこともある。


小さな会社だからできることもある。


重要なのは。


社員が辞めない会社ではなく。


社員が、


《ここにいたい》


と自分で選べる会社を作ること。


その夜。


ホオズキは求人票のキャッチコピーを書き換えた。


《自分の人生は、自分で決めろ。》


久世が見る。


「ちょっと格好つけすぎじゃない?」


「いいだろ」


黒崎。


「PMCの求人に見えねえ」


経理。


「あと給与欄をもう少し目立たせてください」


ホオズキ。


「結局そこ!?」


人的資本。


人材流動性。


福利厚生。


インセンティブ。


離職コスト。


難しい言葉はいくらでもある。


けれど。


会社と社員の関係は。


案外単純なのかもしれない。


働く側も選ぶ。


雇う側も選ばれる。


そして翌朝。


ホオズキの机に、グリムニルから一通のメールが届いた。


《GRIMNIR SECURITY INTERNATIONAL

中途採用のご案内》


ホオズキ。


「私にも来たんだけど!?」


黒崎。


「いくら?」


ホオズキ。


「見るな!」


久世。


「四割増し?」


「見るなって!」


経理担当。


「条件だけ確認しましょう」


「お前まで!?」


朝からヤタガラスは大騒ぎだった。


――第6話「給料で殴るな」 終

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