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紅蓮の絆 —果てなき戦記—  作者: 縷禾
第五章 真実の地、富士山へ
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第五章 真実の地、富士山へ 46話【富士の結界、四方からの包囲網】

富士山の裾野、かつて新選組が活動拠点としていた山小屋が、再び喧騒を取り戻していた。山南敬助の指揮のもと、三番隊が各地から集めた最新の観測機材をセットし、山体の微細な振動を解析し始める。


「……見つけました。富士山地下深淵へと続く『門』は、東西南北に四箇所。いずれも軍の厳重な防御システムによって隠蔽されています」


山南の鋭い指摘に、地図を囲んでいた幹部たちの表情が引き締まる。


「各入り口は単なる門ではありません。高度なギミックが仕掛けられており、突破には相当な武力と慎重さが必要です。そしてすべての入り口は、地下深くにある巨大な中枢エレベーターへと繋がっている……」


近藤は、地図上の赤い印を睨みつけた。そこは、多くの命を弄んだ軍の「実験場」の入り口だ。

近藤は隊長たちを見回し、短く、しかし決然とした指示を飛ばした。


「正面突破は俺と一番隊、そして葵が務める。軍の注意を引きつけ、最大の火力をぶつける」


続いて、各方位の配置が告げられる。


「西に二番隊、南に四番隊、北に五番隊。四方から同時に侵攻し、軍の防衛線をズタズタに引き裂く。三番隊はここを指令室とし、山南を中心に全隊の動きを統括しろ。いいな」


「了解!」


隊長たちの力強い返事が、冷えた富士の空気を震わせた。

葵は腰に帯びた「龍の核」の刀に手をかけ、正面の入り口を見据える。かつて軍の実験体として利用された自分を、今度は同じ場所で「救い手」として解放するのだ。


「各隊、配置へつけ。……俺たちの『誠』の刃が、この腐った富士の地を浄化するぞ!」


近藤の合図と共に、新選組の精鋭たちが夜の闇へと散った。

富士山という巨大な自然の要塞が、今、新選組の怒りと絆によって包囲される。

地下深くで待つ「中枢」へ向けて、運命の歯車が激しく回り始めた。


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