永久にメイド
もう10月も終わりにさしかかっている。
昼間でも少し肌寒く、薄着ではいられない気候になった。
今日は見事な秋晴れ・・・雲一つないブルースカイ。
肌を撫でていく風が心地いい。
今日は家庭教師の日。
碧衣っちが別の用事で手が離せないとのことで、代わりに差し入れを頼まれた。
コンコン・・・ガチャ
ドアを開けるとすぐ前に珍しい顔があった。
「響、どうしたの?鳴ちゃんに用事?」
響が鳴ちゃんの部屋にいるなんてどうしたんだろう?
「キャロ、それより、あっち」
と奥を見ろっと目線で合図する。
ん??
言われた通り奥を見ると・・・
「!!」
「キャロさん、ただいま」
久しぶりの穏やかな笑顔・・・
その笑顔を見るの、何か月ぶりだろう・・・
「・・・・ツキノン!!」
目の前の光景が信じられない・・・
ずっとずっと待っていた人が今目の前にいる。
まるで夢みたい・・・
「ほら、やっぱり泣いたし~」
そう言う鳴ちゃんもなんかうるうるしてるし・・・。
「ほんっと泣き虫だよな」と響はいつもと同じで呆れてる。
だって・・・・
もうこんな日は来ないかもしれないってどこかで思ってたから・・・
確証もないのにただ信じて待つのはほんとつらかった。
「ほらほら涙拭いて」
碧衣っち!!
「サプライズしようと思って嘘ついちゃった。ごめんね」
「ううん」とあたしは首を横に振る。
嬉しい・・・またつながった。
みんなの輪がつながった。
ツキノンに聞きたいことは山ほどあるけど、今はもうそんなことどうだっていい。
ここへまた戻って来てくれた。
それだけでもう十分だよ。
「元気そうでよかったです」
「うん、ツキノンも」
みんながにこにこ笑ってる。
暖かい空気があたしたちを包んでる・・・
こんな風に離れてはまたつながったり、そうやってあたしたちはこれからも人生を歩んでいくんだろうなって思う。
でもこの絆はきっとこれからも変わらないと思う。
たとえ離れ離れになっても、またどこかでこんな風につながる、あたしはみんなといるとそんな風に思えてしかたないんだ。
変わらないもの、また一つ見つけたよ。
みんなとの絆。
それだけはずっとずっと永遠に変わらない。
あるときにふと響に訊ねてみた。
「あたしこれからもずっとここにいていいんだよね?響が大人になって、年をたくさん重ねても」
「そんなのあたりまえだろ。ってか今はメイドだけどいつか・・・」
「いつか・・・?」
「・・・オレだけのメイドに永久就職させてやるよ」
それって・・・
「・・・じゃあその日を夢見て待ってるね」
「ああ、楽しみにしてろよ」
あたしのメイドの日々はこれからもずっとずっと続く。
それは永久に・・・♡
おわり☆
☆おまけ☆
---ハロウィーン遊園地にて---
「あなたの血ください・・・」
「ぎゃー!吸血鬼ツキノン出たぁぁぁ!!」
「やっぱ不気味だな・・・その特殊メイク」
「怖いよ~~~~~」
「カッコイイ・・・・」
あたしと響、そして鳴ちゃんは一斉に同じ人を見る。
今一人だけおかしな感想を言った人がいたよね。
「え!何なに?みんなこっち見て」
「これのどこがカッコイイんだよ」
「まぁまぁ、碧衣っちにはどんなツキノンでもきっとカッコよく見えるんだよ」
「そうだろ~ね。碧衣はツキノンにぞっこんだしね~♪」
「!!」
「こらこら、あまり碧衣をいじめないで下さいよ。ほーら真っ赤になっちゃってるじゃないですか」
「その顔で普通に喋ると違和感があるな・・・」
「確かにー・・・やっぱホラー苦手・・・次のお客さん来ちゃうしそろそろ移動した方がいいんじゃないかなぁ?」
「あっほんとですね。職務を全うしなければいけません。では、みなさんハロウィーンを心ゆくまで楽しんでください。さらば・・・!」
「おーマントを翻して行ったぞ。あいつ成り切ってるな」
「カッコイイ・・・♡」
「碧衣っち・・・目がメロメロ」
「ぞっこんなり過ぎるのも考えものだね~美的感覚おかしくなっちゃうのはヤダなー」
今年のハロウィーンはこうして盛り上がりましたとさ☆
待機中のツキノンの様子・・・
「この棺桶落ち着くなぁ・・・癖になりそうです♡」
最後に・・・
ここまで読んでくれたみなさん、本当に本当にありがとうございました!!
少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
また次回作も考案していますので、そのときはぜひ応援よろしくお願いします
(●^o^●)ノ
ありすでした☆




