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赤き星の震える指 ——死神を撃った男の告白  作者: beens
第3章 白い死神(ベラヤ・スメルチ)

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第11話 希望の崩落

 小隊がパニックに陥りかけたその時、後方から増援が到着した。

 その中に、一人の男がいた。

 特殊な迷彩服を着て、手には高精度のスコープ付きモシン・ナガンを持っている。

「安心しろ、同志たち」

 男は不敵に笑った。

「噂の『幽霊』を退治しに来た。俺は本国の射撃大会で優勝した男だ。奴がどこに隠れていようと、このスコープで見つけ出してやる」

 カウンター・スナイパー(対狙撃手)。

 軍司令部が送り込んだ切り札だった。

 ニコライたちは安堵のため息をついた。そうだ、我々には数だけでなく、技術もあるのだ。

 そのスナイパーは慎重に位置取りをし、倒木のカモフラージュを利用して身を隠した。

「奴がもう一度撃ってくれば、その瞬間に仕留める」

 頼もしい言葉だった。ニコライたちは固唾を飲んで見守った。

 時間が過ぎていく。

 太陽が傾き、夕暮れが近づく。

 西日が森をオレンジ色に染め始めた。


 その時、キラリと光るものがあった。

 友軍のスナイパーのスコープが、西日を反射したのだ。ほんの一瞬の輝き。

 ――ターン。

 乾いた音が響いた。

 ニコライが振り返ると、頼みの綱だったエリートスナイパーが、仰向けに倒れていた。

 スコープのレンズが粉々に砕け散り、その奥にある右目を、弾丸が貫通していた。

「あ……あぁ……」

 ニコライの口から、言葉にならない悲鳴が漏れた。

 勝負は一瞬だった。

 相手は、こちらの切り札が「見る」よりも早く、「見つけて」いたのだ。

 スコープの反射光すら利用する怪物。

 

 希望は、血糊と共に雪の上にぶちまけられた。

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