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恋を必要としない令嬢に、皇帝の執着だけが通じない  作者: 絵宮 芳緒
第四章 断絶

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第二話 支配

空気は、張り詰めていた。


「やったの!」


セレスティナの声が、はっきりと響く。


否定ではない。

断定だった。


その言葉を、ノエルは受ける。

一瞬だけ、動きが止まる。

だが――崩れない。


視線は外れない。

逸らさない。

ただ、見ている。


「……違うな」


静かに、落とす。

否定ではない。

上書きだった。


「必要だった」


一歩、近づく。

距離が詰まる。


「怖かっただけだ」


もう一歩。

逃げ場はない。


「だから――」


手が、伸びる。


「俺がやる」


その瞬間だった。


「――止まれ」


低く、落ちる。

空気が、変わる。

完全に、ノエルの動きが止まる。


指先すら、動かない。

だが、意識はある。

目は、動く。


理解している。

だが――

動けない。


「……っ」


わずかに、歪む。

だが、それだけだ。

完全に、抗えない。


「離れろ」


続けて、落とされる。

命令。

それだけだった。


ノエルの身体が、ゆっくりと後退する。


意思ではない。

強制だった。

そこに、自由はない。


「拘束しろ」


短く、告げる。

それで終わりだった。

一斉に、影が動く。


一瞬で距離を詰める。

抵抗はない。

できない。

押さえ込まれ、拘束される。


完全に、逃げ場はない。

そのすべてを見ながら――

レオニスは、動かない。


ただ、立っている。

それだけで、十分だった。


視線が、わずかに動く。

ほんの一瞬だけ、セレスティナへ。


空気が、わずかに揺れる。

だが――すぐに戻る。


「……遅いな」


小さく、落とす。

それが誰に向けられたものかは、分からない。

ただ――

すべては、終わっていた。

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