月華のユウマ～英雄と呼ばれた少年と悲運の怪物～

　ルーンフルムの月が欠ける日は来ない。
　毎夜必ず現れる奇妙な天体の下で、人々は未知の怪物である『ディアロイド』の存在に恐れ慄いていた。

　ルーンフルムの民の平和と安寧は、政府公認の部隊である『ルーンフルム防衛局（通称・GOL）』によって何とか保たれていた。
　人並外れた戦闘能力で怪物たちを駆逐する彼らは、人々の守護神として称えられ、慕われていた。

　だが、怪物を倒すのは彼らだけではなかった。
　その超人的な力で怪物たちを屠り、人々から『英雄』と呼ばれている謎の少年・遊魔。
　神出鬼没で無愛想な彼は、ごく普通の少年の姿から、神々しく輝かしい戦士の姿へと切り替わる。
　
　白いマントを風に靡かせながら、彼は常にどこか悲しい目をしていた。

　「……俺は英雄なんかじゃない」

　彼は一体何のために戦い、そして何処へ向かうのか――。


【主な見どころ】
・主人公の遊魔は何故、人並外れた特殊な力を持っているのか？
・そんな彼の前にいつも現れる少年・飛鳥とはどんな繋がりなのか？
・GOLの新人隊員・海良の行く末、そして悲しき過去とは？