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少年銀河は魔王です  作者: 小林晴幸
おいでませ勇者の村
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7.勇者の村 ~赤ずきん3~

今回は短めです。



「この行いには、3つのメリットがあります。本当ですよ」

「…こじつけの、言い訳だな」

「そうですけど。それが悪いですか?」

「いや…元より魔王とは己の望むまま自在に振る舞う者。陛下の好きにすると良い」

「よっし、ローレンスさんの許可おりました!」

「………それが狙いか?」


 どことなく不服そうな顔の狼男は放っておいて。

 はしゃぎ気味の少年少女は、計画遂行の準備にかかった。


 恋愛成就の名を借りた、勇者の実母誘拐計画の。




 一応体裁を整える為に銀河が用意した、3つの言い訳(メリット)。


 即ち「勇者の実母を攫うことでより多く情報を引き出す為」だとか。

 「勇者がいざ魔王の元へと責めてきた時に人質として有利に事を進める為」だとか。

 もしくは「女一人を贄に人狼の若い勢力の忠誠心をより強気者とする為」など。


 それらは完全にオマケ同然の正しく言い訳で。

 それを口実にしてはいるものの、さほど重要視している訳でもなく。

 ただ、欲求欲望に忠実なまでに。

 自分達の望みに、好奇心に、楽しみに従うままに。

 魔王と村娘はわくわくする気持ちを隠すこともなく。

 ひたすら、ひたすらに人狼の冷めることない初恋を面白がって応援していた。

 時として無邪気な後押しは、悪意に勝る無神経となる。

 だが、この場合。

 魔物全体の主君となる銀河の後押しである。

 魔王に認められたという大義の下、マレグは己の我を通す強い勇気を得ていた。

 魔王が望んだからという、何よりも強い味方に心強さを感じていた。

 若干の甘さも、勿論残したままで。

 感謝に思い恩に着ることこそあれど、迷惑になど思うはずもなく。

 また、魔王である銀河の行動に疑いを持つ余地もなく。

 絶対に信頼と共に、彼は銀河を信じている。

 昨日から作戦行動に加わったマレグは、久しき再会に思いを募らせ吐息を零す。

 緊張と不安と期待に破裂しそうな心臓を宥めるのに、一所懸命だった。





 そして運命の作戦決行日。



 長閑な森の村に、女神が降臨した。



 銀河の、回復魔法によって。




銀河の回復魔法「癒しの女神召喚」炸裂☆


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