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水晶  作者: 秋月良羽
現実世界石化、異世界冒険編
792/812

第165話-1 数が多すぎても、救援はない以上、自分達でやり抜くしかない

『水晶』以外にも以下の作品を投稿しています。


『ウィザーズ コンダクター』(「カクヨム」で投稿中):https://kakuyomu.jp/works/16816452219293614138


『この異世界に救済を』(「小説家になろう」と「カクヨム」で投稿中):

(小説家になろう);https://ncode.syosetu.com/n5935hy/

(カクヨム);https://kakuyomu.jp/works/16817139558088118542


興味のある方は、ぜひ読んで見てください。


宣伝以上。


前回までの『水晶』のあらすじは、クリスマスの日、世界が石化するという現象が起き、石化されなかった瑠璃、李章、礼奈は異世界からやってきたギーランによって、異世界へと送られるのだった。そして、魔術師ローの話により、世界を石化させたのはベルグの可能性があり、彼を探すために異世界の冒険に出ることになるのだった。そんな中で、クローナを仲間に加え、アンバイドを一時的な協力関係を結ぶことになり、リースへとたどり着く。

 そこでは、ベルグの部下で幹部の一人であるランシュが仕掛けたゲームに参加することになるが、そこで、リース王族の一人であるセルティーと知り合うこととなり、チームを組んでランシュのゲームの中で最終的にはランシュを倒すのだった。それを利用したかつてのリース王国の権力者側であったラーンドル一派の野望は、それを知っていた王族でセルティーの母親であるリーンウルネによって防がれることになる。

 詳しくは本編を読み進めて欲しい。

 そして、リースは王族とランシュの共同体制ということで決着することになる。

 一方で、ベルグの部下の一人であり、ランシュと同等の地位にあるフェーナがベルグの命により、ベルグの目的達成のために、その部下ラナを使って瑠璃のいる場所を襲うが失敗。その時に、サンバリア側の刺客であることがバレて、瑠璃、李章、礼奈、それに加え、クローナ、ミランとともに、サンバリアへと向かうのだった。これは陽動作戦であり、ローもそのことを知っていて、瑠璃たちを成長させるために敢えて、乗るのであった。

 そして、瑠璃たちは、セルティー、ローらと別れ、船の乗り、サンバリアを目指すのだった。

 「若大将」は見る。

 少女だと思われる人物を―…。

 銀色のマフラーをしている以上、その特徴を忘れるようなことはない。

 マフラーという代物を見たことがないわけではないだろうが、そうであったとしても、砂漠で自分の首を覆うの日焼けから守るという役割しか期待することができないし、それが途轍もなく重要なことは確かである。

 だけど、銀色のマフラーをしているのは、あまりにも可笑しなことでしかなく、それが金属製であった場合、日焼けから素肌を守るという効果を期待することができないどころか、肌を傷つけてしまいかねない。

 そのことに気づかないほどに、マフラーというのは、この地域では珍しいものであり、頭全体を覆うことができる物の方がポピュラーであり、首だけを守るというのは需要そのものがほぼない。

 というか、上着の方で首の部分をカバーできるようにすれば良いのだから―…。

 そして、マフラーの用途に関して気づくことによる疑問を抱かない「若大将」は、少女だというのに、自分達が手も足も出なかった相手を吹っ飛ばすことができているのだから、驚くな、というのが無理な話だ。

 そうであったとしても―…。

 (依頼―…………。まさか!!!)

 「若大将」も気づく。

 この少女が、依頼を受けたあのアーサルエルの部下なのではないか、と―…。

 だけど、「若大将」の思っていることには重大な間違いがある。

 カルフィーア村は部下という概念がないほどに、人数というものが多くないので、上下関係がないわけではないにしろ、上司と部下という関係というのは成り立つことはない。

 師匠や弟子という関係なら簡単に成り立つのであるが―…。

 現に、カルフィーア村は昔から、天成獣の宿っている武器に選ばれた場合、村の中のその武器の扱いに長けた人物のもとで修行するし、そのためのノウハウというか伝統というものがしっかりと存在し、個人個人に合わせて教えていくという感じになっている。

 なので、戦闘力でかなり優れた扱い手になる可能性が高く、そのために、サンバリアに対抗することができるほどの実力を有することも可能になっているのだ。

 そして、上の人間は、サンバリアがどういう国であるかを全てではないにしろ、建国段階の一部において知っていたりもするのだ。実際には、もう一人いるのだが―…。

 さて、話が逸れそうになっているので、元に戻すのなら、「若大将」は少女の方を見ながら、本当に大丈夫なのかという不安な気持ちがあるのだが、そうであったとしても、この少女という希望に縋るしかない。

 「君は―……。」

 「若大将」の声は大きなものではなかったが、必死のものだった。

 事態に自身の頭が追いついていないことによるものであり、処理しないといけない情報が多すぎることによるショートという感じでとらえてもらうと分かりやすい。

 ショートまでの情報量の流れに関しては、人それぞれなので、皆同じだという考えはしない方が良い。

 人ができる仕事量なんて、人それぞれなのだということぐらい、日常的に見ていれば分かるだろうし、分からないのであれば、その人間は上の地位へと出世しない方が良い。ろくな結果を招かないからだ。

 なぜなら、他者の気持ちを理解することなく、自分の世界を相手に強要しすぎて、周囲から優秀な人がどんどん仕事を押し付けられ、できない人は連日の残業などの過剰業務になり、双方において心身の健康を損なう結果となり、優秀な人材だけでなく、それを見た周囲の人間がどんどん離れていき、結局、仕事が回らなくなり、仕事がそのものができなくなってしまい、取引相手や顧客に迷惑をかけてしまうことになるだけだ。

 そのことを理解できないのは、自分の頭の中のお花畑がまるで世界の全てだと認識し、そのことに都合が悪いことを邪魔だと認識し、排除しようとしているだけに過ぎず、現実は、人は完璧にも完全な存在にもなれない以上、そのお花畑思考というのは結局、完璧でも完全でもなく、どこかしらに欠陥を抱えたものでしかない。

 なら、人の話を聞き、自らの危機になる前に、しっかりと相手への配慮を示すことが重要であり、それは結果を伴わないといけないようにしないとならない。

 本当の意味で分かっている人がいるなら、周囲から人が離れるのは他者の介入による可能性が高いものとなろう。原因は冷静に第三者の視点を放置せずに、考えないといけない。

 人は主観から完全に逃れることができない以上、そのことを肝に銘じておかないといけない。

 さて、話を戻し、「君は―…………」と「若大将」は言いながら、少女の方を見ながら、少女の返答を待つ。

 今の状況を見れば、少女から言葉が返ってこなくてもおかしくはない。

 だけど、確認しないといけない。

 その気持ちは、「若大将」にはしっかりとあるのだから―…。

 「さっきも言った。スラム街のボスからの依頼を遂行しに来た。アーサルエルの仲間。」

 少女が言う。

 少女から言わせれば、さっきも言ったよね、という気持ちもしないわけではないが、一応、自分がどういう理由でここに来ているのかを言わないといけない。

 そう、自分がアーサルエルの仲間というか、アーサルエルと一緒に依頼を受けてきた人物であると―…。

 付け加えて言ったのは、さっきの自分の言葉を思い出したからであろう。

 そして、少女のその言葉を聞いた「若大将」は理解する。

 「そういうことですか。分かりました。」

 そう、アーサルエルという言葉の単語と同時に、少女が嘘を吐いているような感じが直感的にしなかったので、信じてみることにする。嘘を吐かない人間はいない以上、どうしたって、嘘を吐かれる場合もあるので、その時はその時、という気持ちを決して、頭の中から消さないようにする。

 全てが完璧で完全な人間など、この世に存在するはずもない。

 ゆえに、人は何かしらの欠点やら、それ以外にも問題というものを抱えており、場合によっては言っていることとやっていることが変わったりすることもある。

 だが、自らの地位を得るために、人々が望むことを言ったのなら、それを反故にするにはそれなりの納得されるべき理由が必要だし、こっそりと取り消したり、裏切ったりすることは決して、良いことはできないし、むしろ、自分勝手であり、自分しか見ることのできない人間であり、ろくな結果を招かない。

 それを支持するように偽装したりするのは、社会や国家そのものを悪化させる結果しかなく、何かしらの繁栄を手に入れるのに大きな代償を支払わないといけなくなる。

 なので、そういう者を支持してはいけないし、そんな人物の後ろ盾にもなってはいけない。因果は時に、皮肉という形で巡るのだから―…。

 さて、話が逸れそうなので、元に戻すと、「若大将」は今のところは、理解という形にして、兎に角、この場から逃げ出すのではなく、少女の力を借りてでも、乗り切らないといけない。

 その間に、少しだけ周囲を見たのだが、領主であるバウネッターに雇われたと思われる人物らと衛兵らによって、この場に集まったスラム街の者達は、全体の何割かは分からないが、見た目からすれば、かなりの数が何かしらの傷を負っており、さらには、命を落としているのではないかと思える人もいるのだった。

 「若大将」からすれば、これは自分のミスであり、決して、忘れてはならないことである。辛い、重い、そして、自分の命が尽きるその時まで自身を苦しめるものであることに間違いない。

 だけど、人は何かしらの重みを背負うことによって、人として、自分の意思というものに限度というものを時に理解し、やってはいけないというタブーというものが分かり、自分という存在が完璧にも完全になれないということを知り、それでも、何かしらのことで抗うことを知るし、自分の戒めにして、自分の行動が正しいのかを考える基準にすることができるのだ。

 そうでなければ、人類は簡単に滅んでいたとしてもおかしくはないことであろう。

 なぜなら、自らの暴走を止めることができず、周囲に迷惑をかけ、さらには、その暴走による結果として、暴走している者が不利になる結末がしっかりと待っているのだから―…。

 さて、「若大将」が今の言葉を言った後、少しだけ考えていると―…。

 そこに―…。

 「アイラ!!! お前なぁ~、もうちょい他の仲間のことを考えて行動しろ!!!」

 「若大将」は知っている、その声は期待であり、こちらの希望であるアーサルエルの声だ。


 【第165話 数が多すぎても、救援はない以上、自分達でやり抜くしかない】


第165話-2 数が多すぎても、救援はない以上、自分達でやり抜くしかない に続く。

誤字・脱字に関しては、気づける範囲で修正もしくは加筆をしていきたいと思います。


では―…。

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