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水晶  作者: 秋月良羽
現実世界石化、異世界冒険編
786/812

第163話-2 スナイパーは狙っている

『水晶』以外にも以下の作品を投稿しています。


『ウィザーズ コンダクター』(「カクヨム」で投稿中):https://kakuyomu.jp/works/16816452219293614138


『この異世界に救済を』(「小説家になろう」と「カクヨム」で投稿中):

(小説家になろう);https://ncode.syosetu.com/n5935hy/

(カクヨム);https://kakuyomu.jp/works/16817139558088118542


興味のある方は、ぜひ読んで見てください。


宣伝以上。


前回までの『水晶』のあらすじは、クリスマスの日、世界が石化するという現象が起き、石化されなかった瑠璃、李章、礼奈は異世界からやってきたギーランによって、異世界へと送られるのだった。そして、魔術師ローの話により、世界を石化させたのはベルグの可能性があり、彼を探すために異世界の冒険に出ることになるのだった。そんな中で、クローナを仲間に加え、アンバイドを一時的な協力関係を結ぶことになり、リースへとたどり着く。

 そこでは、ベルグの部下で幹部の一人であるランシュが仕掛けたゲームに参加することになるが、そこで、リース王族の一人であるセルティーと知り合うこととなり、チームを組んでランシュのゲームの中で最終的にはランシュを倒すのだった。それを利用したかつてのリース王国の権力者側であったラーンドル一派の野望は、それを知っていた王族でセルティーの母親であるリーンウルネによって防がれることになる。

 詳しくは本編を読み進めて欲しい。

 そして、リースは王族とランシュの共同体制ということで決着することになる。

 一方で、ベルグの部下の一人であり、ランシュと同等の地位にあるフェーナがベルグの命により、ベルグの目的達成のために、その部下ラナを使って瑠璃のいる場所を襲うが失敗。その時に、サンバリア側の刺客であることがバレて、瑠璃、李章、礼奈、それに加え、クローナ、ミランとともに、サンバリアへと向かうのだった。これは陽動作戦であり、ローもそのことを知っていて、瑠璃たちを成長させるために敢えて、乗るのであった。

 そして、瑠璃たちは、セルティー、ローらと別れ、船の乗り、サンバリアを目指すのだった。


 「!!!」

 (…窓が割られている―…。)

 李章は気づく。

 窓が割られていることに気づき、そして、少しだけ座るようにして、後ろを見ると、そこから小さな煙を出していて、部屋の壁に円状の形をした後があり、それは貫通しているわけではないが、貫通しようとしているのではないかと思わせる跡があるのが分かる。

 そして、そこから李章は―…。

 (スナイパー!!!)

 その結論にいたるのだった。

 李章の言っていることは正しく、そうであるならば、迂闊に起き上がるようなことはできなくなる。

 そして、サーモグラフィーのようなものを搭載して、熱源を使っての人がいるかどうかを察知することができるのであれば、さらに、こちらに向かって銃弾を撃ってくるのは確かだ。

 そして、一発を撃った後、こちらへと連続で攻撃、それも正確に狙ってこない以上、相手は自分達のいる場所をスコープで遠くから直接に覗いてから狙撃をしていることになる。

 そうであれば、伏せておき、貫通した窓ガラスのある場所の視界から外れることができれば、銃弾を回避することは可能だ。

 なので、窓ガラスの視界から外れるようにうつ伏せになりながら行動するのであった。

 瑠璃もミランも、礼奈もすぐに視界から外れるようなことをする。

 銃弾の可能性かは分からないが、相手が遠くから攻撃できるということが分かっており、気配の類を消すことが可能だと言うことだ。

 「これは、スナイパーによる攻撃です。あっちに壁にある銃弾の痕跡があるので、確かですし、スコープか何かで直接覗いて見つからない限り、こちらを狙撃してくる可能性は低いと思います。」

 李章は普通の声で言う。

 スナイパーがかなりの距離、離れていることが分かっている以上、普通の声で言ったとしても、問題はない。

 相手にこの声が聞かれる可能性はゼロではないにしても、かなり低いと計算することができる。

 よって、会話自体に問題はないと判断した。

 李章の言葉を聞いて、すぐに礼奈は納得するし、瑠璃の方も知識として大まかではあるが、想像することが可能なので、すぐに自分達がどういう状況であるのかを理解し、隠れることができるのだった。

 ミランも何となく勘の類で隠れるのが正解だろうと思い、隠れるのだった。

 そして、李章の今の言葉で、スナイパーの意味は理解できなくても、何かヤバいのが自分達の命を狙っていることを理解するのだった。

 一方で、ラーグラは―…。

 「お前らも大変だなぁ~。俺からしたら、どういう目的で攻撃しているのか分からないが、イスドラークにはサンバリアの重鎮と繋がっている俺を見つけるだけの素晴らしい実力が備わっているようだ。そして、サンバリアから渡したおまけのライフル銃で俺を助けてくれるとは―…。あいつらもサンバリアがどういうものか分かっているようだ。そして、お前らの負けだ!!!」

 興奮しながら言いつつも、自分だけは座ったままでいるのだった。

 そして、ラーグラは目が良いのか、かなり向こうのスナイパーまで見えているのだ。

 李章や礼奈、ミランは、ラーグラがスナイパーが見えるぐらいに視力が良いのは、天成獣の宿っている武器を扱っているからであろうし、武器が弓である以上、遠目から見るということは避けて通れないので、天成獣の側が視力を上げているという予想ができるのだった。

 推測の域と言っても良いだろう。

 ラーグラの行動は何を意味するかは分からないが、ラーグラの命は狙われていないということなのだろう。

 そして、ラーグラはイスドラークとの繋がりもあるようだから、こちらの命が狙われている以上、イスドラークに長くいることはできないだろうし、それ以上に、襲われている以上、イスドラーク側に対して、自分達が襲えないように、しっかりとこちらの実力を示さないといけなくなってきている。

 実力を示すためには、イスドラークの軍事力もしくは実力がどれだけのものであり、天成獣の宿っている武器を扱っている者の数がどれだけいて、どれだけの実力の域にあるのか、しっかりと探らないといけない。

 ここに来て、さらに、足止めを喰らうのは避けたいのだが、避けられるようなことではない以上、やるしかなくなってきているのだ。

 そして、ラーグラは、「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」と高笑いをするのだった。

 ラーグラからしたら、勝利したも同然であろう。

 (イスドラークには、あの兵器があるのだから、こいつらが勝てるはずがない。あの兵器は負け知らず―…。)

 ラーグラは、決して、あの兵器の情報を出す気はないだろう。

 ライフル銃に関しては、おまけ程度のものでしかなく、本当に恐ろしいのはあの兵器であり、あれは人よりも基礎能力が高い兵器であり、知能すら手に入れることができるのだから―…。

 そして、ラーグラが知っている情報では、征服戦争で負け知らずであり、サンバリアではかなりの数を保有している。

 その情報を知っているのは、自らの姉がイスドラークへと売り込む時、使者がその兵器に関する説明で詰まってしまったりした時に、ラーグラがそのサポートをするためである。

 要は、ラーグラは保険でしかなく、あまり役には立たないだろうと、自身の姉はそう思っていたのだ。

 それでも、可愛い弟だからこそ、少しだけ花を持たせようという気持ちから、そうさせたのだろう。

 派遣した使者は、かなりの優秀さを持っており、将来のサンバリアの重鎮になれるほどの実力を持っているのだから―…。

 そういう意味だと、ラーグラがおまけなのは理解できないわけではないであろう。

 そして、ラーグラの高笑いを見ながら、ミランは―…。

 (イスドラークとサンバリアが関係あるのは分かったけど―…。スナイパーの一人だけでここまで高笑いできる。ラーグラ(こいつ)はクローナが防壁を展開できるだけの実力を知っているはず―…。だとすると、スナイパー以外の何かを隠していて、それに気づいているからこその余裕の笑み―…。慎重になるのは当然なんだろうけど、ずっとスナイパーとやらと睨み合っている暇はない。なら―…。)

 心の中でこのように思いながら、ラーグラがスナイパー以外の可能性に気づいたということと、それを自分達に向けて使ってくるということが予想できるのであれば、慎重になるのも避けられないのだが、そうしている暇はない以上、こっち側から先手を取るのが必須ということになる。

 つまり、どう動くかは早く決めないといけない。

 「ピンチの顔をするんだな!!! ガハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 ラーグラはさらに高笑いを浮かべる。

 そして、その高笑いを相手にしている暇はない。

 李章が珍しく指示を出す。

 「クローナさん。あっちの窓に防御壁を厚めなのを展開してください。私は―…。」

 李章の言っていることに、ラーグラ以外の全員が賛成するのであった。

 ラーグラは、瑠璃たち側の捕虜という扱いなので、味方という分類にすることはできない。


 一方―…。

 スナイパーのいる場所は―…。

 「気づかれたか!!! あいつら、この銃のことを知っているのか!!!」

 苛立ちを見せながらも、小声で言うことにする。

 大声だと周囲から気づかれる可能性が高いし、自分の持っている武器はイスドラークではかなり目立つ物なので、周囲から注目を集める行動は程々にしておかないといけない。

 まあ、既にイブラミーを暗殺した時から、ある程度の目撃情報があり、スラム街でも知られているのだが、スラム街からの情報は領主側の政策により、あまり入ってこないし、スナイパーに関する情報のほとんどがスラム街止まりと領主側の一部の人間のみが知っているだけとなっており、瑠璃たちがイスドラークでスナイパーの説明を聞くことはなかった。

 だけど、瑠璃たちの中には現実世界でスナイパーという存在を知っている以上、自分達がどのようにして狙われているのかという想像ぐらいは簡単にできるのだ。

 ゆえに、スナイパーによる狙撃だと気づくことさえできれば、隠れるという選択を簡単にとることができる。

 話を戻して、スナイパーの側は、気づかれたとしても、ここまで簡単に追って来ることができないと判断したのか、少しぐらいの時間が経過した後、銃弾を―…。

 (だけど、ここまで簡単に来られるはずはない。だから、もう一発―…。)

 放とうとして、スコープを再度覗いた時―…。

 「!!!」

 (飛んで火にいる夏の虫だな。脳天を貫いてやる。)

 クローナが突然、出てきたので、スナイパーは迷うことなく、銃弾を再度、引き金を引いて放つ。

 パンー…。

 あまり大きな音をさせずに―…。

 そして、スナイパーは、クローナが愚かな行動をしたな、ぐらいにしか認識をしていないようだが、クローナからしたら、自分が窓ガラスの側に姿を現わせば、銃弾を放ってくることは分かっていたし、李章から聞いている。

 なので―…。


 「白の水晶(すいしょう)。」

 クローナが言うと、窓ガラスの方に、防御壁(バリア)が展開され、これは、普段のよりも厚くすることによって、銃弾の威力を削ごうとしているのだ。

 さらに、「白の水晶」は防御に長けた能力を持ち合わせているので、バリアを強化すれば、銃弾の威力を削ぐだけでなく、弾くことも簡単にできるのだが、弾いたとしても相手のところまで行く可能性がかなり低いことである以上、やれるのは、銃弾のスピードをゼロにして、自然落下させることだけだ。

 自分達の部屋の高さなら、スピードがなくなり、自然落下していった銃弾が人に当たったとしても、人を貫くようなことはないだろう。

 クローナはそのように判断して行動する。

 そして、すでに、李章の考えが伝えられており、すぐに、次の行動の準備が始まる。

 その間に―…。


 「!!!」

 (銃弾が貫通しない…………………。)

 スナイパーからしたら驚くしかない出来事だ。

 (どうしてだ―…。)

 さっきは、銃弾が部屋の中へと向かって行ったし、瑠璃たちも避ける動作をしていたのに、今度は何もしないどころから貫通しないのだ。

 一体、全体、どうなっている?

 そんな疑問がスナイパーの側に出てもおかしくないことであるし、間違ったことではない。

 「白の水晶」によって展開された防御壁(バリア)に防がれたことに気づかないのだ。

 瑠璃たちのいる部屋の声が拾えるわけではないので、そして、瑠璃たちが何をしたのか気づきにくいのだ。サーモグラフィーのように熱源を利用することができれば、何かしらのことに気づくことができたのであろうが、サンバリアもそこまでする必要はないと判断していたのだ。

 なぜなら、サーモグラフィーのように熱源で探知する技術に関しては、秘匿の部類にされており、サンバリアから商品として輸出することはできない。これは軍事用にかなりの効果が発揮できると判断されているからであろう。

 サンバリアも自らの軍事的優位となると自己判断されているものを簡単に輸出するようなことはしないし、すでに、輸出しても優位性が変わらないというものに関しては、輸出しており、相手側が理解できないような物に関しては、密かに輸出されている場合もあるが、軍事的なものはかなりの監視体制で輸出を防いでいる。

 リースに輸出されている物の商品は、サンバリアの優位を脅かすことが少ないものであり、かなりの値段で売れるので、ちょっとした大商人のお小遣い稼ぎになっていたりする。

 そして、サンバリアが輸出しない軍事技術を持ち合わせることによって、気づけることに気づけない、スナイパーを侮辱するのはあまりにも可笑しなことでしかなく、ここで大切なのは、スナイパーはすでにチェックメイト状態にある、ということだ。

 どうしてあるのか?

 今までの、瑠璃たちの戦いの数々を考えれば、簡単に頭の中で思い浮かぶことであろう。

 そう―…。

 「!!!」

 スナイパーは気配を感じるのだった。

 その気配は、途轍もなく危険なものであり、自分の命なんて簡単に奪われておかしなことでしかない。

 そして、逃げるタイミングを誤ってしまったと思ったが、そんなことを思っている暇があるのなら、この場をどうにしかすることを考えた方が良いのだろうが、そんな時間は存在しない。

 あるのは―…。

 「ガァッ!!!」

 蹴られて、その衝撃によって、気絶するしかなかった。

 そう、スナイパーの方へと向かった李章がその場に到着して―…、実行したのだ。右足での壮絶な蹴りを―…。

 「残念ですが、理由を聞かせてもらいます。」

 相手は気絶しているのに、そのようなことを口にしているのは、確実に、イスドラークとサンバリアの関係を問い詰めた上で、瑠璃を何故リースで襲撃したのかを吐き出させるためである。

 それだけ、李章の気持ちは強いと言っても過言ではない。

 李章は、スナイパーとライフルを回収して、戻るのであった。

 瑠璃たちのいる場所に―…。


 【第163話 Fin】


次回、スナイパーから事情を聞けるのか? に続く。

誤字・脱字に関しては、気づける範囲で修正もしくは加筆をしていきたいと思います。


前回までの数回ほどは、本来のネームとは若干順序および内容を入れ替えています。

そして、これからの展開も本来とは若干ほど内容や順序を変えながら、進めていくつもりです。

結果としては、同じになるような感じです。

そして、例のアレも投入されますよぉ~。

ということで、次回の投稿日は、2026年2月14日頃を予定しています。いつもの時間より遅くなると思いますが―…。

そして、2026年2月13日はいつもの時間に投稿できない可能性が高いので、投稿をお休みさせていただきます。申し訳ございません。

では―…。

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