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この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~  作者: 鳥助
第五章

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109/114

109.アマリアお姉様の病気を治す手がかり

 魔力不顕症。


 体内に魔力を保有しているにもかかわらず、その魔力を正常に外部へ放出・制御できない先天性の症状だ。


 魔力測定では十分な魔力量が確認されるが、魔力が伝達されず、魔法を発動できない・魔力を外に出せないことが特徴とされる。


 原因は未だ解明されておらず、魔力回路の異常、魂と肉体の不一致、精神領域の欠陥など様々な説が存在する。


 有効な治療法も確立されていないため、多くの発症者は生涯にわたり魔力を対外に出すことが困難とされる。


「……これがアマリアお姉様の病気」


 どうして、魔力があるのに使えないのか、その理由を掴まないことには何をしたらいいのか分からない。


 その為には、アマリアお姉様の状態をより詳しく調べる必要がある。私は夜になると、アマリアお姉様の自室へと向かった。


「アマリアお姉様、いる?」


「えぇ、いるわ。どうしたの?」


「ちょっと、調べものがしたくて」


 そう言って、アマリアお姉様の自室に入らせてもらった。二人でベッドに腰かけると、アマリアお姉様が不思議そうな顔で口を開く。


「何を調べるの?」


「アマリアお姉様の病気について。治す手がかりがあるか調べたいんだけど、いい?」


「私の病気を? もちろんいいわよ。好きなようにしてくれてもいいから」


「いや、流石に好きなようにはしないけどさ……。鑑定を使わせてもらうね」


 隣に座るアマリアお姉様に向かって、鑑定をかけた。魔力がどうして体外に出ないのか教えて!


【アマリア・グレンジャー】


(魔力不顕症)


 ・魔力が体外に出ないのは、体内にある魔力道が繋がっていないため。魔力道が繋がっていれば、循環して体外に魔力が出せるようになる。


 ……魔力道? 聞いたことのない名だ。でも、なんとなくわかる。


 魔力は体内に保有し、体中のあちこち魔力が存在する。それをかき集めて、循環させ、体外に出す。そうやって、魔力を使ったり、魔法が使えるようになる。


 ということは、その魔力道っていう部分を繋げると良いってこと? それって、体の仕組みなんだろうか? それとも、目に見えない道?


「ルイ、何か分かった?」


「えっと、魔力道を繋げればアマリアお姉様も魔力が使えるようになるみたい。だけど、その魔力道っていうのがどんなものか分からなくて……」


「そうねぇ、あまり聞かないわね。何かの専門用語なのかしら? だったら、調べるしかないわね」


「うん、そうだね。ちょっと、王都に行って調べ物をしてくるよ」


 調べ物をするには、薬師協会の資料室で確認すればいい。きっと、何か手がかりがあるはず!


「えっ!? ルイ、一人で行くの!? 危ないわよ! 私もついていくわ!」


「いや……アマリアお姉様は領地の魔物討伐をするんでしょ? しばらく離れていたから、その仕事をしないといけないって言ってたでしょ?」


「……あぁっ! 私はどうしたらいいの!?」


 アマリアお姉様は辛そうに頭を抱えて、体を丸めた。流石にアマリアお姉様は置いて行こう。


 ◇


 それから私は馬車に揺られ、一週間で王都にやってきた。屋敷で一日休むと、すぐに薬師協会へと赴いた。


「あれ? ルイちゃんじゃない。どうしたの?」


「ちょっと調べものがあってね」


「新しい薬を作るのかい? 期待しちゃうね」


「いやいや、今回は身内のことで……」


 薬師協会に行くと、色んな人が話しかけてくる。風邪薬とポーションのお陰で、私も認められた存在になったということだ。


 これで、少しはやりやすくなればいい。そう思って、すぐに資料室へと入っていた。


 資料室にはたくさんの本や書類が並べられていて、それを見るだけでもワクワクとする。


「さてと、魔力道について調べますか!」


 気合を入れて、資料を取り出した。


 ◇


「み、見つからない……」


 三日間、資料室に籠ったが、魔力道という言葉はどこにも存在しなかった。


「ど、どうしよう……。どの資料を見ても見つからないなんて、そんなことある?」


 ここでなら分かると思ったのに、全然かすりもしなかった。


「……もしかして、管轄が違う? 薬師協会の資料にはないとか?」


 ……ありえるかもしれない。魔力道はどちらかというと魔法使いの領域だ。だから、ここにないのも頷ける。


「だったら、魔法協会に行くとか? だけど、伝手がないし……」


 いきなり行って対応してくれるものなのだろうか? 絶対に追い返されそうになる。


「……やっぱり、協力してもらおう。オルフェン伯爵に相談してみよう」


 困った時は薬師協会の協会長! 私は資料室を飛び出すと、屋敷へと戻っていった。


 ◇


「ルイお嬢様、手紙が届きましたよ」


「本当!?」


 ようやく返事が来た! 手紙を受け取ると、急いで中身を確認する。


「……やった、魔法協会に紹介状を書いてくれるって!」


「それは良かったですね。これで、調べものが出来ます」


 頼ってよかったオルフェン伯爵! これで、魔力道について何か分かるかもしれない。


 私はすぐに外出の用意をすると、紹介状を持って魔法協会を訪ねにいった。

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この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~

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