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宮部隊一同立ち上がれ!  作者: 宮田リカ
第1章 森宮部隊に入隊します!
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7,新たな戦いの幕開け

 あの日からどれだけ月日が流れただろ?でもいうて1週間ちょいか。


 俺の名前はレン・バーシン。森宮部隊新入隊員。でも現役じゃないよ?格下の訓練生だ。今日も今日とて訓練を頑張っている。あの出来事の次の日,みんなからめちゃくちゃ職質された。


「お前どこ行ってたんだよ?」

「こんなお前でも流石に辞めたかと思ったよ。」

「もうレン君!私心配したんだからね!」

 など色々。でも俺はリコにしか本当のことを話してない。言ったら大変なことになるからね。他のみんなには「ちょっとあちこち怪我してたから治療してもらってた。」など適当な言い訳で周りを納得させた。


 ー訓練期間があるだけマシだと思え。いきなり現場に放り込まれるよりはマシだ。ー


 ロン先輩が俺に教えてくれたこの言葉。聞いたとき確かにそうだと思った。この言葉を胸に,今日も訓練,頑張ります!!


「今日はここまで!このあともしっかり自主練するように!以上!」

『ありがとうございました!』

 そして今日もキツくて苦しい訓練が終わる。もうこの時点で残ってる人数は6人。最初の頃に比べ随分減った。ここまできたら多少のキツさについて来れる人間しかいない。


「レン・バーシン。」

「は,はい!」

「お前は残れ。」

「え?」

「あとのやつは帰っていいぞ!」

 レン含め他の人も驚きつつ心配そうに寮に戻る。リコは一目につかないところでひっそりとレンを見守る。


 長官と2人きりになったレン。何か説教でも始まるのだろうかと心配になる。

「隊長がお呼びだ。すぐ迎え。」

 長官はそれだけ言い残し,去って行った。


(え…何だ?隊長がお呼びだって!?じゃあ俺もしかして…。)


「レン,長官からなんか言われた?」

 リコが駆け寄って来る。

「リコ…俺とうとう宮部隊クビかも…。」

 涙と鼻水をボロボロ流す。

「ハァーー??んなわけあるかい!」

 とリコの声がグランドに響いた。


 この出来事よりも少し前。ガルシアはアレンと共に隊長室に向かっていた。


「何でこの俺が訓練生と任務に行かないとダメなんですか!ララがいますよね?」

「まあそう怒るなアレン。ララはその日別の任務が入っててな。すまないがアレンが適役なんだ。許してくれ。」

「いくら隊長からのお願いだからって…俺はそう簡単に首は縦に振りませんよ?」

「ハハハそうか!まあいい。まあ私はアレンが付き添うことをもうすでに報告済みだ。よろしく!」

 そう言ってガルシアはアレンの肩をポンポンする。

「ハァ〜…何でこの俺が。…ってえ!?もう報告した!?マジかよ〜…。」

 アレンはガックリと肩を落とした。


 そしてレンは緊張した足取りで隊長がいるところに向かう。長官からは隊長室で待機してるとのこと。そしてついにそこにやって来た。一呼吸おき,ドアをノックする。


 コンコンコン


「失礼します!レン・バーシンです!入ってもよろしいでしょうか?」

 レンがそう言うと「入りなさい。」と隊長の声が聞こえてきた。

「失礼します!」

 緊張で声が裏返るのを堪えながら部屋に入る。


 中に入るとガルシアともう1人の男性隊員がいた。見た感じ随分若そうに見える。

(この人…この間俺に怒鳴ってきた人だ。)

 でも何度見ても顔が若そうに見える。年齢は分からないが,まだ10代かもしれないとレンは思う。 

「お!訓練生よく来た!私のことはもう分かるな?」

「はい!ガルシア隊長!」

「うん!良い返事だ,よろしい!そしてこの彼が…。」

 ガルシアはその人に自己紹介するように促す。

「アレン・ゴーダンだ。」

 言い方的に不機嫌。


「よ,よろしくお願いします…。」

「フン,なんで俺が訓練生の面倒なんか見ないといけないんだ…!」

 頭を抱えて落ち込むアレン。その姿を見てなぜか申し訳なくなるレン。


「うん!2人とも揃ったな!では話を始めよう。」

 ガルシアは手をパン!と叩いて話し始めた。


「単刀直入に言おう。君たち2人にはある任務に行ってもらう。」

「え?任務?」

 レンはとんでもない発言に思わず聞き返してしまう。

「そうだ。任務だ。」

「え,俺がですか?」

「うん,なんだ?嫌か?」

「あ〜いえいえ。そんなことございません…!」

「なら良い!話を続ける。実は隣町からある通報が入ってな。近頃早朝から昼にかけて変な音があちこちから聞こえて来るとのこと。それもかなり不気味だそうだ。その音が聞こえ始めたのは今から5日前。ほっとけばそのうち聞こえなくなるだろうと最初は気にしていなかったが毎朝毎朝その音が鳴るため不安になり通報したとのこと。頑張って2人でそのあとの正体を突き止めてくれ!」


 アレンはガルシアの話した内容を黙々とメモを取っている。現役の意識の高さにレンは感心してしまった。

「何だ…。」

 アレンはレンの視線に気付き睨む。

「い,いえ…!メモ取るなんてすごいなって思って!」

「はぁ?お前大事な情報を今隊長から言われているのにメモすら取れねぇのか?」

「え?あぁすみません…。」

 その言葉に少し落ち込むレン。しかしアレンはそんなことはお構いなしに更に続けた。

「お前はユニテイルで何を学んできたんだ?大事な情報は記録せよとか学ばなかったのか?どうせ実技だけで点を稼いで卒業したんだろ。メモを取ることは基礎中の基礎だ。ユニテイルで教えられたはずだぞ?お前は派手に実技ではしゃいで目立って,こういう基礎とかは碌に聞いてなかったんだな。それで宮部隊やっていけると思うなよ?」

 レンの純粋な感心に対してアレンは冷たく突き放す。


(確かにそれは授業でやった。少〜し頭から抜けてただけだし!座学だって頑張って点取って上位の成績掲げてたんだけどなぁ。勝手に色々決めつけないで欲しいな,この人。俺ちょっと苦手かも,こういうタイプ。)


 アレンがまだ自分を認めてないことは態度から見て重々分かっている。

(にしてもその言い方はないだろ〜。)

 と思わざるにはえなかった。


 少し険悪な空気にガルシアは

「ま,頑張って仲良くやってくれ!」

 と励ますしかできなかった。


「レン・バーシン。」

 ガルシアはレンを呼ぶ。

「は,はい。」


「これが上手くいけばお前は訓練期間終了,そして現役隊員になる。それだけは頭に入れておけ。」

 その言葉でレンの心は熱くなる。


「はい!」


 レンはこれでもかというくらい大きく元気な声で返事をした。


 訓練期間終了をかけた任務。果たしてレンは己の実力を発揮することができるか!?レンの新たな戦いが始まる!




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