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宮部隊一同立ち上がれ!  作者: 宮田リカ
第1章 森宮部隊に入隊します!
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6,森宮部隊と星宮部隊

「何で俺が森宮部隊に行くことになるんだよ!ったく…隊長も人使いが荒い。」

「まあまあそんなこと言わずに〜。一緒にいきましょうよぉ〜。」

「お前はいいかもしれんが,俺は自分の仕事も残ってるんだ。」


 なぜロンが森宮部隊に向かっているかというと…


「あ,そうだロン。その子森宮部隊だろ?」

「は,はい…。」

「ちょうどガルシアに渡しに行こうと思っていた資料があったんだ。代わりに届けてくれ。」

「え…でも俺まだ仕事が…。」

「なんだ私の言うことが聞けないのか?」


 アリスの圧が強すぎるため,いつもクールで冷静なロンも萎縮してしまう。隣にいたレンも,

(この人…ヤバいな…怖いな…。)と思いながら全てを悟った顔になる。


「ハァ〜…分かりましたよ。行ってきます。」

「よろしく〜♪頼んだよ!あ〜これで私の仕事減った減った!」

 と喜びながらどこかへ行ってしまった。


「クッソ!っんだよあの隊長!結局俺のことコマにしか見てねぇだろ?」

 ロンもブチ切れながら渡された資料を床に叩きつける。


(今日は珍しいロン先輩をたくさん見ることができたなぁ〜。)


 レンは難しいことを考えるのをやめた。

 そして,

(星宮に行かなくて正解だったなぁ〜。あの隊長実習の時から無理だと思ってたんだよなぁ〜。)

 とのんきに考えることにした。


「うわぁ…資料ばら撒いちゃった。おいレン。お前も拾うの手伝ってくれ。」

「は〜い。ロン先輩いつもお疲れ様です。俺マジで森宮選んで良かったなって改めて思いました。」

「頼むからそれ俺の前で言わないでくれ。」

「了解です!」


 ばら撒いてしまった資料は無事回収でき,2人は森宮部隊へと向かって行った。そして向かっている途中,ロンは一言。

「俺あんまり森宮に行きたくないんだよな。」

「ほぇ?何でですか?森宮別にそんな悪くないですよ?あー!もしかしてロン先輩まで俺たち森宮のことを…?」

「違う。そんなんじゃない。…まあ行けば分かる。」

 少し顔が暗くなったのをレンは見逃さなかったが,これ以上は聞かないことにした。


「そういやまだ聞いてなかったな。」

「なんですか?」

「なぜ今日はわざわざ星宮に来た?」

「あ〜。ロン先輩って俺と同じユニテイルトップで卒業ですよね?」

「あぁ,そうだ。」

「だから…俺がさっきまで絶賛スランプ真っ只中だったんですけど,そういうとき同じ1番であったロン先輩ならどうするかなーって思って今日ここに来ました。」


 それを聞くとロンは呆れた顔をした。

「お前絶対それ聞く相手ミスってんだろ。リコっていう相談相手がお前にはいるじゃないか。俺が相談事向いてないことくらいお前分かってんだろ。」

 それを聞くとレンはとある出来事を思い出した。それはユニテイル時代のこと。自分たちがまだ3年生だった頃の出来事だ。

「あー!そういやロン先輩ユーシン泣かしたことありましたね!あれは笑っちゃいましたよぉ〜。最高学年が1年泣かしたで話題になりましたからね〜。」

 レンが笑いながらいうとロンがレンに飛びかかろうとする。


「おまっ!今それ思い出さなくていいだろ!」

「ギャハハハ!あれ何度思い出しても笑いますよ。リコにも帰ったら聞こ!覚えてるかなぁ〜。」

「お前それ絶対言うんじゃないぞ!言ったらどうなるか分かってんだろうな?」

「別にロン先輩怖くないですよ〜ん。うわぁ〜めっちゃ言いたい!」

 ロンが飛びかかるのをレンはひょいひょい避ける。

「お前一旦止まれ!1発殴ってやる!」

「やですよ〜。止まれって言われて止まるバカがどこにいるんですか?あ,そうだ!どっちが先に森宮部隊に着くか競走しましょ!」

 満面の笑みでレンは提案する。それに対してロンはとても呆れる。


「ハアァァァァァ〜…。ったく,お前俺に勝てるとでも思ってんのか?」

「さぁ?一応俺毎日10キロ以上走ってるんで。ロン先輩よりは鍛えてるんじゃないですか?」

「どうだろうな。言って良いか分からんが,俺は訓練期間免除された身だからな。」

「それくらい分かってますよ。でもロン先輩に勝ったら少しでも自分に自信がつきそうです。」

 お互い準備体操をする。ロンに勝ちたいレンと,レンに負けられないロン。


「そうか,ならやってみろ。手加減は,無しだ!」

「了解!」


 そして2人は位置に着く。


「よーい…ドン!」

 2人とも同時に飛び出す。流石は現役隊員のロン。レンより一歩リードする。急な坂降りも余裕だ。しかしレンも負けじと喰らい付く。足の速さには自信のあるものの体力が現役とはまだ差がある。

(クッ…いくら訓練したとしてもたった1年でこんなに差がついてるなんて!ロン先輩…ユニテイルの時より足が速い!そして体力もめちゃくちゃついてる!)


 山を駆け終え,少し進むとそこには1つの大きな建物がある。これが森宮部隊の拠点。


「ふん。やっぱり俺の方が速いじゃないか。」

「ハァ…ハァ…やっぱ現役は違う。俺もまだまだだなぁ。」


 結局森宮部隊までの競争はロンが勝利。

「クッソー!いつになったら俺はロン先輩に勝てるんだー!」

 レンは山に向かって叫ぶ。そしてレンに勝ったロンは少し誇らしげに腕を組見ながら森宮部隊の建物を見る。

「やっぱ何度見ても外見は城みたいだな。」

「そーですね。割と中は普通の部屋だったり自然空間にいる気分になる部屋があったりしますよ。」

「だな。ユニテイル時代実習で来たことがある。」

「そうなんすね。あれ?でも星宮に入隊してから来たことないんですか?」

「あるっちゃあるけど1回ぐらいしか行った記憶がない。」

「ほぇ〜。そうなんですね。割と色んな部隊あちこち行ってるもんだと思ってました。」

「星宮はそんな暇じゃない。」


 大きな扉を開け,2人は中に入った。


「あ〜。ガルシア隊長ね。今隊長も隊員も隊員部屋にいると思うから君,案内してあげて。訓練生でも場所は分かるよね?」

「はい,分かります。ありがとうございます。」


 星宮部隊の受付の人とは違い,森宮部隊の受付の人は気前がいい。ロンに対しても特に嫌味は言ってこない。


 そして2人は隊員部屋に向かった。

「失礼します!」

 元気な声でレンが扉を開けると受付の人が言った通り,隊長含め他の隊員もいる。が,あまり良い顔はしてない。


「星宮のガキがこんなところでなんの様だい!アタイらを嘲笑いに来たのか?」

「自分がエリートだとわざわざ報告しに来たのか?それはどうも。」

 若い2人の現役隊員,ララとアレンがロンを罵る。

「2人とも,辞めなさい。」

 ガルシアが言うと2人とも黙って仕事を続ける。


「アリスの使いか?」

 その言葉にコクンと頷くロン。

「それはそれはすまなかった。自分の仕事もあるだろうに…アリスのやつ,自分の部下に仕事を押し付けるなんて。君も随分大変だな。無理するんじゃないぞ。」

「…っす。」

 とても小さい声でロンがお礼を言う。他の隊員はロンに対してあまり良いように思ってない中,ガルシアだけは何故か親切。普段ロンがアリスにこき使われているのを知ってるのもあり時々気にかけているのだ。


「これ,隊長からです。」

 ロンはアリスから頼まれた資料をガルシアに渡す。

「うん,ご苦労。確かに受け取った。」


 ガルシアがロンに柔らかい目を向ける中他の隊員たちは相変わらずロンを睨みつけている。星宮部隊であること,そして訓練期間免除された存在であるのが気に食わないのだ。


「ロン先輩。みんななんでこんなに冷たいんですか?」

 レンは思わずヒソヒソ声で聞いてしまう。

「俺が星宮であること,そして訓練期間免除されたってのが気に入らないだけだろ。訓練期間を体験してないだけならまだしも,星宮部隊の人間ってだけであの人たちは気に入らないからその辺が大きいかもな。」

「え〜でもロン先輩星宮部隊の人って言っても全然嫌らしくないじゃないですか。」

「俺がそうじゃなくても他の隊員がそうだから星宮部隊の人間は嫌な奴だって一括りされてるんだ。」

「でもそれ嫌じゃないんですか?ロン先輩も嫌なやつって勘違いされるの。」

「別に?慣れた。」

「慣れたって…そんなこと慣れちゃダメですよ〜。俺からビシッと言いましょうか?」

「辞めろ。話がややこしくなる。そもそもお前訓練生だろ?立場を考えろ立場を!」

 ロンに言われ何も言い出せなくなるレン。そして現場はピリついてる。


「あの〜みなさん。今日はこれくらいに…。」

『訓練生は黙ってろ!』

「はいすいません。」

 この空気に耐えきれなくなったレンが場を眺めようとするも森宮部隊隊員に一喝されてしまう。ララやアレンもいつロンに斬りかかってもおかしくない体制だ。


「今日はもう帰りなさい。帰って自分の仕事進めなさい。」

「はい。失礼します。」

 そう言い残してロンはスタスタと帰ってしまった。

「あ,ロン先輩!」

 レンが呼んでも無反応。


「おい訓練生。」

 ロンを追いかけようとするも後ろから呼び止められてしまう。振り向くと自分と年の変わらなさそうな男性隊員がこちらを睨みつける。

「…はい?」

「お前,あのガキの知り合いか?随分と親しそうだったじゃないか。」

「あ〜,ロン先輩はユニテイル時代からの付き合いです。色々とお世話になった頼れる強い先輩です。」

「頼れる強い先輩…か。訓練生ごときのお前にそんな知り合いがいたとはな。」

「あとお前,今日訓練サボったらしいじゃないか。」

 割り込むように女性隊員もやってくる。

(確かこの人,入隊式の日に俺とリコの手合わせしてくれた人…。)

「サ,サボりでは…。」

「ああん?わざわざ隊長に許可もらって星宮なんかに足運ぶとはね!」

「それでもお前は森宮か!あそこまで上からの態度しか取れない部隊に下からペコペコしに行って…。お前は俺たちの顔に泥を塗った!お前1人の行動一つ一つがあいつらの思う壺なんだ!余計なことしてくれるな!」


 余計なこと…?何が?とレンは戸惑う。

「辞めろってさっき隊長に言われなかったかい?」

 1人の女性の声で再び2人の動きがピタッと止まる。すると2人の背後からもう1人が登場する。


「ふ,副隊長…。」

 男性隊員がポツンと言う。

「ハァ…お前たち。同じ部隊同士の人間とは仲良くしてくれってこの前言わなかったかい?」

 呆れたように2人を見つめる副隊長。レンとは初めてのご対面である。


「「す,すみません…。」」

 と2人は謝る。

「これ以上やると何かしらの処分下すよ?」

「ふ,副隊長!?」

「それだけは辞めてください!アタイ役職失うの嫌です!」

「なら辞めたまえ。」

 副隊長は容赦なく2人を睨みつける。シュンとなった2人はまるで子犬のようだ。


「でも〜。」

「なんだい?ララ。」

「コイツまだ訓練生ですよ?」

 そう言ってレンの方を指差す。

「だからなんなんだ?」

「だからまだ森宮の人間じゃありません〜。」


 それを聞くと副隊長は再びため息をつく。

「確かにそうかもしれんが,この坊やも森宮を選んでくれて訓練頑張ってるじゃないか。いずれこの部隊を引っ張ってくれる存在になるかもしれないよ?」

「しかしコイツはわざわざ星宮に足を運んでます。本当にこんな奴が森宮の人間と名乗っても宜しいのでしょうか?」

 続くように男性隊員も突っかかってくる。どうやら2人ともまだ訓練生であるレンのことは認めてないようだ。

「仕方ないじゃないか。隊長が許可したんだから。お前たちがその事に関して口出す必要あるか?」

 副隊長の圧で2人は何も言えなくなる。


(この人,優しいのか怖いのか分かんないなぁ。でも圧が強い。)

 レンがまだ話したこともない副隊長にそう思ってしまうくらい場の空気は凍りつく。


「悪かったねぇ訓練生。」

 副隊長は急にレンに話を振ってきた。

「あ,い,いえ!そ,そんなことございません。」

 すると副隊長は乾いた声で笑う。

「ハハハ!まあ許してやってくれ。この2人も悪気があってこんな態度とった訳じゃないんだ。それだけは分かってやってくれ。」

「は,はい…。」

 しかし副隊長は急に顔を暗くした。


「でも星宮には普段から見下されてる。さっきの坊やは我々森宮に対して見下しの態度は取ってないことくらい私も分かってる。しかし他の隊員が隊員だ。だからあの坊やも星宮の人間だと一括りにされてな…。ララもアレンもそうだが,あの坊やも可哀想なもんだよ。」

 そう言うと副隊長はどこか切なそうな顔をして見上げる。


「今日はもう戻りなさい。戻って今日の遅れをちゃんと取り戻すんだよ。」

「…はい!」

 そしてレンは訓練生としての場所に戻って行った。


 コツ,コツ,コツ,コツ


 ロンの歩く足音がやけに建物の廊下に響く。


「今日はすまなかったな。」

 ガルシアの声が背後から聞こえる。

「いえ…。」

 ロンはそれだけを言い残し,星宮に帰って行った。


 そしてその日の夜,レンは1人自主練に励む。


「え!?今日ロン先輩に会ったの??」

 帰ったとき,リコにそう言われた。まあ当たり前だけど。

 帰った瞬間はリコが辞めたかと思ったと怒鳴ってきて大変だったけど事情を話すと納得したようなしてないような。よく分からない反応をされた。


「よっしゃ!1日でも早く強くなってみんなと同じ土俵に立つぞ〜!」


 レンがそう意気込んでいる時と全く同じ時間。場所は星宮部隊。ロンは周りがのらりくらりの仕事をしている中1人黙々と大量の資料を片付けていた。


「あれ〜?ロンまだ仕事終わってないの?僕もう終わったよ?」

 煽るようにロンに話しかけたのは星宮部隊副隊長であるクリス・マーカル。

「はい…すみません。」

 その言葉を無視してロンは仕事を続ける。

「私もう終わったんで寝まーす!あ,ロン!これもやっといてぇ〜!」

 1人の女性隊員がロンの許可なく勝手に仕事を押し付ける。ロンの机にはまた更に資料が増える。嫌だと言っても無駄なのはもう理解してるのでもう耳を傾けない。


 ロンに仕事を押し付けた隊員。彼女はリンダ・ヤンゲ。見た目には人一倍気を遣っていて,仕事より自分をどう見せるかを意識している。


「リンダ。またロンに仕事を押し付けたの?いい加減自分でやれば?」

「え〜いいじゃない!ロンは頼めば何でもやってくれるんだから。10代の若造は大人しく上司の言うこと聞くもんだよ?」

「またそんなこと言って…。」

 リンダの言葉に呆れている隊員。彼はレナト・シーガル。リンダとはユニテイルの同期である。

 森宮部隊とはまた違う雰囲気の星宮部隊。アットホームな森宮とは逆に,アリス率いる星宮部隊は部下に平気で仕事を押し付けたり,鼻高な性格だ。確かに世間からはエリート部隊と言われている星宮。しかし実力は4部隊あまり変わらない。天に最も近いというだけで星宮は異常にプライドが高く,勝手に自分たちが1番だと思い込んでるのだ。


 そんな環境の中1年も身を置いているロン。しかし彼はそんな空気に染まることなくなんとかここまでやってきている。


 今日も夜遅くまで1人で仕事を片付けている。すると天井裏から声が聞こえてきた。


「ロン先輩。ロン先輩。」

 ヒソヒソ声が天井裏から聞こえる。なんだろと思い上を見上げる。すると星宮に入隊した新入隊員で現在訓練生であるはずのサンスが飛び降りて来た。

「バァー!ロン先輩。相変わらずクソ真面目っすね。」 

「うお!お前…どこから…!」

「先輩,俺がこういうの得意だって知ってますよね?」

 サンスはユニテイル時代からよく職員室など,基本入ってはいけない部屋に侵入していた。

「バッカかお前!訓練生はここに来たらダメだろ!さっさと戻れ!」

 ロンはサンスに怒るが,そんなロンの注意を無視してサンスは星宮の作業部屋をウロウロし出す。

「へぇ〜。」

「お前,さっさと戻れ!明日朝早いだろ。」  

「まあまあそんな堅いこと言わないでくださいよ〜。あ,これ。ロン先輩もどうすか?さっき隊長の部屋から持って来たんすよ。」

 そう言って高級そうなチョコレートが沢山入った袋をロンに見せる。

「おまっ!何やってんだよ!さっさと戻せ!バレたらどうすんだ!」

「先ぱ〜い。俺を舐めちゃ困りますよ?俺こういうのも得意って知ってるじゃないですか。」

「それはそうだがこれは犯罪だぞ?早く戻せ!」

 そんなこと言ってもサンスは耳を傾けない。逆に笑う。そしてチョコレートを勝手に一家頬張った。

「ニッヒヒヒ。これウマ!今度また取りに来よ〜っと。」


 チョコレートを勝手に食べたサンスはロンを見てニヤニヤ笑い出す。

「ほらロン先輩も〜。1個くらい食ったってバレませんって!」

「もうその1個をお前が食ってんだよ。」

「ほぇ?じゃあロン先輩いらないんすか?」

「あぁ,甘いものは苦手だ。それに俺はまだ仕事が残ってる。お前はさっさと寝ろ。」

「ふ〜ん。」


 ロンが押し付けられた仕事をしている横でサンスはどっかり机の上で胡座をかき,頭の後ろで手を組む。


「早く戻れって言ってんだろ。見つかったら俺の責任にもなるんだ。」

「へーへ。分かりましたよ。」

 そしてサンスは机から降りる。

「大人しく今日は戻ります。」


 そう言ってサンスは入り口に向かって歩き出した。

「じゃ,また来ます!先輩,俺が訓練期間終わらせるまで過労死とかしないでくださいね〜。」

「あぁ。」

 そしてサンスは帰って行った。言い方はふざけてるが,おそらく最後のは本音だろ。


(最後にまともに休んだのいつだっけなぁ〜。)

 疲れた目で暗くなった天井を見上げる。時計を見るともう深夜1時を過ぎている。みんな2時間以上前には仕事終わらしている。ロンに押し付けたというのもあるが。


 レンたちからは大人びたカッコいい先輩と慕われているロンもまだ17歳の少年。この年齢にして大人の闇を毎日味わって生きている。

 しかしサンスと話したことで少しでもストレスが和らいだように感じた。


「ふぅ〜…今日は寝るか。」


 資料をまとめてロンは自室に戻って行った。




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