「雪祭りとカップル疑惑」
翌朝。
春は、妙な圧迫感で目を覚ました。
「……ん?」
重い。
なんか重い。
薄く目を開ける。
すると。
右側。
結衣。
すやすや寝てる。
しかも。
春の腕を抱き枕にしていた。
春、停止。
「…………え?」
さらに左側。
リリィ。
「むにゃぁ……」
春の服を掴んで寝てる。
春。
「なんで!?」
そして。
正面。
アリア。
じーっ。
春を見ていた。
春、飛び起きる。
「うわぁっ!?」
結衣も起きる。
「ふぇ……?」
数秒後。
状況理解。
結衣、顔面爆発。
「きゃぁぁぁぁぁ!?」
リリィも起きる。
「朝ですぅ〜……?」
アリアは真顔だった。
『結衣が寝ぼけて移動した』
「説明が早い!!」
結衣は真っ赤。
「ち、違うの!!
これは事故で!!」
春もパニック。
「俺も知らない!!」
その時。
後ろから拍手。
レオナだった。
「青春してんなぁ〜」
ミアも呆れ顔。
「朝からカオス」
ルナは暖炉の上で丸くなっていた。
「恋愛濃度が高すぎて胸焼けする」
「しないから!!」
結衣は恥ずかしさで毛布へ潜る。
「むりぃぃ……」
春も耳まで赤い。
アリアだけ冷静だった。
『でも安心して寝てた』
結衣。
「〜〜〜っ!!」
リリィがきょとん。
「仲良しですぅ?」
結衣。
「ちがうぅぅ!!」
その時。
外から鐘の音が響いた。
──カァン……
空気が変わる。
ミアが窓を見る。
「……あれ?」
外。
雪の街が見える。
ルミナス王国の城下町だった。
だが。
様子がおかしい。
人が多い。
しかも。
みんな何か騒いでいる。
レオナが窓を開けた。
すると。
遠くから声が聞こえる。
「雪祭りだぁぁ!!」
春たち。
「……え?」
リリィの目が輝く。
「お祭りですぅぅぅ!!」
結衣も少しテンション上がる。
「屋台あるかな!?」
アリアは首を傾げた。
『……祭り?』
ルナがニヤリ。
「これはイベントの匂いがする」
ミアが嫌な顔。
「絶対また問題起きるやつじゃん……」
その数分後。
春たちは雪祭りへ来ていた。
完全に観光モード。
屋台。
雪像。
光るランタン。
人でいっぱい。
結衣は目を輝かせている。
「すごい……!」
春も少し笑った。
「綺麗だな」
すると。
屋台のおじさんが叫ぶ。
「カップル限定ホットミルクだよー!」
春&結衣。
「「違います!!」」
即答。
だが。
店のおじさん、ニヤニヤ。
「仲いいねぇ〜」
結衣、真っ赤。
アリアがぽつり。
『……カップルじゃないの?』
春&結衣。
「「違うから!!」」
ルナ、真顔。
「もはや様式美」




