夜
夜。
雪原キャンプは、
少しずつ落ち着いてきていた。
焚き火が、ぱちぱち鳴っている。
リリィはもう毛布で丸くなっていた。
「ねむいですぅ……」
レオナは焼き魚を追加で焼いている。
「うめぇぇ!!」
ミアが呆れる。
「よくそんな食べれるね……」
その時だった。
ぐらっ。
春の身体が揺れた。
結衣がすぐ気づく。
「春くん?」
春は笑おうとする。
「ん、大丈夫……」
でも。
顔色が悪い。
結衣はじっと見る。
そして。
気づいた。
「……寝てないでしょ」
春、固まる。
レオナがニヤッとした。
「あー」
ミアも察する。
「また見張りしてたの?」
春は目を逸らす。
「ちょっとだけ」
結衣、無言。
その“無言”が一番怖い。
春が焦る。
「いや、ほら危ないし」
結衣は立ち上がった。
そして。
春のほっぺを引っ張る。
「いひゃい」
「ちゃんと頼ってって言ったよね?」
怒ってる。
でも。
声が少し震えてた。
心配してたんだ。
春は困ったように笑う。
「ごめん」
結衣はむすっとしたまま。
「……倒れたら意味ないもん」
その言葉に。
春の胸が少し温かくなる。
結衣は本当に、
自分のことを見てくれてる。
その時。
アリアがぽつり。
『……夫婦みたい』
春&結衣。
「「違う!!」」
レオナ、爆笑。
「息ぴったりじゃねぇか!!」
ルナが真顔。
「熟年感ある」
「どこが!?」
結衣は真っ赤。
春も珍しくかなり照れていた。
その時だった。
リリィが寝ぼけながら起き上がる。
「むにゃ……」
ふらふら歩く。
そして。
なぜか春の隣へ。
ぽすっ。
寄りかかった。
春「え」
リリィ、半分寝てる。
「春おにーさんあったかいですぅ……」
結衣。
停止。
数秒後。
「…………」
ミアが察する。
「あ、これまずい」
アリアも黒銀の羽根を舞わせながら見ていた。
ルナが超真顔。
「嫉妬の匂いレベル3」
「レベルとかあるの!?」
結衣は笑顔だった。
でも。
笑顔なのに怖い。
「春くん?」
「はい」
「嬉しそうだね?」
「いや全然!?」
レオナ、床を叩いて爆笑。
「修羅場きたぁぁ!!」
春、必死。
「リリィ寝ぼけてるだけだから!」
その時。
リリィが寝言。
「結衣おねーさんも一緒に寝るですぅ〜……」
静寂。
結衣。
真っ赤。
「!?!?!?」
アリアが小さく吹き出した。
『……賑やか』
春は頭を抱える。
「毎日なんか起きるんだけど!?」




