Log_-1
『芸術』の捉え方とは。
人によって美しいと思うものは違う。性癖と言うものか。
他人にはそれが美しくなくとも、自分にとっては美しい。
そして美しく思えないのなら、その作品はゴミ。
この業界は、そんな世界。
でも、自分で作品はあまり作らなかった。
僕はそれを"創る"より、"見る"方が好きだったから。
僕が美しいと感じるもの。
僕は、自然が好きだった。
もちろん、風に流される風鈴や"在り来りな美しさ"も好きだ。
でも、それ以上に人が好きだった。
会話をする。笑う。赴くままに日々を過ごして、一日を終える。
そんな日々を見るのが、眺めるのが好きだった。
僕は、それだけで良かったんだと思う。
自覚するには少々遅すぎたけど。
いつの日か。
僕の目に映る人生の景色は、全て変わってしまった。
僕が好きな芸術。美しさ。
それは自然。それと……ある種では絶望的な、█。
それを見た時、僕は人生の目標を見つけた。僕は、████を見る為だけに生まれてきたのだと。
そうして今日も作品を創る。先程見る方が好きと言ったが、それとこれとは別である。
でも、やはり上手くいかなかった。
あの日見た、最高の輝きは……今もまだ、私の記憶の奥に閉じ込められたままで。
辺りには何もない。ただの無がそこには広がっている。
私はそこに立ち尽くして、前か後ろかも分からない道を歩いている。
いや、分からない。もしかしたら、歩いていると思っているだけで、実際にはそこから動けてないのかもしれない。
私はどこへ向かっているのだろう。何がしたいのだろう。
分からない。記憶の空白を求めて、今日も一人、美術館へと足を運んだ。
でも、どれも私には合わなくて。
苦しいのか、辛いのか逃げ出したいのか?自分の感情さえ、理解できないままでいた。
それでも、遠く遠くにあるようなぼんやりした光を、眺めて。それにいつかたどり着けるように。
今日も、あの日の写真を眺めていた。
人が███時の写真を。




