第26話 母、美津子の“今の阪神の推し”は西勇輝
― 技術と安定感を愛する母の選択 ―
ある夜。
虎吉は森下のサヨナラ動画を見てニヤニヤし、
遥香は中野の応援歌を小声で練習している。
そんな中、美津子がふとつぶやいた。
美津子
「……うち、今の阪神で一番好きなんは“西勇輝”やね」
虎吉
「えっ!?
に、西ィィィィィ!?
なんでや!!
なんで今、急に西なんや!!」
遥香
「ママ、なんで西なん?」
美津子
「理由は簡単よ。
“投手としての完成度が高い”からやね」
美津子が語る“西勇輝の魅力”
美津子
「西ってね、
派手さはないけど、
“試合を作る”っていう投手の一番大事な仕事を、
ちゃんとやってくれるのよ」
虎吉
「確かに……
西は“試合作りの職人”や……」
美津子
「コントロールが良くて、
球種も多くて、
相手打者の嫌がるところに投げられる。
ああいう投手、見てて安心するのよ」
遥香
「ママ、なんかプロみたいなこと言うな……」
美津子
「野球はね、
“派手な選手”だけやなくて、
“安定して仕事する選手”が好きになる時期が来るんよ」
虎吉
「それ、めっちゃわかる……
ワシも昔は派手な選手ばっかり好きやったけど、
今は西の“渋さ”が沁みる……」
遥香
「パパ、急にしんみりせんといて」
虎吉の反応:意外と納得
虎吉
「でも美津子……
お前、門田→清原→落合っていう
“ホームラン芸術家”ばっかり好きやったやん。
なんで急に西なんや?」
美津子
「そら、うちも若い頃は“打つ人”が好きやったよ。
でも今はね……
“試合を整える人”が好きなんよ」
虎吉
「……深い……
美津子の野球観、深すぎる……」
遥香
「ママの“好き”って、なんか大人やな」
美津子
「西はね、
“派手じゃないけど、確実にチームを支える人”やから。
そういう選手、応援したくなるのよ」
遥香の気づき
遥香
「私、中野の“綺麗な動き”が好きやけど……
ママみたいに“渋い選手”好きになる日も来るんかな」
美津子
「来るよ。
野球はね、
“好き”がどんどん広がっていくスポーツやから」
虎吉
「遥香……
お前、もう完全に野球ファンや……
ワシ、泣きそうや……」
遥香
「泣かんでええ」




