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ああ、愛しの阪神タイガース  作者: 泉水遊馬
第二章 シーズン開幕

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第24話 母、美津子が語る“清原と落合”

― 門田の次に心を奪われた二人の打者 ―


夕食後のリビング。

虎吉は中野の守備動画を見てニヤニヤし、

遥香は大学の課題をしながら、時々テレビをチラ見している。


そんな中、美津子がふとつぶやいた。


美津子

「……門田さんの次に好きやった選手、誰かわかる?」


虎吉

「えっ!?

 門田の次!?

 そんな大事な順位、今まで言わんかったやん!!」


遥香

「ママ、誰なん?」


美津子

「清原和博 と 落合博満 やね」


虎吉

「やっぱりその二人かぁぁぁ!!

 そらそうよ!!

 “打席の空気が変わる人”ばっかりや!!」


遥香

「ママ、なんでその二人なん?」


美津子

「理由はね……

 “打席に立った瞬間、球場の空気が変わる”からよ」




清原和博 ― 打席の“圧”が違った


美津子

「清原はね……

 打席に立つだけで、

 スタンドが“ざわっ”てするのよ」


虎吉

「わかる!!

 あれはもう“存在感”や!!

 打つ前から怖い!!」


美津子

「構えた時の静けさ、

 バットを肩に置く角度、

 あの“間”がね……

 見てるだけで鳥肌立つのよ」


遥香

「そんなにすごかったんや……」


美津子

「うん。

 打つかどうかじゃなくて、

 “打ちそう”って空気がすごかった」


虎吉

「清原の打席は“物語”やったんや……」




落合博満 ― 打撃の“完成形”


美津子

「落合さんはね……

 清原とは逆で、

 “静かに怖い”タイプやった」


虎吉

「落合はな……

 打つ前から“結果が見える”選手やった……

 フォームが無駄なさすぎて、

 見てて怖いんや……」


美津子

「そう。

 派手じゃないのに、

一番怖い。

 “打つべくして打つ”って感じ」


遥香

「ママ、落合のどこが好きなん?」


美津子

「“技術の美しさ”かな。

 門田さんは“努力の美しさ”。

 清原は“存在の美しさ”。

 落合さんは“技術の美しさ”。

 全部違うけど、全部好きやった」


虎吉

「美津子……

 お前、評論家みたいやな……

 ワシより野球深いんちゃうか……?」


美津子

「アンタは阪神だけやろ」


虎吉

「それでええんや!!」




遥香の気づき


遥香

「なんか……

 ママの“好き”って、

 選手の“生き方”とか“空気”なんやな」


美津子

「そうかもしれへんね。

 阪神は“地元のチーム”として好き。

 でも、選手は“人として好き”になるんよ」


遥香

「……なんか、わかる気がする。

 私も中野の“動きの綺麗さ”が好きやし」


虎吉

「遥香……

 それはもう“野球ファンの感性”や……

 ワシ、ちょっと泣きそうや……」


遥香

「泣かんでええ」


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