設立
実は私、アクセス解析というものを今までしたことが無かったのですが、先日してみたところ300PVぐらいあって驚きました。
感想を二件しか頂けてなかったので、あまり読んで貰えてないのだと思ってました。
沢山の人に読んで頂けて幸せです。
葉田葉太は、街を走る。
角を曲がり、全力疾走。
目指す先は結婚式場。
友人の結婚式とか言う訳では無い。これから、ある依頼をするのだ。結婚式場のオサレな門をくぐり抜けると結婚式場へ入った。
高くてきれいな装飾をされた天井を見上げながら、エントランスをズカズカ進む。結婚式を上げている夫婦がいるのだろうか、葉太の横手に見える木製のでかいドアの周りには大量の花が飾られている。
それをスルーしながら更に進み、近くを通った式場の職員を捕まえる。
ハイ、ドウカなさいマシタか?そう言って葉太に笑いかけて来た女性職員に葉太は急ぎながら要件を伝えた。
「すまん、アイラ。社長に会わせてくれないか?」
「・・・?ヨータ!ドウシテココに居るデスカ?」
ぱぁっと笑顔を咲かせたのは、葉太の親友アイラ=イルノーゼンであった。
実は、この結婚式場はアイラの父が経営しているもので、アイラはその手伝いをしているそうなのだが・・・・
「アイラこそ、こんな時間に何でここに居るんだ?月曜日の日中だぞまだ。学校はどうした?」
「パパのトモダチのケッコン式が今やっててデスネ、ワタシも新婦サンと仲良しナノデス。ワタシもそのハレブタイを見たくテ、学校を休んでお手伝いシテいるノデス。」
「そうなのか。じゃあもしかして社長も結婚式に参加してるのか?僕は社長に会いに来たんだけどーーー。」
「ソウナノデス!!ソーユー事ナノデ、ヨータは待合室で待ッテテくださいッ!」
葉太を待合室に連れて行こうとするアイラに尋ねる。
「ええと、結婚式はいつ終わるんだ?」
「ケッコン式は、もうソロソロ終わりマス!」
と、アイラが言ったのとほぼ同時に、さっき葉太が素通りしてきたドアがギイぃっという音を立てて開く。
そして、ウエディングドレスを着た新婦とウエディングスーツを身に付けた新郎が出てくる。
それに続くように、大勢の人がその周りで楽しそうに笑いながら出てきた後、新郎新婦に様々な声をかけている。その中にはアイラの父の姿もあった。
アイラも、美里サーンとか叫びながら花びらを投げている。その横で葉太は居場所が無く、気まずい感じで一歩下がろうとした時、
「「えっ・・・・」」
新婦と目が合い、ハモった。
周りの視線が葉太に向く。え、ぇと、とか呟きながら後ずさる葉太。
「もしかして、葉太君?」
そう言いながら、新婦である伊木美里は葉太に向かって歩いてきた。
「伊木先輩?ご結婚なさったんですね!おめでとうございます」
伊木美里とは、中学生時代葉太と同じ学習塾に通っていた2つ上の先輩で、何故か葉太にめっちゃ絡んできてた人だ。
「ありがとう、葉太君。でももう、今の名字は結理だよー」
そう言うと、伊木先輩もとい結理先輩は新郎に葉太のことを説明している。
「こんにちは、結理誠人といいます。」
そう言いながら、葉太に向かって会釈をしてきたのは爽やかな新郎だ。
「結理と言えば」と、葉太は後輩の結理小町の顔を一瞬だけ思い浮かべたがスルーする。
そして、二人への祝福を伝える。
「葉田葉太といいます。中学生の頃美里先輩にはお世話になってました。今日は、たまたまここに来ていたのですが、お二人の幸せそうなところを見れて良かったです。末永くお幸せに。」
葉太は、その後も二人と少し喋ってから二人を見送った。
そして、そのあと
「いやー、伊木先輩が結婚したなんてなー」
そう、呟きながら葉太はアイラの後をついて行っている。
「ココは社長室デス。パパが来るマデ、アイラとお話しシテマショー!」
社長室の来客用の椅子に腰掛けた葉太の横にアイラも座る。
まず葉太はアイラに千歳のことについて話さなければならない。
アイラは、千歳の余命のことをまだ知らない。
葉太は千歳の病気とその余命についてを全て、アイラに話した。
話を聞き終わったアイラは下を向きながら泣きじゃくっている。
「それで、僕は志摩千歳さんを救う会っていう会を創ろうと思っているんだ。その事についてアイラのお父さんにお願いがあって、今日は来たんだ。」
アイラへの説明が終わるのと同時に社長室の扉が開いた。
「話は聞かせてもらったよ、葉太クン。できる限りの協力をしようじゃないか」
そう言いながら、部屋に入ってきたのはアイラの父であるレイシュだった。
紳士然とした身なりに流暢な日本語を話すレイシュも、マイケル・ジャクソンのファンなので、葉太を気に入っているのだ。
「レイシュさん、お久しぶりです。協力をしてくれるというのは本当ですか!?」
当たり前だ、と言うレイシュに葉太は協力をして欲しい内容を告げる。
「近々設立しようと思っている志摩千歳さんを救う会の『後援企業』になってもらいたいのです。」
ほぅ、と言いながら脚を組み変えたレイシュが、口を開く。
「その、千歳さんという人は確かアイラのお友達だったね。いいだろう。その上で聞くが、『後援企業』というのは具体的に何をすればいいのだ?」
「そうですね、一般的には設立資金の援助などがありますが、それに関しては問題ないので募金への協力や、募金箱の設置などをして頂きたいのです。」
「ほう、それだけでいいのか?ならば、すぐにでもさせてもらうよ。」
嬉しそうな顔をした後、
「ありがとうございます!それでは、設立が終わり次第連絡させて頂きます。」
葉太は立ち上がり、頭を下げてお礼を言った。これは、大きな一歩だ。
そんな葉太に瞳に涙を浮かべたアイラが声をかけてくる。
「グスっ、イマから一緒にお見舞いに行きマショー。」
その後、アイラと一緒に式場を後にした葉太は千歳のお見舞いに行ったのだった。
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葉太が動き始めて10日が経った。
父さんの助けもあり、レイシュの会社の他にも、いくつかの後援企業が決まった。
さらに銀行口座の開設、募金箱設置のお願いなどを済ませる事ができた。
そのあと、葉太は救う会のメンバー集めを始めた。
最終的なメンバーは、葉田葉太、葉太の父の葉田康太、加賀成瀬、世那琴美、アイラ=イルノーゼン、葉太の後輩の結理小町の6人だ。
何故か知らないが小町だけは最初は嫌がっていたが、最終的にはメンバーになってくれた。
そして、今、葉太は自室で『志摩千歳さんを救う会』のホームページを作っている。
もう少しで完成だ。
パソコンに向かいながら
カタカタカタ、タンッ
葉太がキーボードを叩く快活な音と共に・・・・・
『志摩千歳さんを救う会』が設立したのだった。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なんかだんだん短くなってますね。一部の長さが。
次回も読んで貰えたら嬉しいです。




