ずっと一緒がいい
葉太と千歳の絡みです。いつも読んでくださりありがとうございます。
葉田葉太は、千歳の病室にいた。
「ねぇ、よーた。そういえばあの写真・・・・」
「ああ、救う会のホームページに載せてあるやつ?」
「そう」
「あれは千歳と再会した時に50連写したヤツの中の一枚だ」
「パンツ、写ってなかった」
「え、写ってて欲しかったのか?」
「いや、そうじゃ無くてぇー。前は写ってるって言ってたでしょ?」
「ごめん、あれ嘘」
「じゃあ何で、色知ってたの?」
「ああ、黒のレース?ヘッドロックされる瞬間にちょっとね、こう、チラッと」
「チラッと?」
「めくらせて、頂きました」
「・・・・・」
「何その目、何なのその目?やめてッ!そんな目で見ないでっ!葉田葉太泣いちゃう!寂しくて死んじゃう。寂死しちゃう!」
「葉太には色々お世話になってるし、まあ別に良いけど」
「まあ別に良いけど、とか言っちゃだめ。パンツ見られて別に良いけど、とか言っちゃうの大和撫子にあってはならない発言だよ!」
「いや、葉太には助けられてばっかだし、このくらいで怒るのも・・・・・」
「それは違うぞ、千歳。千歳が言ってる、助けられてるっていうのが救う会の事ならそれは違う。これは僕がやりたいからやってるだけなんだ。
僕が千歳に生きていて欲しい、そう思ったから救う会を作ったんだ。千歳が死んじまったら僕が困るからやってるだけで、僕のためにやってることなんだ。
そもそも千歳は何も悪くない。病気にだってなりたくてなった訳じゃない。
だから、千歳が負い目を感じる必要はこれっぽっちも無い。」
「ありがとう、よーた。ここまでしてくれるなんて嬉しい。」
そう言ってはにかむ千歳に葉太は、聞きたかった事を尋ねる。
「そういえば、この前聞いたけど一時退院が許されてるって本当か?」
「一時退院って言うか、外出許可っていう感じだけどね。あんまり激しい体力の消費とかが無いことはしても良いって。」
「そうか、じゃあちょっと近くの公園まで行こうよ」
「あ、良いね!ちょっと待ってて着替えるから」
そう言って葉太を病室から追い出そうとする千歳に、葉太は病室の隅にある紙袋を指差す。
「あれ、着てよ。僕が千歳に買った服」
「あ、わかった。着させてもらうね、覗いちゃ駄目だよ」
「残り1ミリの理性で足掻いてみるよ」
そう言いながら病室から出た葉太は、病院の車椅子を借りるために1階に降りた。
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公園を千歳の乗った車椅子を押しながら葉太は歩く。
ここに来てから20分くらい千歳と話している。
「別に車いすじゃなくって良いって言ったのにぃー」
「コケて怪我でもしたらどうするんだ?」
「ちょっと過保護じゃない?」
「いいや、そんなこと無い。」
そう言いながら葉太はスマホを取り出した。そしてその画面を千歳に見せる。
「見ろ、千歳。もうこんなに集まったぞ」
その画面には志摩千歳さんを救う会のホームページが映っている。そして、現時点での募金額には七千四百八十二万二千六円という金額が表示されている。
2週間でこれだけ集まったのはいいペースじゃないだろうか?
「会ったことも無い私のために、こんなに募金してくれてるんだ。」
「世の中には心が優しい人が、こんなにも沢山居るんだな」
そう言った葉太に、千歳はお礼を言った。
「ありがとう、葉太」
「礼なら募金してくれた支援者に言ってくれ。・・・・・そうだ、支援者にお礼の手紙書いてみたらどうだ?ホームページに載せてあげれるけど」
「うん、そうだね。帰ったら書こうかなお礼の手紙」
そう言う千歳は嬉しそうな顔をしている。
「それにしても寒くないか?もう11月の末だぞ。」
「ちょっと寒いかも。」
そう言いながら、千歳は手に息を吹きかけている。
そんじゃ、帰るか。
葉太はそう言い、車いすを押して病院へ向かった。
病室に着くと、千歳は早速お礼の手紙を書き出した。
葉太はそんな千歳のとなりで救う会についてネットサーフをしている。
それで解ったことだが、千歳の5億円という費用は相当高いようだ。医師から聞いた話によると千歳の心臓の移植手術には、最先端の設備と相当な技量の医師が必要なのだそうだ。
勿論、5億円すべてが手術代というわけでもない。渡航費や向こうの病院での精密検査にかかる費用など、様々な費用を考慮した上でのこの莫大な費用だ。
しかし、
その後も様々な情報をスマホで見ている葉太の目についた記事があった。
『最近設立した志摩千歳さんを救う会。
5億円という莫大な費用は手術の順番の「割り込み料」だった!!』
この根の葉もない噂程度の記事が葉太達の運命を狂わせるのだった。
どうでしたか?次回も、よろしくお願いします!
いつもありがとうございます。




