君想う故に僕あり
更新遅くてすみません!
それでいて1800字しかありません。
楽しんでいただけたら、嬉しいです。
葉田葉太は、千歳の病室にいた。
「なんで、小町がいるんだよ」
「え、開口一番先輩ひどい!なんで、小町泣いちゃう!結理小町泣いちゃう!」
小町は、「あなや」とか言いながら平安チックにヨロヨロと倒れる。
「せっかく千歳と二人きりになれると思ったのに。」
「ひどいですー」
ぼやいている小町をスルーして葉太は千歳に言う。
「あれ?千歳スマホケース日の丸弁当にしたの?」
千歳は日の丸弁当ケースをつけたスマホを葉太に見せながら事情を説明。
「この前使ってたスマホケース割れちゃったから家にあった日の丸弁当のケースをお母さんに持ってきてもらったの」
何と言うタイミング。ちょうど葉太も先日日の丸弁当のケースにかえたばかりだ。あらヤダ、奥さんお揃いでしてよ。
心の中でインスタントな運命を感じながら、千歳に声をかける。
「僕もつい最近ケースを変えて・・・」
「コンニチハー!!アイラ来ちゃいマシタ!」
葉太の声を遮るようにして、元気な声と共にアイラが病室に入ってきた。
「いらっしゃい、アイラ。毎日来てくれて嬉しいなー」
「イエイエ。来たいから来ているのデス」
「おー、アイラ。久しぶり、そういや、この間・・・」
「おっす、来たぞー」
葉太の言葉を遮るようにして、成瀬と琴美病室に入ってきた。
「おい、葉太。募金持ってきたぞ。」
そう言って成瀬はプラスチックの箱を机の上に置いた。じゃら、っと硬貨の音がする。
「サンキュー成瀬。いくら集まった?」
葉太はイケメン成瀬にそう尋ねる。
「四万六千七円」
「いい感じだね」
と、琴美が言った。
この箱に入っているお金は成瀬や琴美、小町、アイラが学校で募金活動をしてくれたお金だ。
ちなみにその間葉太はファミレスでバイトをしているのでいくら集まったのか知らないのだ。
「葉太。お前学校来なくて単位足りるのか?」
成瀬が心配して葉太に声をかけてくれるが、大丈夫、とだけ返事する。本当はまあまあ不味いのだが、そんなのはどうでもいい。千歳の手術代に比べれば、大した問題ではない。
「おし、救う会のメンバーが揃ったところで話があるんだが」
葉太のその声に皆が振り返る。
「何デスカ?お話ッテ」
「街頭募金をしようと思う」
「アレか?街頭募金って駅とかでよくやってる募金みたいなやつか?」
「そうそう、それそれ。詳細は追って連絡するから今は一応頭の片隅に置いといてもらえたらそれで良いから。っていう話」
「うーん、街頭募金ってどれくらい集まるんだろう?」
そう言って指を折りながら何かを計算している琴美。
「まあ、それも含めてまずはやってみないと分からないなー」
そんな感じで救う会の活動について相談したところで、みんなは帰っていった。
葉太と千歳は夜空を見上げていた。
ここは屋上。
十二月の冷たい風が頬の感覚を奪いながら掠めていく。
「寒くない?ああ、ならいいけど。それにしてもどうしたんだ?急に星がみたいだなんて」
はぁー、っと白い息を履きながら葉太は尋ねた。
「なんかね、寂しくなっちゃって。私。
最近怖いの。自分はもうすぐ死んでしまうって考えちゃうの。
よーた達が頑張ってお金集めてくれてるのに、私が弱気なのは良くないって、いっつもそう思うんだけど。
やっぱり・・・怖いの」
俯いて下を向く千歳の声はとても、か弱い。。
「僕だって怖いんだから、千歳本人が怖くないわけ無いだろ?」
励ますように、言う。実際、葉太も怖いのだ。本当にお金が集まるんだろうか、間に合うのだろうか、とか。
「うん。ありがと。こんなに皆に助けてもらって、どうやってお礼をしたらいいんだろう」
葉太からの言葉を聞いて、幸せそうにそう言うと千歳は空を見上げた。
「僕と結婚してくれたらそれで良いよ。みんな幸せ。それが最高のお礼」
「それじゃあ、幸せになれるのはよーた1人だけになっちゃうよ。皆にできるお礼、ない?」
「生きるんだよ。
それが僕達への最高のお礼になる。千歳が生きてたら僕達はみんな幸せだ。そもそもその為にいろいろ活動してるんだから。」
「そう、だね。頑張って生きなきゃ」
葉太の目を見て千歳はそう言った。
「そうだ、そうだー」
同意の声を上げる葉太に千歳はふふっと笑った。
不安なんて吹き飛んだ。
けど、幸せな彼らの日々は、もう今日でおしまい。
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少女は医者が発したその言葉に驚きを隠せなかった。
余命二ヶ月?
そんなの困る。
今は駄目。
だって今は、大好きなあの人が大切な人のために頑張ってるんだから。
駄目、私が足を引っ張るのは絶対やだ。
読んで頂き、ありがとうございました!
次から、どんどん急展開です。
お楽しみに!




