希望のヒカリ?
今回は葉田葉太。新聞社に赴きます。
楽しんでいただけたら嬉しいです!
話変わるんですが、本作の最終話を先走って書いてみました!勿論投稿はしてませんが。
彼らの結末はもう決まってるのよ、ホホホ
葉田葉太は、公園のベンチに座っていた。
時計を見るとその針は12時10分を指している。
そろそろかな、とキョロキョロと辺りを見回す葉太。
今、葉田葉太は待ち合わせをしている。相手は、京浜新聞社の結理さんだ。
葉太の後輩である結理小町の叔父である彼に、志摩千歳さんを救う会についての記事の掲載を打診してみるのだ。
「葉田葉太さんですか?」
そんな葉太の横からそんな声がかけられた。
「あ、そうです。もしかして京浜新聞社の結理さんですか?」
「はい・・・・・そうでぇっす」
「どうかなさいましたか?・・・・・Ohu,oh」
二人とも反応がおかしいのは・・・・・
「あの葉田さんですか?」
「あの結理さんですか?」
「そうです、多分その葉田です」
「私も多分その結理です」
一度会ったことがあるからだ。
「こんな再会をするなんて、どうですか?新婚生活は?」
「いやぁ、お陰様で幸せ最高潮です」
たまたま結婚式場で会った結理誠人さんだった。
「それで、小町ちゃんが言ってた志摩千歳さんを救う会、っていうのは葉田くんが会長ってこと?」
「そうなんです。それで本日は、新聞の編集部の方に直接お願いさせて頂けるのだとか・・・・・掲載の方を」
「うん、ホントは僕の方で許可出したりしたいけれど、会社は何だかんだ言っても年功序列が根強いからねぇ~。若造の僕の一存では許可できないんだ。
でも、ちょっと汚いかもしれないけど、うちの会社としても協力はしたいと思うんだよねー。こういう記事の掲載で購読者からのなんていうか・・・・・評判?イメージ?が良くなるからね。」
「どんな思惑があれども、僕たち救う会は1円でも多く募金していただければとても助かるので」
「ならば、早速お願いに行こう!って言いたいところだけどみんなお昼食べに出払っちゃってるからね。休憩が終わったらすぐにお願いに上がろう。一応僕の方から話は通してあるから」
「分かりました。結理さんもお昼ご飯があるのに時間を取らせてしまってすみません。」
「いやいや、気にしなくていいよ。他のみんなは外に食べに出たりしてるけど・・・・・僕は愛妻弁当があるからね」
そう言って鞄からハート型の弁当箱を出すと結理さんは嬉しそうに笑った。食べる前からほっぺたが落ちそうである。
「それ、美里先輩が作ったんですか?」
「フフフ、モチのロンよ。99%の愛情と1%の食材でできているそうだ。」
そう言いながら結理さんは弁当箱を開き、ふぉぉ~~~とか言っている。
おアツいようで何よりだ。
「そう言えば、葉田くんは昼食はどうするんだ?」
「あ、食べてきたんでお気になさらず」
その後も、ふぉぉ~~~とか言いながら結理さんは愛妻弁当を堪能していた。
ーーーーーーーーーー
現在1時50分。結理さんの所属する編集部の部屋の中。
葉田葉太は椅子に座って結理さんの所属する記者部のチーフに会っていたのだが、話し始めてから40分くらい経っている。
結理さんには精々20分くらいと聞いていたのだが・・・。
そして、チーフのテンションがやたら高い。
「いやー、良いね。それでそれで?うんうん、ふむふむいいねー!やっぱ愛する人のために頑張っちゃうの良いねー!若ねぇー」
新聞社のチーフと聞いていたので、てっきり小太りの中年男性ぐらいかなーって思ってたら30代の半ばぐらいの女性だった。
結理さん曰く、出来る人らしい。
「しかも、メンバーのほとんどが高校生?話題性があってイイね~。さらに、後援企業欄にこの京浜新聞社の名前が乗ると!?断る理由が無いねー」
「あ、ありがとうございます。こちらから頼んでおいてこんな事言うのも何ですが、本当に大丈夫なんですか?」
「ん?いいよ、いいよ全然」
軽い感じで答えるチーフに男性の声がかかった。
「駄目に決まってるでしょうが。こんな若造達が運営する会なんて後援企業になっても良いこと無いですよ。
4年前ぐらいには救う会を名乗った詐欺とかもあったでしょう。それも踏まえて考えると駄目に決まってるでしょうが。」
まあまあごもっともな意見ではあったのだが・・・・・
「うっせえボケ!若造とか古くせー考え持ってるから年下のアタシよりも立場が低いんだろーが!ああ?!!」
「スミマセンでした。」
チーフに一喝されてスゴスゴと引き下がる中年男性。本当に可哀想だった。
結局、志摩千歳さんを救う会についての記事は3日後の朝刊で掲載してもらえることになった。
その後も少しだけ掲載に関する打ち合わせなどがあったが何事もなく、話は進んでいったのだった。
新聞社からの帰り道、葉太は歓びのお裾分けをしようと千歳の病院へと向かった。
千歳の病室で今日あった出来事を話す。
「ありがとうよーた。私のために」
「だから何度も言ってるじゃん。僕がやりたいから勝手にやってるだけだって。千歳が居なくなっちゃったら誰が僕に愛妻弁当を作るんだ?」
「ふふっ。よーたって変わらないね」
「そう言う千歳は育ったな」
「そういう所も変わってない」
「てゆーか、この会話前もしたよな?」
「その時はよーた。私のこと志摩って呼んでたよねー」
「今は愛を込めて千歳と呼ばせてもらってます」
「ふふっ、ふふふっ」
嬉しそうに笑う千歳を見て葉太は、救う会を立ち上げて本当に良かったと心の底から思った。
ーーーーーーーーーー
3日後、朝起きると葉太は真っ先に新聞を開いた。
ページを捲っていくと、志摩千歳さんを救う会への募金にご協力お願いします、という記事が目についた。
どうやらいい感じにまとめてもらえているようだ。
記事自体は小さいけれど、これを見てくれている人は大勢いるだろう。
これで、あの根も葉もない噂も無くなるだろう。
そして葉太は、志摩千歳さんを救う会は手術の割り込み料を集めていると書いていたサイトのことを思い出す。
今後、ああいうデマが流れないように、どうせなら募金を募っている手術費用の内訳もホームページで細かく公表しようかなー、と思い至った。
リビングにあるタンスの引き出しから、以前おやっさんに貰っていた手術費用内訳の書類を出してくる。
葉太は、そこに書いてある手術費用の内訳を一項目ずつパソコンで打ち込んでいく。
「あれ?」
葉太は突然、おっぱいスマホケースの着いたスマホを手に取り、首を傾げながら電話をかける。
画面が表示する連絡先はおやっさんだ。
「もしもし、おやっさん?はい。朝早くからすみません。」
【新聞を読んだよ。千歳の為にありがとうな。それで、どうしたんだい?葉太君】
「あ、いえ、その。
手術費用内訳の書類の中でちょっと計算がおかしい箇所があったんで一応確認の為に電話を、と思いまして」
【・・・・・・・・・】
「あれ?おやっさん?どかしましたか?」
【・・・・・葉太君、本当にすまないーーー】
「へ?」
【その、計算が合わない手術費は・・・・・】
【ーーーーーーーーーー千歳の手術の「割り込み料」なんだーーー】
「・・・・・」
「え?」
どうでしたか?
最後に衝撃を与えようと思って、行間を開けすぎてしまいました。それと、この創作は完全なフィクションですので実在する『救う会』とは一切関係ございませんよ~。
今後も彼らの物語をよろしくお願いします!
少しでも楽しく読んでいただけたら嬉しいです。




