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タイトル未定2026/09/08 20:27


白崎が入院してちょうど、その日は連休だった。


俺は退院できるまで毎日白崎のお見舞いに行った。


浅木「、、体調は?」


白崎は少し間を開けてから答える。


ゆか「、、大丈夫です。どこも痛くありません。」


そう言って微笑む白崎に寂しさが感じ取れた。


浅木「、本当に、何も覚えていないのか、、??」


ゆか「あ、はい、、自分の名前以外、何も、」


浅木「、敬語、やめろよ。」


俺がそう呟くと白崎は少し驚いたような表情をしてから、微笑んだ。


ゆか「、、わかった。ねぇ、名前、何ていうの、?


毎日お見舞い来てくれて、嬉しいんだ。」


俺は心拍数が上がっていくのを感じる。


浅木「、、浅木、朋紀。


、、お前の、婚約者。」


白崎は持っていた本を床に落とす。


ゆか「え、」


浅木「、、、退院したら、遊びに行かないか、?」


白崎の顔色をうかがいながら聞くと、ゆっくりと頷いた。


ゆか「、うん、いいよ。」


俺は自分の顔が熱くなるのを感じる。


浅木「、、どこ行きたい、?」


白崎は床に落とした本を拾い上げ、一文を指さして俺に見せる。


浅木「、、水族館、?」


白崎はすこし照れくさそうに頬をかいて頷く。


ゆか「、、水族館、好きで、」


浅木「、、わかった。」
















デート当日


俺は予定の時間よりも1時間前に着いてしまった。


や、あの、楽しみなわけじゃないからな?


一本早い電車に乗っちゃっただけで


別に楽しみなんて思ってないし。


ソワソワしていると、聞き覚えのある柔らかい声が聞こえてくる。


ゆか「あれ、浅木くん、、予定の時間の1時間前だよね、?」


俺は図星を突かれてダメージを受ける。


白崎は二つ結びをしている。


秋にぴったりな色の服装でやってきた。


浅木「、、似合ってる。」


俺は思わず口にした言葉を振り返り口元を抑える。


白崎からしたらほぼ初対面の男に似合ってるなんて言われたら蒸発して死ぬに違いない。


白崎の様子を伺うためにゆっくりと顔を上げる。


白崎は耳まで顔が赤くなっている。


俺は背を向けて白崎の腕を引っ張る。


浅木「早く行くぞ。」


ゆか「あ、うん、!!」










電車に揺られながら、俺は窓の外を見つめていた。


すると白崎が話しかけてくる。


ゆか「、、浅木くん、さっきの、、」


浅木「あ、いや、あれは、、その、、」


ゆか「、、ありがとう、」


白崎は俺の顔を見て微笑む。


俺は慌てて目をそらす。


白崎は病院にいる時、虚ろな目で金木犀を見つめていた。


久しぶりに外に出れて嬉しいのだろうか。


俺には白崎の意図が読み取れないまま、駅についた。








ゆか「あ、これ、何、??」


水族館に入って、白崎は1つの水槽を指差す。



ゆか「、、、、へぇ、物知りだね、!」


白崎の微笑む姿に俺は小さい頃と照らし合わせる。


小さい頃とは全く変わってない。


俺はその事実に少しうれしさを感じる。


俺達はしばらく一緒に回った。


ゆか「ぁ、クラゲだ、!」


白崎は少しテンションが上がっているように見える。


白崎は少し駆け足で水槽にへばりつくように見入る。


浅木「、、、クラゲ、好きなの?」


白崎はゆっくりと頷く。


ゆか「、うん、好き。」


浅木「、どのくらい?」


ゆか「、、




















あなたくらい」


目を細めて俺に指を指す。


浅木「、は、?」


それ以降白崎は何も喋らず、ただクラゲの水槽を見つめていた。









一通り見終わり、そろそろ帰ろうとなったところで俺は白崎を呼び止める。



浅木「ッ、白崎、!!」


白崎は振り返って首を傾げる。


俺は深呼吸をしてからゆっくりと口を開く・


浅木「っ、、好きだ、、、」


ゆか「、え、」


白崎は少し驚いた様子で考え込む。


俺は手のひらに血が滲むほど強く拳を握る。


ゆか「、、うん、、お、お願いします、、」


白崎はゆっくりと頷く。


俺は呆気にとられる。


浅木「、、は、」


白崎は俺に歩み寄る。


浅木「え、あ、ちょ、?!」


互いの心臓の音が聞こえそうなほど近くにいる。


俺の手を取って自分の頬に当てて、囁く。


















































ゆか「、、僕を殴り殺して、」


白崎の言葉に、俺は硬直する。


ゆか「、、ねぇ、最近、嫌なことあったでしょ。


ねえ、全部、全部僕にぶつけて。」


、、、そうだった。


こいつは、愛を知らない。


人に愛されたことがない。


唯一白崎を愛した俺の兄は、


暴行で愛を知らせた。


白崎にとっての愛は、暴力。


それ以外の愛され方を知らない。



ゆか「、、ねぇ、お願い、」


白崎は、暴力でしか愛を感じられない。















































▶殴る


▷抱きしめる





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