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別次元の領域(2021年版)  作者: 草茅危言
【資料】本作の世界観とその設定の解説
116/120

#5. 第弐章前半の世界観とその設定の解説

本作の世界観とその設定が複雑なので、

解説を加えることにしました(2022/09/25)。

ここでは、第弐章のうち、第24話までの異世界4日目を、

便宜上、第弐章前半と呼ぶことにする。


制作上の裏話という観点からすると、

本作の世界観は、もう一つの日本である。


世間では、日本礼賛動画が多くなって久しい。

それまで、謙虚な日本人は、自国の文化を

海外に宣伝することがあまり得意ではなかったので、

埋め合わせには丁度いいだろうが、

若干のやり過ぎ感も見受けられる。


日本と似て非なる異界を構築するのであれば、

その世界の造物主は、当然、本家超えを狙うだろう。

その際、日本的な要素の何を導入し、或いは、

何を導入すべきでないとして、棄却すれば、

その目的を達成することが可能であろうか。


また、他の異世界小説では、日本文化の長所として、

導入する要素であったとしても、

本作において、それは(むし)ろ、

日本文化の短所に成り得ると判断すれば、

容赦なく導入を棄却することにした。


作者の感性は他の人から言わせると、

極端に変わっているらしいので、

そのことも念頭に入れて頂きたい。


――――――――――――――――――――――――――――――


まずは、教育行政の観点から考察していこう。


例えば、日本礼賛動画によると、日本の教育は優れているそうで、

特に、制服や部活動に関しては、海外にも羨望の声があるとか。


だが、本当にそうだろうか?

そうであれば、何故、「ブラック部活」という問題が発生する?


「ブラック部活」という問題の解決策として、

その一例を示した短編はコチラ

→「部活の顧問を強要されたので、廃部に追い込んでみた」


何故、服装が自由な異世界に行ってまで、

日本の制服を布教しようとするんだ?


生徒が自分で判断する自由や機会を奪うぐらいに、

学校という組織に束縛してはいないだろうか?


ついでに、作者が特に小学校の頃苦しめられた、

学区と学習指導要領も逝ってよし!


学区がなければ、転校も容易で、いじめも起きにくい。

学習指導要領範囲外だからという理由で、

正答を誤答扱いされることも無くなるぞ!


運動会の練習と卒業式の練習もウザいこと

極まりなかったので、入学式も、運動会も、

文化祭も、体育祭も、卒業式も要らないなぁ。

学校行事の大半も逝ってよし!


小学校の時に社会科見学しても忘れるだけだろう?

高校ぐらいの時に職業体験を兼ねて、

社会科見学した方が合理的だと思う。


これで、学業に集中できる環境が出来上がったな。

それでは、塾や予備校みたいだって?

それなら、塾や予備校に倣って、映像授業にしよう。


授業内容を選択できれば、教師の授業の上手下手によって、

教育格差が生じることもなくなるし、教師ガチャの

当たり外れに一喜一憂することもなくなるからな。


それと、小学校の6年間が長過ぎるが、

中学と高校が3年間なのは短過ぎるから、

六・三・三制ではなく、四・四・四制にして、

初等学校、中等学校、高等学校と呼ぼう。


ふと思ったんだけど、小学生に中二病とか言うのなら、

飛び級させたらいいのでは?戦前には飛び級制度あったし。

そう思った時に読む短編はコチラ

→「小学生が中二病スキルを習得したので、飛び級してみた」


というわけで、この世界には、原則として、留年はないが、

浪人と飛び級の制度は存在している。


これで、完璧な教育制度が出来上がったな。


――――――――――――――――――――――――――――――


次に、授業内容について。


小学校の6年間の内容は、初等学校の4年間に圧縮できる。

中学と高校の6年間の内容も、中等学校の4年間に圧縮できる。


それは、内容が多過ぎて無理だと思うだろうか?

良く思いだしてみよう。我々は現実世界の

日本の教育について議論しているわけではない。


まず、この世界には、英語圏の国は存在していない。

従って、英語の授業に費やされていた時間を

ゴリゴリッと大量に削ることが出来るぞ!


古文・漢文の時間も、現代文と地続きだから、

大幅に削れるし、日本史と世界史も歴史という

科目に統合して、その時間も大幅に削れる。


音楽・美術・書道といった、芸術の時間も、

体育の時間も、この異界ならではの

別の何かに置き換わったりしていそうだ。


そして、高等学校の4年間は、現実世界の日本における、

大学や専門学校に相当する内容を学ぶ。

しかも、大学と専門学校みたいに完全に分かれてはいない。


では、一体何を学ぶのか?

少し具体的に列挙してみよう。


【陰陽術】:将来、陰陽術士になる学生は必修。


【魔導科学】:将来、魔導科学者になる学生は必修。

魔素がある世界版の科学。


【言語学】:独逸(ドイツ)語とか、アイヌ語とか。

ブルクドルフ氏が講義する。


言靈(げんれい)術】:

陰陽術にも、魔導科学にも応用が可能。


死靈(しりょう)術】:禁術なので、理論のみ。


【武器合成】:常井氏が愉しんで作っていそう。


【刻印術】:異世界小説における付与魔法のような分野。

魔素がある世界版のプログラミング。


【決闘術】:路上格闘の実技。


【数学】:現実世界の微分積分、線形代数、微分方程式、

ベクトル解析、複素関数、フーリエ解析とラプラス変換、

等。必修。また、選択科目として、

特殊関数、多変量解析、等も存在している。


【物理学】:現実世界の力学、解析力学、電磁気学、熱力学、

物理数学、量子力学、統計力学、流体力学、等。必修。

選択科目として、数理物理学、非線形物理学、

複雑系物理学、量子情報、等も存在している。


【危険物と毒劇物の化学】:現実世界にも通じる内容で、

危険物と毒劇物を中心に、物理化学、有機化学、

無機化学、量子化学、等も学ぶ。


【計算機と情報処理】:現実世界にも通じる内容


【生物学と地学】:現実世界にも通じる内容だが、

古生物など、現実世界には存在しない絶滅種も含む。


――――――――――――――――――――――――――――――


また、第零章前半では、【魔法】等の用語を厳密に定義したが、

この第弐章前半では、作品によって、定義が異なる、

【魔獣】と【魔物】、【魔人】と【魔族】といった用語も

厳密に定義することにした。


【縮地】を相対性理論のローレンツ収縮に(なぞら)えている

漫画があったので、その説明を拝借することにした。

他にも、【蜃気楼】、【逃げ水】、【陽炎】、【不知火】

といった用語は、第106話にて、その説明を行っている。


最後に、絶対に、犬や猫には、チョコレートを与えてはいけない

ことを念の為に注意喚起しておくけれども、実際、

異世界小説に限らず、ゲームのシナリオや漫画でも、

犬や猫にチョコレートを与えている描写が結構ある。


この点は、バレンタインの時期に犬や猫が獣医のお世話になる

原因になっているかもしれないので、この類の描写に関しては、

犬や猫が獣医のお世話になることがないためにも、小説家や、

シナリオライターにはしっかり考証して頂き、

或いは、注意喚起を記載する等もして頂きたいと思う。

次回、「#6. 第弐章後半の世界観とその設定の解説」を予定。

更新日時等は未定。


※続編「孤高の光と闇の相克」をカクヨムのみ公開(更新間隔は、不定期更新の予定)。

https://kakuyomu.jp/works/16817139558037398721

理由:小説家になろうの仕様では、フラクトゥールが環境依存文字で使えないため。

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