#5. 第弐章前半の世界観とその設定の解説
本作の世界観とその設定が複雑なので、
解説を加えることにしました(2022/09/25)。
ここでは、第弐章のうち、第24話までの異世界4日目を、
便宜上、第弐章前半と呼ぶことにする。
制作上の裏話という観点からすると、
本作の世界観は、もう一つの日本である。
世間では、日本礼賛動画が多くなって久しい。
それまで、謙虚な日本人は、自国の文化を
海外に宣伝することがあまり得意ではなかったので、
埋め合わせには丁度いいだろうが、
若干のやり過ぎ感も見受けられる。
日本と似て非なる異界を構築するのであれば、
その世界の造物主は、当然、本家超えを狙うだろう。
その際、日本的な要素の何を導入し、或いは、
何を導入すべきでないとして、棄却すれば、
その目的を達成することが可能であろうか。
また、他の異世界小説では、日本文化の長所として、
導入する要素であったとしても、
本作において、それは寧ろ、
日本文化の短所に成り得ると判断すれば、
容赦なく導入を棄却することにした。
作者の感性は他の人から言わせると、
極端に変わっているらしいので、
そのことも念頭に入れて頂きたい。
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まずは、教育行政の観点から考察していこう。
例えば、日本礼賛動画によると、日本の教育は優れているそうで、
特に、制服や部活動に関しては、海外にも羨望の声があるとか。
だが、本当にそうだろうか?
そうであれば、何故、「ブラック部活」という問題が発生する?
「ブラック部活」という問題の解決策として、
その一例を示した短編はコチラ
→「部活の顧問を強要されたので、廃部に追い込んでみた」
何故、服装が自由な異世界に行ってまで、
日本の制服を布教しようとするんだ?
生徒が自分で判断する自由や機会を奪うぐらいに、
学校という組織に束縛してはいないだろうか?
ついでに、作者が特に小学校の頃苦しめられた、
学区と学習指導要領も逝ってよし!
学区がなければ、転校も容易で、いじめも起きにくい。
学習指導要領範囲外だからという理由で、
正答を誤答扱いされることも無くなるぞ!
運動会の練習と卒業式の練習もウザいこと
極まりなかったので、入学式も、運動会も、
文化祭も、体育祭も、卒業式も要らないなぁ。
学校行事の大半も逝ってよし!
小学校の時に社会科見学しても忘れるだけだろう?
高校ぐらいの時に職業体験を兼ねて、
社会科見学した方が合理的だと思う。
これで、学業に集中できる環境が出来上がったな。
それでは、塾や予備校みたいだって?
それなら、塾や予備校に倣って、映像授業にしよう。
授業内容を選択できれば、教師の授業の上手下手によって、
教育格差が生じることもなくなるし、教師ガチャの
当たり外れに一喜一憂することもなくなるからな。
それと、小学校の6年間が長過ぎるが、
中学と高校が3年間なのは短過ぎるから、
六・三・三制ではなく、四・四・四制にして、
初等学校、中等学校、高等学校と呼ぼう。
ふと思ったんだけど、小学生に中二病とか言うのなら、
飛び級させたらいいのでは?戦前には飛び級制度あったし。
そう思った時に読む短編はコチラ
→「小学生が中二病スキルを習得したので、飛び級してみた」
というわけで、この世界には、原則として、留年はないが、
浪人と飛び級の制度は存在している。
これで、完璧な教育制度が出来上がったな。
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次に、授業内容について。
小学校の6年間の内容は、初等学校の4年間に圧縮できる。
中学と高校の6年間の内容も、中等学校の4年間に圧縮できる。
それは、内容が多過ぎて無理だと思うだろうか?
良く思いだしてみよう。我々は現実世界の
日本の教育について議論しているわけではない。
まず、この世界には、英語圏の国は存在していない。
従って、英語の授業に費やされていた時間を
ゴリゴリッと大量に削ることが出来るぞ!
古文・漢文の時間も、現代文と地続きだから、
大幅に削れるし、日本史と世界史も歴史という
科目に統合して、その時間も大幅に削れる。
音楽・美術・書道といった、芸術の時間も、
体育の時間も、この異界ならではの
別の何かに置き換わったりしていそうだ。
そして、高等学校の4年間は、現実世界の日本における、
大学や専門学校に相当する内容を学ぶ。
しかも、大学と専門学校みたいに完全に分かれてはいない。
では、一体何を学ぶのか?
少し具体的に列挙してみよう。
【陰陽術】:将来、陰陽術士になる学生は必修。
【魔導科学】:将来、魔導科学者になる学生は必修。
魔素がある世界版の科学。
【言語学】:独逸語とか、アイヌ語とか。
ブルクドルフ氏が講義する。
【言靈術】:
陰陽術にも、魔導科学にも応用が可能。
【死靈術】:禁術なので、理論のみ。
【武器合成】:常井氏が愉しんで作っていそう。
【刻印術】:異世界小説における付与魔法のような分野。
魔素がある世界版のプログラミング。
【決闘術】:路上格闘の実技。
【数学】:現実世界の微分積分、線形代数、微分方程式、
ベクトル解析、複素関数、フーリエ解析とラプラス変換、
等。必修。また、選択科目として、
特殊関数、多変量解析、等も存在している。
【物理学】:現実世界の力学、解析力学、電磁気学、熱力学、
物理数学、量子力学、統計力学、流体力学、等。必修。
選択科目として、数理物理学、非線形物理学、
複雑系物理学、量子情報、等も存在している。
【危険物と毒劇物の化学】:現実世界にも通じる内容で、
危険物と毒劇物を中心に、物理化学、有機化学、
無機化学、量子化学、等も学ぶ。
【計算機と情報処理】:現実世界にも通じる内容
【生物学と地学】:現実世界にも通じる内容だが、
古生物など、現実世界には存在しない絶滅種も含む。
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また、第零章前半では、【魔法】等の用語を厳密に定義したが、
この第弐章前半では、作品によって、定義が異なる、
【魔獣】と【魔物】、【魔人】と【魔族】といった用語も
厳密に定義することにした。
【縮地】を相対性理論のローレンツ収縮に準えている
漫画があったので、その説明を拝借することにした。
他にも、【蜃気楼】、【逃げ水】、【陽炎】、【不知火】
といった用語は、第106話にて、その説明を行っている。
最後に、絶対に、犬や猫には、チョコレートを与えてはいけない
ことを念の為に注意喚起しておくけれども、実際、
異世界小説に限らず、ゲームのシナリオや漫画でも、
犬や猫にチョコレートを与えている描写が結構ある。
この点は、バレンタインの時期に犬や猫が獣医のお世話になる
原因になっているかもしれないので、この類の描写に関しては、
犬や猫が獣医のお世話になることがないためにも、小説家や、
シナリオライターにはしっかり考証して頂き、
或いは、注意喚起を記載する等もして頂きたいと思う。
次回、「#6. 第弐章後半の世界観とその設定の解説」を予定。
更新日時等は未定。
※続編「孤高の光と闇の相克」をカクヨムのみ公開(更新間隔は、不定期更新の予定)。
https://kakuyomu.jp/works/16817139558037398721
理由:小説家になろうの仕様では、フラクトゥールが環境依存文字で使えないため。




