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別次元の領域(2021年版)  作者: 草茅危言
【資料】本作の世界観とその設定の解説
112/120

#1. 第零章前半の世界観とその設定の解説

本作の世界観とその設定が複雑なので、

解説を加えることにしました(2022/05/31)。

小説を書こうとすると、何故かいつも論説文のようなものが出来上がる

気がするのだけれど、小説が論説文と違うのは、以下の点だろう。


・「いつ」:時刻

・「どこで」:場所

・「誰が」:登場人物


というわけで、まずは、1人目の異世界転移者の冒険譚から。

第1話では、これらを設定することが主題となるだろう。


異世界転移とは何か?


まず、「異界」と「異世界」には、微妙なニュアンスの違いがある。


・「異世界」:中世ヨーロッパ?剣と魔法の世界?

・「異界」:ここではないどこか。似て非なる世界。


前者の世界観に基づいた小説は多い。

後者の世界観を選んだ小説も存在するが、ホラー系が若干多いかも。

まぁ、作者は天邪鬼で、ひねくれているので、

逆張りをして、後者の世界観を選択することにしよう。


――――――――――――――――――――――――――――――


ここで、「似て非なる世界」とは何か、という問題が生じる。

「並行世界」と言い換えてもいいかも知れない。


例えば、歴史上の英雄がもし非業の死を遂げなかったら、

等という、「たられば」の世界。


「カオス理論」の「バタフライ効果」みたいに、

同じ方程式に従う現象であっても、初期条件の僅かな

差異によって、全く別の現象に見える。


その世界線では、現実では消滅した言語、絶滅した古生物、

廃駅や未成線が存在しているかも知れない。


しかしながら、「量子力学」の「多世界解釈」によると、

通常は、一方の世界線を選択したら、他方の世界線へは行かれない。


だが、今回は科学の記事ではなく、小説を書いているので、

異世界転移は再現性の検証が出来ない、と結論するのは野暮だろう。


必然的に、「巨視的トンネル効果」を仮定することになる。


――――――――――――――――――――――――――――――


「カオス理論」や「量子力学」

→登場人物は、物理学徒。これで、「誰が」が確定する。

→物理学科には、電子工学の講義がある。

→電子回路の部品を買う場所は、電気街である秋葉原。

→これで、「どこで」も確定したように思われる。


しかし、今回は、「異世界転移」、「異界渡り」を扱っているので、

転移前の現実側の世界を設定しただけでは条件が不足している。

→では、現実世界の秋葉原から転移出来る異界とは?

→「アキハバラ」のアナグラムに「アラハバキ」がある。

→「荒脛巾」は、古代の日本から分岐した異界の名にも相応しい。


実際、転移方法として考えられるのは、

例えば、以下の例が挙げられる。

・電車に乗っていて、トンネルを抜けると・・・。

→「トンネル効果」からの連想。

・エレベーターという閉鎖空間の中で・・・。

→電気街である秋葉原からの連想。


今回は、後者を選択し、前者は2人目の異世界転移者に

適用することにしよう。


異世界小説定番の

・トラックに轢かれる

・過労死

・神の過誤

・病死後に(VR)MMORPGの世界へ

これらの場合は、転生になってしまうので、今回の物語には不適。


一方、

・勇者召喚(に巻き込まれる)

これは、現実世界への帰還の可能性があるが、

実質的に、国家主導の誘拐や拉致ではないだろうか。


ここは、敢えてそれを皮肉ってエレベーター内で

黒装束に誘拐や拉致される、ということにしよう。


黒装束といえば、「クネヒト・ループレヒト」という、

黒いサンタクロースが独逸(ドイツ)の伝承に存在する。

→これで、最後の「いつ」が、クリスマス頃に決定。

→クリスマス頃であれば、黒い外套を着ていても不自然ではない。

時代は、秋葉原が電気街からアニメの聖地に変貌する頃。


ここまでが、第1話である。


――――――――――――――――――――――――――――――


さて、異世界小説の定番といえば、「剣と魔法の世界」であるが・・・。


現実世界では、廃刀令以降、日本刀の帯刀が出来なくなって久しい。


中学や高校で剣道の授業はあるかも知れないが、

物理学科で勉強会に参加しているような成績上位の

インテリ青年に、文武両道を求めるのは、現実的に酷であろう。


剣術の足捌き程度であれば、路上格闘の範疇に含まれるだろうが。


一方、魔法に関しては、何でもアリになってしまいがちである。


例えば、数学やプログラミングを得意な者を、不得意な者が見れば、

それこそ、魔法使いのように見えるかも知れない。


しかしながら、実際は、そこには緻密な定義が潜んでいる。

同様に、魔法を厳密に定義することで、

「何でもアリ」の存在にしないことが必要となる。


現実世界では、当然、魔法を使えない。その理由は何故か?

→そこで、魔法を使うのに必要となる力を【魔力】と呼び、

【魔力】を媒介する素粒子を【魔素】と呼ぶことにする。

→ここで、【魔力】と【魔素】という、二層構造にしたのには、

必然の理由がある。現実世界では、【魔素】の半減期が短すぎて

観測が出来ないことにして、再現性を要する科学の対象から

外す一方、転移先の世界で主人公達が魔法を使えるように

するため、【魔力】という概念を定義したのである。


――――――――――――――――――――――――――――――


また、小説によっては、【魔法】と呼んだり、【魔術】と呼んだり

しているので、表記揺れの温床になることを避けなければならない。


例えば、ある作品では、【魔法】を自然由来、【魔術】を人工的な

ものとして定義し、作中で共存させていたりする。


また、別の作品では、白魔術と黒魔術みたいに、

光と闇の相克に(なぞら)えている場合もある。


【魔術士】と【魔導師】という概念も、様々な作品に登場するが、

これも定義を厳密にしなければ、表記揺れの温床になるだろう。


こうした世界観を取り入れて、本作の世界観が【魔法】を

如何に定義したかについては、第2話をご参照頂きたい。


――――――――――――――――――――――――――――――


また、第2話では、属性の概念についても考察している。


本作では、火属性、氷属性、(いかずち)属性の

「三すくみ」を基礎としつつ、洋の東西の対比として、

古代ギリシャ哲学の影響を受けた、西洋の四元素説と、

古代中国の陰陽道の影響を受けた、東洋の五行説等も示した。


暦に関しても、異界らしく、現実と乖離させた仕組みとした。


更に、物理学の相転移や固体物性、無機化学の炎色反応や

危険物の取り扱いに関する知識にも触れている。


奥義名には、【クライオ】や【ガルバノ】等、

敢えて、人口に膾炙(かいしゃ)されていない単語にした。


以上の詳細についても、第2話をご参照頂きたい。


――――――――――――――――――――――――――――――


第3話では、他の小説では「無属性」として、

曖昧に説明されている場合についても、

厳密に定義することにした。


昨今、漫画やアニメ、ゲーム等で、格闘や武器を使った

攻撃のことを【物理攻撃】と呼んでいるが、学問としての

物理学との名称の重複が生じている状況は望ましくないので、

これを【武術攻撃】と定義することにした。


ところで、現実にもABC兵器、或いは、NBC兵器というものが

存在する。そこで、敢えて、【化学攻撃】も登場させ、

他の小説では見かけない、鏡属性、影属性、核属性、毒属性

等を定義し、核属性は【物理攻撃】、毒属性は【化学攻撃】と

呼ぶことにして、厳密に定義することにした。


影属性の収納術【コンテナ】は、他の小説であれば、

思考停止したように容量無制限に設定するかも知れないが、

異界とはいえ、物理法則に反しないよう、有限の範囲とした。


硬貨の種類が少ないので、通貨の両替率は、20進法にした。

32進法や100進法も考えたが、換算の時に数えにくいだろう。

余談だが、アイヌ語の数体系は、20進法らしい。


本作の異界は、平行世界の日本と近似できるので、

【転移の鳥居】を使って、【蜘蛛神社】へ転移することにした。


この【転移の鳥居】を使うまでが、第零章の前半であり、

【蜘蛛神社】へ転移して以降が、第零章の後半となる。

次回、「#2. 第零章後半の世界観とその設定の解説」を予定。

更新日時等は未定。

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