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※本編読了後にお読みください。あとがきと設定補足

 この度は本作を最後までお読み頂き、誠にありがとうございます! あとがきとして設定の補足や、本作の執筆経緯、今後の予定などを残させていただきます。


 ▼▼▼

 注意 この先は作品の重大なネタバレを含みます。まだ本編をお読みいただいていない場合は、先に本編をお読みください。

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 -死にたがりの落ちこぼれ 第38勇者隊戦果報告書- ~魔法が一切使えない底辺勇者見習いは、人類が一度も勝てていない天使という異形をぶっ倒したい~

 

 ▼作品概要関連

 1. 本作品のテーマに関して

 最後までお読みいただいた方はおわかりかもしれませんが、本作のテーマ、そして僕が描きたかったものは

 「不老不死という枷を背負い、自身の死を願う青年が、もう一度生きることを決める」物語でした。

 ラストのカタルシスを最大にするために、主人公の能力を終盤まで明かさなかった結果、序盤は読者の方からすると「勢いはあるけど雑だな」と思われた方も多いと思います。死にたがりだった自分を殺し、様々な物を背負って仲間と共に生きていくことを決めたフェイの激動の一年を描けていたら嬉しく思います。


 2.本作品の執筆経緯について

 ふと毎日生きていて「ああ、自分の寿命が一生あればな」と思ったことはありませんか? 自分はあります。1000年生きればずっと小説書けるのになーと日々思ってますw

 ただし、不老不死という力は最強ですが万能ではありません。なぜなら、その力を持った人間は一人だけ世界に取り残され続ける。いわば、力が呪いになる。

 当初はフェイだけ生き残って、他の隊員全員死亡する予定でプロットを書いてたのですが、そんなバッドエンドだと読了感が最悪だし、読者の方から非難されるんじゃないかと恐れた僕は、少しだけマイルドに軌道修正しましたw ええ、ヒヨった、という奴です。プロットを大幅に修正して、呪いの力でもある不老不死という枷を背負った青年が仲間と共に日々を過ごし、最終的には自ら呪いを選ぶという選択にするほうが、登場人物たちにとっても良いのではないかと考えました。

 普段、プロットはおおざっぱに冒頭とラストだけしか作らないのですが、試験的に今作は最初から最後までプロットを作りました。初めての試みでしたが、プロット制作期間は一週間ほど、執筆期間は約13万文字を2週間で書き上げました。プロットがあると迷わずに筆が進んだので、結果作るほうがスピードは出たんじゃないかなと思います。


 3.描写に関して

 主人公のフェイは他人や風景に興味を持たない人物。いや、自分の心を守るために持たないようにしていた人物です。あらすじにも注意書きで書いていたのですが、序盤~中盤はかなりセリフ量が多く、地の文の描写は極力削りました。これは一人称作品ということもあって、フェイという人物の心を表しています。反面、終盤は描写が増えたのは、彼にとってこの世界、そして友が捨てきれなくなっていたからです。その辺の変化も感じ取っていただけたのであれば、作者の狙い通りなので嬉しいです。

 ただ、主人公の主目的と力が明かせない関係上、WEB小説でどうやってラストまで読者を引っ張ろうかかなり頭を悩ませました。その結果思いついたのが「事件やイベントを連発して展開の速さだけで乗り切ろう」でした。後になって考えると結構雑だったなと、少し反省していますw


 ▼登場人物設計


 フェイの物語をメインに描きたかったという理由があり、作中で残った謎や伏線などがあるのでそれらを解説します。

 

 ・フェイ・シュトラール 18歳 外見特徴:赤髪、少し目つきの悪い鋭い目、細身だが筋肉はしっかりついている。誕生日:1月1日

 主人公であるフェイは、本作品のテーマを表す象徴です。最初は他人に興味を持たないようにしていましたし、リリィと母を失って復讐に目が眩んでいたフェイを見たヴィンセントに「他人にあまり興味を持つな」と釘を刺されていたのもあります。だけど仲間と過ごしていくうちに、人間の本来の輝きに触れます。これは作品の裏テーマなのですが「命は有限だからこそ輝く」というものがあって、特にアルベールからそれを感じ取っていく、という設計で組みました。普通の人間は寿命が限られている。ましてや勇者隊はほとんどの隊員が終末戦争で死ぬ運命。そんな彼らの命の輝きに心を打たれ、最後は仲間と共に生きていくことを決めた主人公でした。

 

 ・アルベール・フォン・オーデンセ 17歳 外見特徴:金髪、眼鏡、青眼、高身長で華奢に見えるが筋肉はある。誕生日:10月2日

 フェイの一番の理解者でもあり、友であるアルベール。最初は母を殺したオーデンセ王国に復讐するために戦う、いわゆる自暴自棄的なところがありました。だからこそ襲撃事件で狙われた結果、彼の胸に残った聖剣の欠片のスキルがリベンジャーという復讐に適したスキルになっている。才能がなくても努力だけで未来を掴み取れると考えていた昔の自分を思い出すように、最初はフェイのことを下に見ていましたが、徐々に信頼していき、最後は一番の理解者になります。フェイからするとアルベールは「自分の命を削って使命を全うし、皆を率いる良き統率者」で、勇者の鏡だと思っています。お互いをリスペクトする良い関係ですね。

 

 ・シャルロッテ・ミネルヴァ 17歳 外見特徴:金髪、薄緑の綺麗な瞳、スタイルが良い。誕生日:4月16日

 ミネルヴァ孤児院出身のヒロイン。姉のシグルーンとは血が繋がっておらず、二人とも孤児です。子供たちの笑顔を守りたいという理由で勇者になった慈愛の心の持ち主でもあります。フェイにとって、シャルは「帰る場所」。彼女がフェイに寄り添い、優しさに触れたからこそ、この結末になったともいえます。一応、残された伏線/設定として彼女がなぜ古代語の歌を歌えるのか、というのがあるのですが、これは続編を執筆する際に明かそうかなと思います。ちなみに、第38勇者隊が終末戦争に勝てたのは彼女の活躍も大きいです。治癒師というのはこの世界では数が少なく、久々に治癒師の勇者を抱えて終末戦争に挑むことができました。シャルが居なければフェイ以外の全員は生き残れなかったかもしれません。そして彼女の個別ストーリーも実は書いていたのですが、1部ではアルベールの個別ストーリーのほうがテーマに合うんじゃないかと思って泣く泣く削りましたw


 ・スコット・ヘイムダル 16歳 外見特徴:栗色のクセ毛、おかっぱ、小柄で華奢。誕生日:11月21日

 フェイを裏切り、そして最後はいいように使われたかと思えばハッピーエンドに変えたある意味救世主の一人。もともとオーデンセ王家とヘイムダル家は繋がりがあります。ヘイムダル家というのは一族の名前ではなく、選ばれた司書に与えられる名前です。スコットは本好きで、優秀な司書でした。だからこそ禁書庫の管理を任されて、勇者隊へ入隊しています。実はフェイには伝えていなかったのですが、スコットは元から徴兵が免除されています。オーデンセ王国からすると禁書庫の管理人を失うことになるので、ヘイムダル家の人間は終末戦争へ出兵する必要がないということですね。なので、スコットがフェイを助けるメリットであった「終末戦争へ出兵しなくていい」というのは実は最初からそうなっていました。ただ本を管理し、禁書庫を守ることを最優先して、オーデンセ王国に従うという自分の運命を受け入れていたスコットは、運命に抗うフェイを見て「自分はこのままでいいのか」と考えます。だからこそフェイのことを尊敬しているし、最後はフェイのことを救うために動いた、ということになります。


 ・イリア・スカーレット 15歳 外見特徴:銀髪、ツインテール、小柄、貧相な胸、トンガリ耳のエルフ。誕生日:12月24日

 火魔法のスペシャリスト。自分の魔法を極めて、最終的にはルーン魔法学院の教授になりたいと勇者隊へ志願しました。もともと首席卒業&飛び級という超優秀な生徒だったこともあって、学生時代はいじめられていました。だけど自分が魔法を極めることによって、段々周囲から尊敬され、愛されていくことになります。だからこそ魔法は彼女にとって他者とのコミュニケーションを取る手段なわけですね。そんな自分の魔法をちゃんと見てくれたフェイのことを友達だと思っています。彼女はフェイのアドバイス通り、魔法の速度を上げる研究を一年間続け、終末戦争では大活躍でした。ほとんどの飛行型をイリアだけで倒しているという、影のMVPです。


 ・ドゴン・アーロン 15歳 外見特徴:褐色の肌、スキンヘッド(イリアとセリーヌに髪を燃やされたため)、大柄。誕生日:7月6日

 力こそ全て、自分より強い人間に従う、という理念を持った遊牧民の部族出身。フェイと同じでまともな教育を受けていないので、筆記試験では断トツのビリ。自分に強烈な魔法を当てたイリアとセリーヌを尊敬していて、セリーヌの死には一番悲しんでいたようです。


 ・セリーヌ・フェル・アドミラル 17歳 外見特徴:金髪の巻き髪、豊満な身体、金色の瞳。誕生日:3月3日

 アドミラル家の長女。悲しき死を遂げた女性。作中でも重要人物なんですが、尺の関係もあって詳しく語れなかったのでまずアドミラル家と時系列から説明します。アドミラル家はプロローグで第20勇者隊が敗北した結果、特質型によって白化させられたサンクレール領の領主です。この際、セリーヌはまだ生まれていなかったですが、徘徊天使によって叔父を殺されています。この世界では白化によって領土を失った貴族は、没落貴族として王国で下働きをする。ただ、アドミラル家は魔法の才がある名家で、それもあってオーデンセ王国から黒法衣として暗躍するのであれば貴族として丁重に扱うと取引を行いました。まだ赤子だったセリーヌを守るために、領主である彼女の父はこれを承諾。以降、アドミラル家は黒法衣として活動することになります。セリーヌは幼少期から将来の黒法衣幹部として育てられた、裏社会のエリートです。そして大人になり、彼女へ下った王国からの勅命が「禁書庫からガブリエルの身体を奪う」こと。これが一番最初の徘徊天使事件へ繋がっていきます。禁書庫の鍵を保持しているのはゼロ、スコット、ヴィンセント、そしてアルシュタインだけです。アルシュタインは事前にセリーヌを禁書庫へ連れていき、これで禁書庫内へ転移魔法で侵入できるようになりました。その時に奪ったガブリエルの少量の身体を使って出来た、ギャラルホルンの試作品を使い、徘徊天使はセリーヌの転移魔法で学園内へ送り込まれました。

 迷宮で死にかけてフェイに助けられたのも、あれはヴィンセントという元黒法衣の秘蔵っ子であるフェイに近づくための演技でした。その後は黒法衣としてヴィンセントとフェイの動きを探る、いわばオーデンセ王国側のスパイとして暗躍します。ただフェイに近づき、観察していると彼の強さに気づきます。不老不死であるということまでは見抜けなかったようですが、何かしらの回復系のスキルだということは把握していたようです。そんな彼なら終末戦争を救える本物の勇者になれるかもしれない。白化したセリーヌの故郷、その元凶である天使にも勝てるかもしれない。そう思った彼女は、気づかぬうちにフェイに惹かれていきます。彼女がフェイを庇って死んだ理由は二つ。徘徊天使事件でアヤメ、迷宮事件で5名の勇者見習いという犠牲者を出したことの贖罪。そしてアドミラル家はオーデンセ王国の支配から逃れることができないため、決してフェイと結ばれることはない。彼の目にはいつもシャルロッテがいる。自分がフェイと添い遂げることができないのであれば、罪悪感でも何でもいい。彼の目の前で自分が死んで、死して彼の中で生き続ける存在になるという、歪んだ愛でした。それが悲しい宿命を背負った、セリーヌという女性の背景です。


▼設定と謎

 ・アインとディランが開幕のプロローグで即死した理由

 第10回から十回おきに起こる終末戦争は黙示録という、通常の終末戦争より更に大規模な戦争です。アインとディランが参加した第20回も、この黙示録でした。ゼロが第20勇者隊は出来が悪かった、と言ったのは事実ではありません。実はゼロはフェイと似た者。自分は戦いたくても戦えず、勇者隊が死に続けるのを見守る、この世界に取り残された人物です。彼が乱雑な言葉を他者にかけるのはフェイと同じ理由で、他人に深入りすると失った時の悲しみが大きいから。だからこそ、あの言葉をプロローグで吐いた、ということです。

 ちなみに、ゼロとヴィンセント、そしてバーンリーは第10回終末戦争の生き残りです。実はバーンリーはめちゃくちゃ弱いんですが、仲間の死体の下で怯えながら隠れることで生き残っています。その経緯を知っているこそ、ゼロに顎で使われてるということですね。

 

 ・聖剣

 聖剣とはゼロとドワーフの名工が生み出した鍛造技術です。聖剣が出来てからまだ5年も経っていないので、実は過去のデータと比較しても、聖剣を使える世代の終末戦争生存率は2%よりは少し多いです。アーヴァインたち第37勇者隊が生き残れたのは、彼らが歴代最高峰ということもありますが、この聖剣による力が大きいです。

 

 ・アルカナ

 タロットカードをモチーフにした22種類の神の力。作中ではゼロが死神、フェイが節制の力を持っています。死神の力は対象の捕縛、ただし自身と捕縛対象が離れることができない。節制の力は不老不死。デメリットは強靭なメンタルじゃないと精神が壊れる。アルカナの発現条件は、死の淵に立った時に、自分を殺そうとした相手へ向ける殺意によって顕現します。アルベールにこれが顕現しなかったのは、彼は相手の殺害よりも、自身の逃亡を選んだから。あの回想の時、アルベールはスキルを発動しましたが、母を殺した刺客を殺せていません。

 神の真名を叫ぶと追加効果が発動します。節制の場合、死亡した際の復活時間が短くなるというもの。効果を発動していない場合、30分程度で肉体が復活します。アルカナの追加効果発動中は徐々に魔力が失われていき、魔力が切れると効果が切れます。フェイの魔力は極微量なので、結構すぐに効果が切れるので使いどころが少し難しいですね。

 

 ・フェイの母が天使化しなかった理由と、聖剣が伸びた理由。

 フェイの父アインは天使化し、ヘスラック村へ行きます。フェイの母フィリア、つまりアインは自分の最愛の人を天使化させようと目論みます。ただ、勇者ルクスの血によって土壇場でなんとか踏みとどまり、天使化をさせるのではなくてフィリアを殺したあと、ヘスラック村で溶けて大地を白化させました(天使に操られた者としては、天使化させるより死を与えるほうが救済になると考えた)。

 アインがフェイを狙わなかったのは、フェイが生まれたことを知らなかったからです。そして、白化した大地ヘスラック村で生活をしていたフェイの身体は徐々に白化します。フェイの脇腹にある天使の体表は、天使化した父の物です。つまり、その素材を使ったレーヴァテインは父の魂が宿っています。勇者祭で覚醒する際に聞こえた男の声は、アインでした。自分に息子が生まれていたことをこの時初めて知り、フェイの強い気持ちに呼応し、フェイの体表に残っていた自分の身体をレーヴァテインに集め、そのまま魂ごと天界へ帰っていきます。フェイはアインの声を聞いたことがないから、頭の中で響いた声が実の父だとは気づけません。最後までフェイは父の力を借りて、戦ったというわけですね。

 

 ・フェイが自身の力を隠していた理由

 節制の力、不老不死は万能に見えますが、弱点もあります。それは死なないギリギリで拘束されること。オーデンセ王国に捕まれば研究対象として捕縛され、動けなくなることを恐れたのと、自分が死なない身体だということがバレたら一生一人で終末戦争へ戦いに行かされることを恐れて力を隠していました。

 

 ・光の一族に関して

 勇者ルクスの末裔。昔と今だと勇者という名前の定義が少し違います。勇者とはかつてこの世界を支配していた竜を討伐する者のことでした。そして現在は、世界を浸食する天使という異形と戦う者たちのことです。オーデンセ王国は著しく生存率が低い終末戦争の志願兵を集める際に、この勇者という名前を使えば優秀な人材が集められるのではないかと考えました。本来勇者とは光属性の魔法適性に長けた、竜に対抗する者とその血筋のことで、フェイは魔法適性が無いのではなく魔法の鍛錬をしていないから極微量しか魔力が無い。これ、設定がややこしくなるから作中では説明しなかったんですが、魔法属性には六属性に加えて正と負という状態があります。正の魔法は味方を回復したりバフを与える、負の魔法は相手にダメージを与えたりするもの。例えばシャルのヒールは光属性の正魔法。イリアのファイアーボールは火属性の負魔法、という感じです。実はこの世界には存在しえない魔法が2つあります。一つが闇属性の正魔法。これは黒法衣が使う転移魔法も含まれる、禁術です。もう一つが光属性の負魔法。勇者ルクスの末裔である、光の一族のみがこれを使えます。これらの魔法は強力すぎるという理由で、ルーン魔法学院が禁術に指定しています。フェイも幼いころから鍛錬していれば、光属性の負魔法を扱えていたはずでした。ちなみにアインも光属性の負魔法は使えません。結構昔の代で光の一族に関する情報が失われています。光の一族という勇者の起源に関して残っている書物としては、絵本しかありません。


 ・徘徊天使

 これも作中では明確に説明しなかったのですが、本来徘徊天使というのは特質型しか存在しません。歩行型と飛行型は意思を持たない魔導人形なので、自分の意志で誰かを殺しに行くという思考ができません。なのに、ヴァルハラ勇者寄宿学校で歩行型の徘徊天使が出た。これは明確に、誰かがここまで歩行型を連れてこないと起こり得ない。歩行型と飛行型は白化した大地には存在します。白化していない大地には基本的に出現しません。だからこそ、徘徊天使事件の時に内通者がいると確信して、ゼロがフェイを疑った理由になりました。


 ・白化した大地

 徘徊天使が溶けることによって大地が白化します。条件は、徘徊天使の未練が無くなったら。徘徊天使の基本的な欲求は、自分にとって大事な人間を天使化させて、共に天界へ帰ること、です。それが達成できたら、しばらくさまよった後に故郷やゆかりのある地で最後を迎え、大地を白化させて溶けていきます。白化した大地からは歩行型と飛行型が生まれ、その地を守る異形として彷徨います。


 ・勇者祭のあと、オーデンセ王国がフェイを狙わなかった理由

 これはヴィンセントの交渉力ですね。強硬派にフェイの重要性と必要性を説いて、終末戦争に勝てる可能性があるから手を出すなと釘を刺しています。終末戦争に負けたらオーデンセ王国は他国への侵略を開始するという条件で、これを承諾しています。第38勇者隊が38年越しの悲願、終末戦争に勝つという偉業を達成したので、オーデンセ王国の国内は終戦派に少しずつ世論が傾いています。アーヴァインが演説を行って、今までの終末戦争に勝てていなかったこと、38年経ってようやく初めて人類が天使に勝ったことが国民に知らされます。これにより、次世代の第39勇者隊は過去最多の応募数があったようです。ここらへんは続編を書く際にはしっかり説明しようと思います。


 ・大天使ガブリエルが禁書庫に幽閉され、拘束されていた理由

 これは続編の伏線になるので詳細は語れないのですが、一番は「大天使ガブリエルが自らそれを望んでゼロに頼み込んだ」から禁書庫で幽閉されている、とだけ。


 ・第一勇者隊、ラースという男

 本編で書くつもりが、勇者祭だけで出番が無かった....申し訳ございません...。一つだけ言えるのが、光の一族と関係する立場にあります。フェイの父アインとも交流があります。本人は第一回終末戦争を生き抜き、そこから数回終末戦争へ出兵したあと、現在は後世を育成するために教官のような立場で勇者隊に所属しています。


 ・天界

 これも続編が出たら書くつもりですが、この世界では死した魂は天界へと昇って行きます。いわば、あの世だと思っていただければ。


 ・第38勇者隊のその他メンバーに関して

 これも続編が出たら詳細を書くつもりだったのですが、フェイが単独で終末戦争へ出兵し、それをシャル/アルベール/イリア/ドゴン/ガイル/スコットの6名のみで助けにいったため、残りの13名は終末戦争の経験が得られなかった。残った13名は第39勇者隊を育成するための教員のような形で、今後第39勇者隊に関わっていくことになります。このことにフェイは負い目を感じているようです。


 ・他国に関して

 エルドイン法王国、ヘルムザード帝国、そしてオーデンセ王国の三国がミズガルズ三大国家です。他の二国は天使という異形の対処をオーデンセ王国へ押し付けて鎖国しているため、かなり平和です。天使の被害もオーデンセ王国でしか出ていません。だからこそ勇者隊はほとんどがオーデンセ王国領内出身の人間です。第38勇者隊が終末戦争に勝利したことで、他国からの志願兵も徐々に増えていきます。ここらへんも続編で書けたらなーと思っています。


 ・フェイが一人で終末戦争を戦うと決めたタイミング

 度重なる死、そして母とリリィを失った悲しみを背負い続けた結果、勇者見習いになったときは既に心が擦り切れていました。元々は勇者たちを犠牲にしてでも、終末戦争なんか捨てて一人でゲートを通り、天界へ至るつもりでした。そんな彼が少しずつ心を取り戻していったのは、アルベールの努力に胸を打たれたのと、シャルの優しさに触れたから。この二人を殺したくないと考え、一人で終末戦争を戦おうと、シャルの前で泣いた時に決めました。復讐心だけで戦ってきたフェイには、戦うべき理由が必要だった。シャルを守るというのが、彼の中で天使と戦う理由になったというわけです。

 

 ・続編について

 本作を書くにあたって、三部構成で考えていました。

 第一部(本作) - フェイという新世代の英雄を筆頭に、人類が初めて終末戦争に勝ったストーリー

 第二部 - 世論が傾き、終戦派が優勢になり、前述したように第39勇者隊という過去最大人数の応募があった新しい世代を書くお話(フェイの後輩が出来る)

 第三部 - 第40回終末戦争、十年に一度の大戦争である黙示録に対抗する人々の苦悩を描いたお話

 もし応援するお声をいただければ、いつか執筆したいなと思っています。一応、本作だけでも完結していますが、風呂敷広げて回収していない伏線や設定も結構あるので...! 続きが気になる、という読者様がいらっしゃれば、★評価やブックマーク/フォローを頂けると幸いです!

 

 以上、色々語っていきましたが、本作をお楽しみいただけていたなら幸いです。また次回作で、お会いしましょう!

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