サボリーマン、レポート1
【レポート】異世界生活・第一期(〇歳〜三歳)
作成:アイン(三歳の春) 形式:頭の中(紙も、この世界の字もないので) 対象:この家と、この村と、この世界
【要点】
・この家は、十人家族の貧乏貴族。人手も芋も、いつもぎりぎりで回っている
・この世界には、魔法と魔物がある。冬は、魔物の来る季節である
・前世のスマホが、畑に落ちてきた。電池が切れていて、まだ動かない
【一 家族】
・父親:領主。口数は三語まで。手が光ってケガが治る(詠唱はしない)
・母親:家事も薪も剣も、一振り。村でいちばん強い
・エリク(長男):全員を寝かしつけて、最後に寝る。ケガは隠す
・ロッテ(長女):声がでかい。泥だんごの歩留まりを、三割から十割にした
・リーゼ(次女):絵がうまい。家の本は、五冊と一枚
・カイ(次男):抱きついて三十秒で寝る。最初から最適だったのは、この子だけ
・ミナとニナ(双子の妹):しわがあるほうがニナ。ミナは芋を半分くれる
・フィン(四男):月曜の朝の顔。前世で一人もいなかった、わしの部下
・わし(三男):手がかからない子、ということになっている
・レナーテ先生(エリクの家庭教師):段取りがいい。縁談の相手は、まだ内緒
【二 村と暮らし】
・寄り合い:月に一度。父親が全部聞いてから、三語で決める
・お金:銅貨百枚で銀貨一枚、銀貨百枚で金貨一枚。金貨一枚は、前世のわしの手取りの三か月と少し
・ごはん:だいたい芋。足りない晩は、誰かがこっそり自分の芋を鍋に戻すので、芋は減らない
・行商人:馬車で来る。浮いていない。下をのぞいたら、車輪が四つあった
【三 この世界】
・魔物:軽トラほどのイノシシが出る。湖が凍ると北西の海も凍り、魔物が渡ってくる
・空:月が五つ。年ごとに、いちばん大きい月の色が替わる(青白、橙、紫、銀。あと一色は、まだ見ていない)
・言葉:意味は、最初から分かった。口が追いつくのには、時間がかかった。最初の言葉は「みじょか」で、家族はそろって「どこの言葉!?」
・スマホ:前世のわしのもの。左下の角のすり切れで分かった。ケースの金を借りる札は、ロッテの組のお金になった(前世の限度額は五十万、ここでは泥だんご三つ)
【課題】
・スマホの電源 優先度:高 次の手:出っぱり、日なた、灯りの石、どれもだめ。ほかを探す
・国の名前 優先度:中 次の手:先生の話を、寝ずに聞く(今のところ、毎回そこで寝る)
・神さまの話 優先度:中 次の手:起きてはいた。次は、先生の髪ではなく話を見る(耳にかけた回数なら、十一回)
・体が、やけに重いわけ 優先度:低 次の手:赤ん坊だから、だけではない気がする。様子を見る
・両親の名前 優先度:低 次の手:誰かが呼ぶのを待つ(父親は母親を呼ばない。呼ぶ前に、母親が来る)
・あいつらの安否 優先度:最優先 次の手:なし
【次回までの予定】
・字を覚える。寝ない。芋を回す




