表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を捨てし軍神の娘は、魔王に堕つ ―十一歳、上杉兼継 覚醒―  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
92/288

第92話 春の囲炉裏

山村。


夜。


囲炉裏に火がある。


それだけで。


少し安心する夜だった。


女が鍋を混ぜる。


子どもが眠そうに目を擦る。


老人が火を見る。


「今年は少し違うな」


誰へともなく言った。


去年は。


静かに死が近かった。


寒さ。


腹。


咳。


皆、近かった。


だが。


今年は少しだけ遠い。


塩が届いた。


薬も届いた。


遅れながら。


それでも届いた。


若者が言う。


「橋も出来るらしい」


老人が小さく笑う。


「そうか」


火が揺れる。


誰かが先を見ている。


それだけで。


人は少し耐えられる。


外では風。


だが。


囲炉裏の周りだけは、少し暖かかった。


春はまだ遠い。


それでも。


少しだけ近づいていた。


(次話へ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ