表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を捨てし軍神の娘は、魔王に堕つ ―十一歳、上杉兼継 覚醒―  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
85/288

第85話 古い武将

越後。


城下。


古い家臣が酒を口にしていた。


傷だらけの手。


太い指。


戦を越えた男だった。


若い兵が言う。


「最近の兼継様、戦を減らしておりますな」


老人は酒を置いた。


「違う」


短い声。


「戦を増やしてる」


若者が首を傾げる。


老人は外を見る。


雨雲。


泥。


遠くで荷が動く。


「国との戦だ」


沈黙。


「腹」


「寒さ」


「病」


「こっちは終わらねえ」


若者は黙った。


戦場なら。


敵を討てば終わる。


だが。


民は毎日減る。


放れば崩れる。


老人は鼻を鳴らす。


「前より怖えよ」


怒鳴らぬ。


威張らぬ。


それでも。


止まれぬ空気だけがある。


「……皆、走るようになった」


酒が小さく揺れていた。


(次話へ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ