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第195話「氏康、越後の静けさを警戒する」
小田原。
昼。
北条氏康。
三十七歳。
書状を読んでいた。
越後からの情報。
橋市拡大。
人口増加。
そして。
新しい一行。
城下に学問小屋が生まれつつある。
氏康は書状を置いた。
家臣。
四十四歳。
「兼継は何を考えている」
静かに問う。
家臣は答えを持たない。
氏康は立つ。
縁側。
空を見る。
橋。
市。
人材。
学問。
順番がある。
ただの子どもではない。
積み上げている。
しかも。
急いでいない。
そこが怖かった。
焦る者は読める。
急ぐ者は止められる。
だが。
静かに積む者は。
気付いた時には。
もう止まらない。
氏康は空を見続けた。
越後の方角。
風が吹いた。
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