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愛を捨てし軍神の娘は、魔王に堕つ ―十一歳、上杉兼継 覚醒―  作者: 竜太郎


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第174話 兼継十三歳、税を考える

夜。


越後。


城。


灯が揺れている。


兼継。


十三歳。


地図を見ていた。


橋市。


店増加。


荷増加。


人口増加。


良い報ばかりだった。


だが。


問題も増えている。


橋の補修。


井戸の管理。


役人の給金。


全部金が要る。


家臣。


四十七歳。


帳面を広げる。


「橋税を取りますか」


静かな声。


兼継はすぐ答えない。


灯だけが揺れる。


長い沈黙。


やがて。


兼継は首を横に振った。


「まだ早い」


短い声。


家臣が顔を上げる。


兼継は地図を見る。


「まず人を集める」


それだけだった。


金も大事だ。


だが。


今は人だ。


町を育てる。


橋を育てる。


国を育てる。


兼継は筆を取る。


十三歳の少年は。


今日も未来を考えていた。


(次話へ)


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