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第158話 兼継十三歳と地図
夜。
越後。
城。
灯が揺れている。
兼継。
十三歳。
机の上には地図が広がっていた。
橋。
村。
街道。
倉。
最近は帳面だけではない。
地図を見る時間が増えていた。
家臣。
四十七歳。
後ろに控えている。
兼継は指を動かす。
橋の周辺。
少しずつ家が増えている。
露店も増えた。
荷も増えた。
問題も増えた。
兼継は小さく言う。
「井戸が要るな」
家臣が顔を上げる。
兼継は地図を見る。
「人が増える」
「水が足りなくなる」
短い言葉。
家臣は黙った。
確かにそうだった。
橋を作った。
終わりではない。
人が増える。
町が出来る。
また問題が増える。
兼継は筆を取る。
新しい指示を書く。
地図の上には。
まだ何もない場所が沢山あった。
だが。
未来の町が見えているようだった。
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