表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を捨てし軍神の娘は、魔王に堕つ ―十一歳、上杉兼継 覚醒―  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
118/288

第118話 茶屋の沈黙

関東。


街道沿いの茶屋。


昼。


囲炉裏。


湯気。


濡れた草履。


旅人たちの疲れた背。


誰かが酒を置く。


「越後、橋ほぼ出来るらしい」


小さな沈黙。


誰もすぐ返さない。


やがて。


商人が言う。


「早えな」


別の男が鼻を鳴らす。


「魔王が橋作ってる国か」


少し笑い。


だが。


長く続かない。


老人商人が茶を置く。


「怖えよ」


短い声。


皆が顔を向ける。


「戦する国より」


「住める国の方が怖え」


静かな声。


囲炉裏が小さく鳴る。


戦国では。


逃げる民は珍しくない。


腹が減る。


病が出る。


冬で削れる。


それが普通だった。


だが。


もし。


逃げなくていい国が出来たら。


もし。


少し飯がある国が出来たら。


人は残る。


兵も残る。


酒の匂い。


雨の湿気。


誰かがぽつりと言った。


「……嫌な時代来るかもな」


誰も笑わなかった。


(次話へ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ